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子持ち専業主婦が資格をとって自立する方法

まずは自己紹介をしようと思います。

今、私は司法書士をしています。
司法書士いうとなじみが薄いですが
法律に関わる仕事です。

借金の整理をお手伝いしたり、
土地、建物等の登記をします。
家を買われた方はご存じかもしれませんね。
相続の手続きもやっています。
いろんな分野の仕事がありますが、
私は相続の手続き、そして、成年後見という分野の仕事を主にしています。
その内容は、また改めてお話できたらと思っています。

私は法律が好きだったわけでもなく、勉強ができたわけでもありません。卒業したのは文学部。専業主婦をしながら、司法書士の勉強を始め、試験に合格するまでに8年もかかってしまった落ちこぼれ受験生です。
 
今から30年ほど前。
私は大学を卒業して、システムエンジニアとして就職しました。
当時の私は、手に職をつけて、経済的に自立して生きていこうと思っていました。専業主婦だった母から、女でも手に職をつけて働くのよ、と小さい頃から言われていたからです。システムエンジニアというと理系のイメージですが、文系卒でも、就職してから身につくからという理由でこの職業を選びました。仕事はおもしろかったのですが、女性の先輩は、結婚をして、子供を産むと次々とやめていきます。先輩の姿に、今の仕事に明るい未来を感じられませんでした。

 24歳の時、結婚を機にあっさりと仕事を辞め、専業主婦になりました。女性は結婚して、子供を産むのが当たり前という思いがあったので、その流れに乗ったという感じです。そして、3人の子供に恵まれます。当時の思いは、かなり楽観的。少しは技術も持っているし、子供が落ち着いたら、仕事もできるようになる。そしたら、みんなにも追いつけるはず。専業主婦をしながら、実はひっそりとキャリアアップを目指していたのです。ですが、自分の考えがいかに甘かったかを思い知ります。
 
 日々、3人の子育てに追われ、家事をするだけで精一杯。夜になると、体力を使い果たしてぐったり。さらに住んでいたところが、田舎だったので、システムエンジニアの仕事なんてあるはずもない。実家が離れているので、いざとなった時に子供を見てもらえる人がいない……。

 楽天的に考えていた私はようやく現実を知りました。なんとかなるって思ってたけど、なんとかならないじゃん。同じ年に就職した友達たちは、社会人としての経験を積んで、人生のステージを上がっているのに、私は毎日、子供のおむつを替えて、ご飯を作って、幼稚園の送り迎えをしてって、ルーティンの繰り返し。これじゃあ、社会人として前に進んでいないよ……。

 結婚するまでは、男性との違いを意識したことがありませんでした。同じようにがんばれば、同じように評価されると思ってました。だけど、結婚して、あれだけ手に職をつけなさい、と言ってた母から「いい奥さんになりなさい。」と言われ、子供がいれば、動くにも制限がかかる。なにをするにしても、子供のことを優先して考えざるを得ない。そもそも、物理的に子供がいない人と同じようにがんばるって無理じゃん。

 私はどこかの会社に再就職することを諦めました。子供が小さい間は、子育てに専念しよう。そして、子供がある程度、大きくなったら働きにでよう。じゃあ、なにをして働く?
 
 その時に、ふと浮かんだのが、資格を取って自分で仕事をする、という方法だったのです。
   
 何か資格を取って、それで自分で稼げたらよくない?
 時間は自由だし。子供に何かあった時にかけつけられるし。自分のペースでできるし。いいことづくめやん。
    
   資格を取るなら、できるだけ難しい方がいいよね?その方がお金が入るし。
   そこで、どんな資格を取ろうかと調べ始めました。税理士は計算が性に合わず挫折。弁護士は、独学しようと法律の専門書を何冊も買ったけど解読できずあきらめ、見つけたのが司法書士。

 司法書士って、仕事はよく知らないけど、合格率が3パーセントだし、合格したら稼げるにちがいない。それに、弁護士は独学で無理でも、司法書士なら行けそうな気がする。そんなナンパな考えから、司法書士の勉強をスタートさせました。始めた当初は、うまくいけば3年もすれば合格だ。と思い込んでいました。まさか、それから8年もかかるとは思いもよらずに。


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