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楽しさを共有する居酒屋【夢酔処しろうとや】

巨大な提灯がぶら下がり、そこにはでかでかと『しろうと』の文字。
店舗の名前にしては「傾奇すぎでは?」とにんまりするもやし。
こうした面白そうなお店に入ってみるの大好きです。

というわけで、今回は宮前・神前地域にあった居酒屋さん。
食べて、飲んで、話してと楽しませてもらったお話です。
リピート必至なので、もしかするともやしとかち合うかもしれませんね!

1:まずは飲み物から

この日はしっかりとお酒をいただきました。
居酒屋さんですもんね。仕方ないよねっ!

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そっと差し出されるグラスに並々一杯。
おっと、ここはマスで受けるタイプではないんですね、と一つ学習。
お酒の種類が多い上に、銘柄の割にやたら安いなぁって思ってたからくりの一つです。
客単価を上げるよりも労力を下げるのはいい手かもしれません。
最近自炊率が高めのもやしからすると、洗い物が一つ減るだけでどれほど楽か……。
逆に言うとお店側の涙ぐましい努力のおかげで安く美味しい食事にありつけているわけですよね。

さて、お酒にばかりフォーカスしていられません。隣に並んでいるのがお通しです。
左から豊潤な香りが詰まった『鴨ロース』。ビールのお供『枝豆』。ちょっと変わり種の『マグロカツ』。
お酒を頼んだだけでもうすでに充実のラインナップではありませんか!
ちなみに揚げ物に飢えていたもやしはカツの正体に気付かず、普通に肉だと思って食べていました。
肉と魚の見分けがつかないってホントやばいな、って自省。もう少し揚げ物を口にせねば。

2:空腹につまみ

いかに突き出しが優秀でも、つまみがなくては飢えた腹は満ちません。

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すぐに現れてくれたのは『いぶりがっこのクリームチーズ』と『ホタルイカの沖漬け』です。
いやぁ、日本酒によく合うんだよね、こいつら。久々のお酒がよく進む。
そんな風にすいすいグラスを傾けていると、友人がどこに行っても必ず頼むアレが登場。

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お酒でなくご飯のお供としても優秀なみんな大好き『唐揚げ』です。
そしてこのボリュームがやばい。ゴロっと握りこぶしくらいの唐揚げが合計五個。
一人で来たならこれで終了してしまうくらいの物量で、とにかく美味しい。
しっとりと醤油が絡み、肉汁と共に舌に存在感を残して通っていく。
唐揚げ好きの友人もご満悦で、最後は奪い合いになるレベル。ただし二皿目頼む勇気はお互いありませんでした。

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中華料理屋さんに行っても意外と置いているところが少なく、あってもそこそこのお値段がする揚げ春巻きです。
居酒屋で食べるとなると「冷食かな?」と思いつつもつい頼んでしまうくらい大好きなヤツ。
そんな揚げ物の中で特に一目を置いている春巻きさんがいらっしゃいました。
見た目は美味しそう。そして安い。既に二冠に輝く春巻きさんのお味は……うんまっ!
サクサクパリパリと食感がよく、中からこぼれるあんの味が絶妙です。
奥に見えるソースに付けて食べれば味変も……って、食べすぎてしまう!もっと種類を!

3:魚もあるよ

これだけだと中華料理のお店で終わりかねない……。
違うんですよ。ちゃんと居酒屋さんなんです。何がと言われれば、とにかくお酒が美味しく飲める食事が出てきているだけなんですから!

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ここで連れが頼んだ『鮭ハラス焼き』が到着。
衝撃のでかさ。おいおいおい。想像してたやつと全く違うぞ!
何だこの板カマボコみたいなやつは! この量出てくるとか商売っ気がなさすぎるやろ!

箸を入れればサクリと香ばしい音を立てて身に沈み、柔らかく開いていく……。
あぁ……これあかんヤツや……。さらに酒を飲ませようとしてくるヤツや……ッ!!
箸から伝わる感触に唾液をためながら口に運べば甘ささえ感じる絶妙に脂ののった鮭の味。
酒っていうかご飯が欲しい!
そんな味。もちろん、お酒が合わないわけもない。気付けばグラスは空っぽに。

お酒の銘柄も多くて気分よく飲み食いさせてくれるところでもやしがよくする「おすすめってありますか?」攻撃発動です。
攻撃っていうか、安い空手形ですけどね。
そこへ帰ってくる店主からの一言。

