見出し画像

正解志向の子どもたち

子どもたちの集団を相手にしていると、だんだんと集団の傾向がわかってきます。

今、飛び込み授業をしているクラスは、まさに正解思考の子どもたちが多いクラスです。

正解思考とは、間違えたくない傾向が強い子どもたちです。失敗を恐れるあまり、じっーと何もせずに時間をやり過ごします。そして、他の子や先生が言った正しい答えを書き写す子たちのことです。

みなさんのクラスにもいませんか?

この子たちは、間違えたくないという気持ちの一方で、書いているフリ、考えているフリをすれば、その場がやり過ごせることを学んできた子たちだとも言えます。

それは、これまで教師が最後まで自分の考えを書かせる、という訓練を行なってこなかった証拠とも言えます。

今日の本来の授業の予定は、「中心人物の気持ちの変容を考える」ことでした。

しかし、5分経っても何も書いていない子たちが3分の2いたのです。

ーこれでは授業は進められないー

そう思い、今日は、自分で中心人物の気持ちが1番変わったと思う箇所を見つける、そして、どうしてそこを選んだのか考える、ことに授業をシフトしました。

「どの考えも間違いはないんだよ。大事なのは、自分がどう考えたのかちゃんと説明できるようにすることだよ。」

このことを授業の中で何度も繰り返し話しました。授業内で終わらない子がいるかもなーと心配でしたが、全員、ちゃんと自分の考えを書くことができました。

自分の考えを持たせる、というのは、授業の中でとっても大事なことだと思います。

自分の考えを持つから、他人の考えを聞きたくなったり、他人に話をしたくなったりするのです。

これが他者交流です。相互交流です。

「自分の考えが書けた子は他に書けた子と交流していいよ。書けていない子は、まずは自分の考えを書いてから交流しようね。」

もちろん、書くことは、とても高度なスキルなので、書かせるまでのヒントやもう少し考えれば出来そうという程度の課題設定のレベルは大事です。

この手立てなら十分書ける、という手立てのもと、「書くまでは交流できないよ」

と指導することができます。

今日は全員が45分以内で自分の考えを書くことまでできました。

次回は、いよいよそれぞれの考えをもとに、全体交流していきます。

今回は飛び込みなので、ある程度書けていたら進めようかなー?とも思いましたが、ここは指導のチャンスかな?と思い、ぐっと我慢して待つことを選びました。

今回のこのクラスでは、その方法を選びました。私のしていること、全てが正解ではありません。私たち大人も正解志向にならないように、気を付けなければなりませんね。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?