かとう【サ行】中
幼稚園から隣の区に越境して通っていた。 この話はその一文からはじめねばなるまい。 小学校から(途中で引っ越したがまた戻った)中学校まで隣の学区に通って、私立高校…
死後の名声を望んだ芸術家は、果たしてどれくらいいたのだろうか。 生涯を通して自分の専門分野と真摯に向き合ってきたのだから、死を迎える前に評価を集める機会を作って…
ひとつ上の先輩女子といえば、もうひとりサークルで仲の良い人がいた。共通点は近所で一人暮らしをしていたこと。 ちゃんと約束をした上で行ったんだかどうだったか、一度…
選び取る、という行為が嫌いではない。 嫌いではない、というのは取り立てて好きだとも思っていないからだ。 もし好きだとしたらもっと選び取る機会を増やそうとウインドー…
御多分に漏れず大学時分は自意識をこじらせていた。今になって振り返ると「こじらせていたな」と思うけど、あくまで程度の問題で今もこじらせ続けているのかもしれない。 …
バスの目的地は思い出せない。 夜行バスだった気がする。きっとそうだ。 大学時代にサークルのみんなで乗った高速バスなんだけど、幾度かそういう機会があったからか、ど…