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大雪山・永山岳

日程:2001年7月14〜15日
メンバー:高校山岳部OBOG

大雪山・愛山渓へと行ってきました。
高校山岳部時代の故恩師、故後輩を、一番ぼくたちと共に過ごした山で追悼するために、関わりのある後輩たちと過ごしてきました。
 古の懐かしいヒュッテで、今は社会の各分野で活躍している後輩たちと、当時の懐かしい山行の数々の想い出話などをしては、食事をつくり、お酒を飲み、ヒュッテ内の裸電球の下、夜遅くまで歓談してきました。人っていいな、仲間っていいな、とつくづく思いました。
夜には駆けつけていただいた顧問先生と一緒に星空を見上げ、星座を教えていただき、みんなで星を眺めました。就寝は午前3時…

 今朝6時起床。都合により昨日から来られなかった後輩たち、先輩にも朝においでいただき、二日酔いの中、7時10分愛山渓を出発。
 朝の光溢れる夏の森の中に響くコマドリのさえずりを聞き、イズミの沢の飛沫に涼しさを感じ、昇天の滝、村雨の滝を越え、永山岳の頂上に待つケルンをめざして、ぼくたちの心と体は、空に向かいます。
供花を手に持ち、お線香をザックの中に忍ばせ、そしてビールも当然忘れずに。
ぼくたちは、次第にハイマツの中に包まれていきます。
 銀冷水からは、心地よい風に花を揺らす一面のお花畑です。当地のコマクサの株は巨大です。
背景には雪渓と緑がコントラストを彩り、高層湿原の沼の平が空の色を映しています。
ぼくたちは笑いながら唄いながら、一体感を持って空に向かいます。
 10時20分、2,046mの頂上到着。ケルンにお花を添え、お線香をつけ、みなで黙とう。

 銀冷水まで下山し、ゆっくりと大休憩。陽射し弱い天気、心地よい風、雪渓から流れでる清冽な流れ、咲き乱れる花に囲まれ、ぼくたちは会話を弾ませ、心から時間と空間を楽しみました。きっとこの神々の遊ぶ庭に故恩師と故後輩もぼくたちと過ごしていたことでしょう。
 今年の追悼登山には、ある後輩の奥さん、山へ連れていってほしいというある後輩のお母さんなども参加し、だんだんと山岳部OBの家族交流会のようにもなってきました。
とてもうれしいことですよね。

 こないだのニセイカウシュッペ山でお会いした人とも再会し、やあやあと親睦も深めることができました。
 登山客少ない静かな山を、現在は山登りをしていない山岳部OBOGの仲間と登山し、事故やケガもなく、心に残る山行になりました。
 若干1名、優秀な消防に勤め、日々地域で登山道整備までしているT君はやはり前日の飲み過ぎで、ヒュッテに残りダウンしていましたが、そのかわり、銀冷水で出逢ったキタキツネにT君の名前をつけて呼んであげましたからね。

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