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①【前置き】偏食指導したくないけど仕方ないからやる。

目次
○大嫌いな偏食指導
○偏食指導は無意味で無駄!
○じゃあなんで指導として存在するのか?
○偏食指導とは偏食を治す指導ではない!
○大嫌いな偏食指導

特別支援教育だとなぜかやたらやることになる偏食指導、私は意義も目的も手立ても見出せず、指導するのがストレスでした(かくいう私が椎茸嫌いで食べませんし)
でも残念ながらニーズがあればやんなきゃいけないのが特別支援。
ただ幸いきちんとやっている方とお会いできたので、当時の私のような方のために、偏食指導の意義と目的、やり方をここにまとめていきます。

本項では私の思う偏食指導ってそもそも何なのかについてまとめます。
具体的な方法については後からにまとめますので、とにかくやり方を!って方はそちらをどうぞ

長くなりましたが前置きスタートです。

○偏食指導は無意味で無駄!
そもそも偏食指導って非効率です。

①嫌いなもの、苦手なものを取り上げる。
はい、特別支援の原則に反しています。こんな題材を取り上げで授業しようって時点で負けです。
②三食のうち一食のみの指導。
学齢期に偏食のご家庭はもうその子に合わせた食生活が確立しています。学校だけ変えても家庭で好きなものを食べていれば関係ありません。ただ学校が嫌いになるだけです。
③将来的に食事は好きなものを買う。
大人になってコンビニで嫌いなものをわざわざ買う人はいないと思います。特別支援でも同じ、将来は手作り弁当か買い弁が一般的、嫌いなものを食べなきゃいけないシチュエーションってそもそも稀なんです。
④そもそも昼食の時間は指導の時間外。
休憩時間だっ!説明不要っ!(少なくとも本校では)

って事でわざわざやる価値があるのか疑問な指導なんです。これやるくらいなら楽しく食べてもっと別の指導に力を入れた方がみんな幸せだと思います。

○じゃあなんで指導として存在するのか?
よく言われるのは将来の好き嫌いを無くすため、肥満予防、好き嫌いを無くすことで人の好き嫌いも広がるなど…言われていますが大体②か③の理由で効果が薄いです。
将来的に食べられるようになるかもしれないからその基盤のためという意見も聞きます。確かにとは思いますが、①の理由からそんなに力を入れるべきか?とは思ってしまいます。
ではまるで意味のないことを慣習的にやっているのかというとそうではありません。
そもそも、偏食指導を根本から間違えているのです。

○偏食指導とは偏食を治す指導ではない!

名前につられて偏食をどうにかしようとするから大変なのです。偏食指導とは偏食の状態を改善するのではなく、食事を介したコミュニケーションの指導だと、私は思っています。もちろん指導を進める上でいろいろなものが食べられるようにはなりますが、偏食の改善はあくまで副次的な成果に過ぎません。偏食指導はコミュニケーションないし人間関係の形成を主たる目的とした、わりと自立活動寄りの指導です。
恥ずかしながら口をこじ開けて食べさせていた頃もありましたが、その頃と比べれば今見ている子どもたちは子どもたちは自分から苦手なものも食べてくれますし、これくらいがいいのかなと思っています。
興味を持ってくださるのでしたら次の記事【理論編】をお待ち下さい。

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