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支援事例「漂着ごみ 商品化で現状周知したい」

令和 5 年 6 月 18 日 沖縄タイムス経済面掲載

安定受注へOEM提案

 ◆ 企業名 合同会社縄文企画社
 ◆ 業 種 サービス業
 ◆ 所在地 石垣市
 ◆ 資本金 非公表
 ◆ 創 業 2020年
 ◆ 従業員 1人

【相談】
 石垣島には、年間50トンの海洋プラスチックごみが漂着している。この漂着ごみを資源として収集するだけでなく、商品化するアップサイクル活動で漂着ごみ問題の現状を広く周知したい。

 【回答】
 2019年に石垣島に移住した代表の田中秀典さんは、レジ袋が有料化された2020年7月から毎日アースクリーン活動として海岸の漂着ごみ拾いを継続している。当初は島の特産品のもずくを活用した食堂の開業予定だったが不作の年と重なり、さらに新型コロナの影響で観光客が激減した。いずれも環境の影響が大きいと考え環境保護に着目、縄文企画を立ち上げ保護活動を開始した。海洋漂着ごみの課題の大きさを知り、ビーチクリーンを学習体験型ツーリズムとして修学旅行や社員旅行向けに提供を始めた。さらに収集した後のごみ処理にも大きな課題がある事も気づかされた。
 田中さんは、収集物を製品化するアップサイクル活動までをツーリズムとして造成し、自社ブランド商品として発売した。島を訪れる多くの人にガイドブックでは知ることのできない自然環境に迫る危機と課題を伝えることができると考えたのである。
 相談に訪れたのは、漂着物に多いペットボトルとそのキャップをアップサイクルし製品化する工程で必要となる設備投資の相談だった。必要な事業計画策定では助成金の活用も視野に、自社製品の販売計画だけでなく相手先ブランドによる生産(OEM)で安定した受注を含めた計画を立てることを提案した。
 広報活動では、島内外のイベントや企業や団体のプライベートブランド(PB)商品へのプロモーションを提案した。今年4月にはよろず支援の紹介で石垣島トライアスロン大会会場で製造直販を行い、目指す取り組みを伝えることができた。今後も県内外のイベント出店を計画中である。
 島での観光アクティビティとして、事前学習からビーチクリーンを体験しアップサイクル製品を作るまでの体験型ツアーの依頼も増えている。新たな観光と地域を支える持続可能な事業として、計画的な経営と販路拡大をサポートしていきたい。問い合わせは合同会社縄文企画、電話080(1000)7891。
(県よろず支援拠点石垣島サテライトコーディネーター・池淵功寛)

 ※載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12529823.html


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