アシュラ2019 ~榊 秋生編~

~元ネタ~
平熱43度 Relation vol.2
アシュラ

スピンオフパロディ 「榊 秋生」

この投稿は平熱43度ファンのいち個人として
投稿する舞台のスピンオフパロディです。

東京という地はいつも何かの中心で
いつも何かが始まる場所だった。

レスキューと言う他人を助ける現場から
他人を殺める場所への異動。
恋人にはプロポーズを半分受けつつも
ロマンがない。と半分断られる始末。
挙げ句隊長には死亡フラグとまで言われて
精神ボロボロ状態といいこと無し。

「どうしたらいいか?」
と街の占い師に仰げばお先真っ暗
発言を聞きさらにどん底。

同僚に
「このリア充が!」
と腹を殴られ置いていかれるも
めげずに出勤する毎日。

「俺、どうしたらいいんだろ。」

恋人は恐らく新生人種だ。
でも認められない。
自分が認めてしまったら、、、。

「そんなこと、出来るかよ。」

あの紗来が、あの紗来に限って!
守るしかない。紗来は俺が、俺が
守らないと。

恐らく紗来は自分の苦悩を知っている。
それでいて笑顔で迎えてくれる。

紗来を連れてとにかく逃げよう。

「紗来!」

いつもの笑顔はない。
静まり返った部屋。

「紗来!!」

カップも歯ブラシも2つ。
確かにそれまで恋人がいた。

「くっそ~~!!」

訳も分からず宛もなくさ迷う街ほど
広いものはない。

紗来は帰って来なかった。

恋人が消えたことは伊丸岡にだけは
告げ、任務をこなしながら情報を集める。
伊丸岡も同様に旧知の知人に聞いているようだ。

新生人種の大規模一斉摘発がある前夜。
伊丸岡から告げられる。

「聞け榊。お前の恋人は軍の収用施設にいる。
拉致同然で連れて行かれたようだ。」

生きている事に安堵するも、
国の収用施設ではなく、「軍の」と言う言葉に
違和感を覚えたが、新生人種の一斉摘発が
開始される。

同時刻、新生人種の大規模テロにより
軍施設が破壊。軍部は混乱し、
新生人種抹殺命令が出る。

「ここは任せてお前は行け!」
「このリア充が!さっさと行け!」

伊丸岡と新山に追い立てられるように任務を離れ、伊丸岡が入手した収用施設へ向かう。

「軍法会議もんだな、こりゃ。」
「生きてれば、ね!」

伊丸岡と新山の生死、所在は今も知られていない。

半壊した収用施設を目の前に呆然と立ち尽くす。
「紗来!」
「紗来!!」
「紗来!!!」
声の限り叫んではいるが反応はない。

「嘘だろ。こんなの認められるかよ。」

瓦礫を踏み分け、敷地内を捜索するものの何もない。

「、、、何もない?」

「秋夫、、。秋夫、、、。」
その後、周辺を捜索していると
紗来に心を読まれているちょっと、
ほんのちょっとの違和感。
きっとそれは自分にしか分からない感覚。

「紗来!」

やっと会える!それだけが頭の中を占めていた。

「秋夫、ちょっ。痛いって。」
紗来だ、紗来だ。やっと会えた。
「秋夫!」
「あぁ、、、。ごめん。」
「そんなに強く抱き締めたら死んじゃうよ。」
「だって、ほら。さ。あっ、これ。ほら、いつかの。」
「ここ、廃墟だよ?瓦礫の山だよ?もぅ、バカなの?」

紗来が笑ってる。
紗来が生きてる。
「紗来、あのさ。」
「もう~~!」

「「結婚しよう。」」

「紗来~~。」
「、、、バカ。」

紗来はその能力によって建物全体を支配し、
全員を避難させた。彼ら、彼女ら、
また能力者から秋夫が向かっている事を
知らされたらしい。

~榊秋夫 終~

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