見出し画像

#27 ぶんかのひ

今年の文化の日(ぶんかのひ)は金曜日だったので、普段はできないこととして、朝から新宿のスパでゆっくりと過ごすことにした。

はじめて訪れるお店で、グーグル口コミを入店前にみると、評価2.4で酷評が複数件なされていた。正直もう少し清潔な風呂に入りたいという後悔の念がこみ上げたが、すでに予約をしてしまっており、改善が図られていると期待して予約通りに利用することを決めた。

歌舞伎町にあるスパだったので、お店へ向かう道中でセントラルロード(ゴジラロード)を歩いた。朝8時ごろのこの道は至る所に飲食物のごみが散乱しており、清掃ボランティアのおじいちゃんおばあちゃんが必死にごみをとりまとめていた。ハロウィンからは少し経った日なので常習的なものなのかもしれない。何組もの外国の方がこの道を通り、散乱したごみを見ている姿にわたしは虚しい気持ちになった。そんな気持ちを引きずりながら目的地のスパに到着した。
スパは地下にあり、客層的には中高年が多めで、特段怪しげなひとはいなかった。シャワーの温度も暑すぎず問題なかった。体温プラス2度ぐらいのバブル風呂に浸ったあと、サウナ室で汗をかいた。
この後が微妙だった。水風呂はぬるま湯で、内気浴のベッドは埋まっていたため使えなかった。地下のため外気浴は当然できない。そこで諦めて体の芯が温まる風呂に浸かったのち、体を再び洗い風呂場を出た。
ドライヤーで髪を乾かしながら、化粧水と整髪料を使ったあとちょうど1時間が経過しそうだったのでお店をあとにした。そのころには口コミや道端のごみのことを忘れていた。訪れてみて口コミの情報ほど酷くは思わなかったし、心と体をリフレッシュするという目的が達成されたので、サウナ後にととのうことはなかったが、満足だった。

そのあとはSOMPO美術館を訪れた。事前にアソビューで予約していたので予約者の列で開館を待った。美術館を訪れた理由は、10月に西新宿で開催されたスマートシティフェスタで、自動運転タクシーに乗った際にもらった招待券を使うためだ。一般の事前予約者で1,800円する展示会がただになったのは幸運だった。『ゴッホと静物画 -伝統から革新へ』というタイトルで、17世紀から20世紀初頭にかけての静物画が、5F→4F→3Fの順で新しい絵画となるように展示されていた。
お目当ては、4Fにある『ひまわり』だった。目の前で眺めたが、思ったよりも大きな絵で縦だけで1m以上ある絵だった。教科書のようなプリント物ではわからない油絵の凹凸など立体的に絵を楽しむことができた。
教科書や名探偵コナンの映画で目にしたときにはもう少し小さいものかと思い込んでいたが、思いのほか大作だった。その近くには、ファン・ゴッホ美術館より取り寄せられた『「ひまわり」の横で本を読む女性』があり、絵の中にゴッホの『ひまわり』が描かれた面白い構図の絵だった。

わたし史上はじめて文化の日に文化の日らしい一日を過ごした。
展覧会(展覧会スケジュール | 展覧会・イベント | SOMPO美術館 (sompo-museum.org))は1月21日までやっているので興味のある方は行ってみてもいいかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?