アシュラ2019 ~京介&透馬&尚也&小春編~

~元ネタ~
平熱43度 Relation vol.2
アシュラ

スピンオフパロディ 「京介&透馬&尚也&小春」

この投稿は平熱43度ファンのいち個人として
投稿する舞台のスピンオフパロディです。

「京兄ちゃん、ねぇ、京兄ちゃんってば!」
「あー、、、。悪い小春。兄ちゃんちょっとだけ
透馬と話が、ちょっとだけ尚也とあっち行ってて
くれるか。」
「もぅ、京兄ちゃんのバーカ。」
雪村小春は退屈そうに葉月尚也と共に駆けていく。ここは東京。だった場所。

かつて日本の首都であった頃の面影は無く、
瓦礫、銃や機銃による弾痕があちらこちらに
散見される。
ここは本当に日本の首都だった場所、東京なのか。と目を疑うような光景が広がっていた。

東京では、近年まで戦争が続いていた。

アシュラウイルスによって超能力を発現するに
至った新生人種と発現に至らなかった現生人種と
がぶつかり合い、互いに互いを認められなかった
戦争があった。

東京は終わった。文字通りの意味だが、
東京は最早、首都として、都市としての機能を
失っていた。

それは同時に、日本国として、国としての機能が
失われた事と等しく、現在でも国としての体裁を
保とうと大人達は躍起になっている。

「大人ってのはメンドくせーな。」
「でもまぁ、仕方ないんじゃない?だから僕たち
子供が頑張らないと。」
「透馬。お前、、、そんなキャラだっけ?」

京介と透馬が何をしているか。
小春には実際の所、理解出来ていない部分も
あったがなんとなく、分かってはいた。
小春には「見える」のだ。
姉、雪村茜が「見ていた」ように。

透馬の透視能力で安全を確認し
京介の念導力で腕力では動かせない物を動かす。

「尚也、小春。頼む。」

そして尚也のテレポートで物質を転移させ、
小春の予知で周囲一帯を見る。
これが毎日行っている作業であり稼業だった。

京介の念導力、
透馬の透視、
尚也のテレポートは、一般のそれと
変わりはなかったが、小春の予知だけは違った。

姉、茜はヒトを見ると不幸しか見えない。
と言っていたが、小春には人が幸せになる事のみ
が見えたのである。ある場所ではいつもの稼業を
終わらせた後、小春が見たのは怪我人を手当てを
する医師の姿。

数日後にはその場に医療チームが到着し、
手当てを開始していた。

稼業をこなすうちに、道路も通れるようになり、
別の場所で医療行為を行っていた部隊がこちら
にも到着したのだった。

廃墟と瓦礫の街、東京では全ての物が足りて
いない。人手も、住居も食料もない。当然、
重機も燃料もない。

そんな状況だからこそ、彼らの力が役にたった。

新生人種と呼ばれ、排斥され、
戦時下では敵だった彼らの力が
今の東京には必要だったのだ。

アシュラを率いていた三沢君人は
いなくなり、アシュラは今や日本政府直轄の
組織へと変貌を遂げていた。

「お姉ちゃんにあいたいなぁ。」

これが小春の口癖になっている。

「会えるさ、きっと。今は茜さんも忙しい
からな。」

これは京介の口癖。

「ねぇ、もう疲れた~。」

これは透馬の口癖。

「僕たちに出来ないことはないんです!」

これは尚也の口癖。

かつて新生人種と呼ばれ、排斥され
戦時下では敵であった彼ら。
彼らはまだまだ子供だった。

「京兄ちゃん、京兄ちゃん。ねぇ、京兄ちゃん
ってば!」
「あー、小春悪い、これから尚也と、、。って、
いって~~!!」
小春の投げた小石が京介の頭部を直撃する。
「べ~~っだ。」
「こーはーるーーー!」
3人はいつまでも変わらない。
兄妹なのだから。


~京介&透馬&尚也&小春 終~

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