アシュラ2019 ~新山 奈緒編~

~元ネタ~
平熱43度 Relation vol.2
アシュラ

スピンオフパロディ 「新山奈緒」

この投稿は平熱43度ファンのいち個人として
投稿する舞台のスピンオフパロディです。

元オリンピック選手。
そう言われて居心地の悪い人はいない。
そしてその肩書きは忘れたくても忘れられない
過去をも忘れさせてはくれないのだ。

銃を片手に、肩から掛けられたのも銃。
予備の弾を確認し、銃の動きをチェックする。
いつもの動作。いつもの確認。そして殺人。

ここはかつて東京と呼ばれた場所。
私は変わらずここにいる。
ここから離れて海外へ行き、
新生人種のリハビリを助けたい。
と夢を語っていたこともあった。

そんな夢を新生人種は無惨にも
葬り去ってくれた。憎しみ。
私の中の感情はそれに支配されている様だ。

そう、新生人種の一斉蜂起である。
雪村茜を代表とする新生人種組織アシュラが
日本国への全面戦争を発表し、
日本は戦争へと突き進む。

現生人種と新生人種との全面戦争。
日本がきっかけとなり世界各地の新生人種達が、
蜂起。世界各地が戦時下におかれ夢はつゆと消えた。

日本政府は三沢君人率いる新生人種との戦争に
疲弊し、まともに機能していない。
さらに雪村茜が世界へ発信する事で
各地の新生人種はまとまりを見せている。

「伊丸岡隊長、、、。」
かつての隊長は私を庇って散った。
榊秋夫、キム、バリーもどこで何をしているのか
知るよしはない。

軍からの支給は滞り、日本政府は新生人種との
和平の道を探り始めている。相手は新生人種。
人外なる力を使う。要するに超能力だ。
我々現生人種に立ち向かう術は武器による
殺傷しかなく、弾薬も有限である。
無から有をなんなくして見せる彼らに
対抗する術は他にない。

「私が隊長だと?」

軍の任状には確かにそう記載がある。
久しぶりに呼び出されたかと思えば、
紙切れを渡す為か。
部下を連れて任務につく。
予備の弾の確認、銃の動きを確認。
いつも通りだ。後はただ、新生人種を撃つのみ。
私のやることに変わりはない。

それから程なくして、日本政府は
新生人種との和平を進めながら
大規模な掃討作戦を実行する。
実際には、機能しなくなっている
政府ではなく、「軍」だが。

作戦ポイントに到着後、部下に指示を出し、
自分の装備を確認する。
いつも通りだ。何も変わりはない。

掃討作戦はし烈を極め、新生人種の徹底抗戦に
よって押し返され始めている。そして一報。
部下の死。部隊の壊滅。残るは私一人。
武器のチェックを行い、予備の弾を確認する。
いつも通りだ。何も変わりはない。

「さぁ、行こうか。新生人種ども!」


~新山奈緒 終~

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