「この店のおすすめ? ハイボールかな」

まさかのハイボール推し。さらに「おれ、日本酒飲まないんだよね」なんて口にする。
うそやん!? あの銘柄の多さはなんなのさ!
訊けばアドバイザーに言われたものを置いているとのことで、本人にこだわりとか特にとの返答。
長く楽しく飲めるのが至高と言われれば、まさにその通りなので笑うしかない。

まさかの返事に店の名前をぼやくと「そうそう、素人のお店だから」と悪びれない。
マジかい。いや、それにしてはとてもよいお手前で……。
あれ、とふと振り返れば、確かに『お客目線で』満点あげたくなるいいお店です。
なるほど、確かに『素人』が作るとこうなるかもしれませんね。

4:変わり種のお話

そんな話を経てしまえば、もやしとしては『ハイボール』を頼まないわけにはいきません。
グラスを傾けながらメニューをめくっていると「ダチョウの刺身がある!」と二人でウキワキして料理の話に飛び火しました。
それを聞いていた店主は「みんな最初はダチョウに食いつくんだけど馬頼んじゃうんだよね」と教えてくれる。
こうなると理由を問わねばなりません。

「いや、ほらだって。『ダチョウの刺身と馬刺しどっちが美味しい?』って聞かれたら馬って答えるでしょ?」

いやいや、そこはほら何とでも言えるでしょうよ!
珍味を推したり、馬肉との比較ではなくダチョウの美味しさを訴えたりさ!
アルコールも手伝い、げらげらと仲良く笑って注文したのはもちろん――

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もちろんダチョウですね。ここで馬行っちゃうと鬼すぎる。店主は馬行くと思ってたみたいですが。
さて、『ダチョウの刺身』の味はたんぱく。もっちり食感に甘味のある醤油がよく合います。
馬刺しとの違いは脂の量でしょうか。けれど赤身だと思えば遜色ない感じ。
珍味を味わうにはいいハードルの高さではないでしょうか。

そういえば今回は頼みませんでしたが、カンガルーとかワニとかもありましたね……。
チャレンジしてみたいので、また誰かを引きずって行ってきます。
後日談を待てッ!

5:宴もたけなわとなりまして

ついに〆のお時間です。
既に結構食べて満腹モードの中、メニューを広げて考える。
お腹と相談して出した結論はやっぱり――

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『やきめし』でした!
見てください。この具材の偏りのないお手本のような『やきめし』を!
具材は卵、焼き豚、ネギといたってシンプルに。
視覚情報を頼りに胃袋に隙間が急激に作られていくのを感じます。
一口、二口と頬張る。優しいお味、と油っこい『やきめし』にはふつう使わない表現が第一印象。
窮屈かなぁって思っている内に皿が空っぽに……最近よく食べるんですよね、もやしのくせに。

ちなみにもやしは夕飯がてらですが、友人は軽く食事を済ませている状況でした。
〆の『やきめし』は一人でご馳走様しましたとも!

6:最後のサプライズ?

貴方は覚えていますか。この記事の一枚目の写真のことを。
印象に残っていないのならばもやしの腕のせいですね。
さて、これから読むことを踏まえて、もう一度見に行ってみましょう。

箸袋の右下に『くじ付き箸袋』と書かれていたに気付いた方はいらっしゃいますか!

気付かれた方はすばらしい。
もやしと友人は「店用の箸袋とかって凝ってるなー」と感心するだけでまるで気付きませんでした。
ぜひともスキとかフォローを押して主張してください!

ちなみに二人とも外れだったのですが、当りの場合は会計から割引されるようです。
食事は美味しくて量も多い。飲み物の種類が豊富でお値段控え目ということなし。
他にもでっかいテレビやプロジェクターがついた席や、各テーブルにコンセントとUSBポートがあったり。
玩具が置いてたり、ディスプレイが無駄に凝っていたり、カラオケ屋併設してたり(休業中らしい)。
何かと情報量が多すぎる、最後までしてやられた感が漂うお店でした。
店主の気軽さや趣味の広さも相まって、近々リピート&常連の予感……ッ!

というわけで今回ご紹介したのは【隠れた名店 夢酔処 しろうとや】でした。
あれ……店名ってまさか『隠れた名店』も含まれるのかな……?
ではまたっ!

参考までにお店の情報を掲載しておきます。
(※正確な情報が必要な場合は直接店舗にお問い合わせください)

店舗名:隠れた名店 夢酔処 しろうとや
住所:和歌山県和歌山市神前144-13
電話番号:073-488-2188
営業時間
OPEN:16~17時 (すでに幅があるっ!)
CLOSE:22時 (最終入店21時)
FOOD L.O:21時
定休日:日曜日・月曜日・たまに火曜日

公式HP
Instagram

情報サイト
食べログ
ぐるなび

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