見出し画像

摩周岳

日程:2004年6月20日
メンバー:Eさん、ぼく

5時出発。くもり。
山岳会のEさんと待ち合わせて予定通り斜里岳(三井ルート)へと向かいました。
しかし、車中から霞んでいる斜里岳が見え、2人の気分で即決、急きょ行き先を摩周岳へと変更しました。至ってルーズな2人であります。

 摩周岳は、摩周湖の写真などでよく写っている真正面の、あのとんがった山です。
そう、別名をカムイヌプリ(="神の山"の意)とも云います。
標高は857mと低くとも、行程が7.2kmと長~い山です。(羅臼岳や武利岳並み)
過去に我が会が冬山訓練をしていた山域でもあります。

6時30分、第一展望台駐車場より登山開始。
ウグイスのさえずりを聴きながら、朝のさわやかな摩周湖の外輪を歩き出しました。
道の両側は紫花のチシマフウロが回廊をつくるように満開で、きれいです。
ただ、摩周湖の湖面は霧が低く居座っていて見えません。
陽がさして気温が上がってくると、晴れてゆくことでしょう。
ぼくたちは久しぶりにあれこれと陽気に会話をしながら、てくてくと歩きました。

いつの間にか、ぼくたちには会話がなくなり、やがて閉口していました。
ヤブ蚊の襲撃と、ぶら下がっている尺取り虫に悩まされ始めてきたからです。
風もなく、このクソ暑いのに雨具を被って行動するのは、かなりしんどいです。
あちこち痛いし、かゆいし、暑いし・・・登りはツライし。イライラするほどです。
周囲の花たちや野鳥など、感じていられません…

悶々と闘いながら、チンタラ道を歩くこと2時間30分、やっと頂上着。
以前に来たときより地震などによる崩壊のせいか頂上の形状が変わっています。
頂上からは、裏摩周の湖面が摩周ブルーを静かにたたえてナントモ美しい限りです。
シラカバたちの花粉なのか湖面にうっすらと白い漂いを見せています。
触れるはずだった斜里岳がどっしりと、やきもちを焼いて、こちらを見ています。

しかし、頂上でも依然として風がなく、まだヤブ蚊の追撃。
顔と腕がボコボコになりました。
さらにお腹にはダニまでが食いついている始末・・・それも2匹も。
夏には二度とこの山に来るもんかっ!と恨みつつ、また遙かなる帰路につきました。
(たぶん忘れて、いつかまた来てしまうのでしょうね…)

登山道から望むカムイシュ島

この日に出会った登山者は、3パーティ(計8名)のみでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?