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地元公共施設の使い方を考える会議に出てみた‐③

行政のお仕事って

 会議で担当課から説明があった部分で一番不明瞭なのが、何を求めていこの会議をしているのか。です。他の場合でも良くあるのですが、何をしてほしいのか、はっきり言ってもらえない。常にこちらから提案したものに対していいですね。みたいなテイをとろうとすること多いのなんなんでしょう。

 行政のお仕事って担当ー上司ー上司ー上司ー市長みたいな指示系統が非常に長く、担当さんが話していることが市長とずれていることも多々出てきます。なので担当-上司で修正して担当-上司-上司で修正してを繰り返して当初聞いていたものと全く違うことになることが本当に多いです。じゃ、市長と最初から詰めるわっていうやり方も出てきますが、その状態だと最後の現場に落とし込むときにねじ曲がります。それを繰り返してきた歴史があるから、クオリティを担保するような仕事をしたい人間は行政の仕事から離れていく。外部に出す前に、まず市役所内で課題、方針、成果物の整合をとる=外注できる要件設定をしっかりと行わないと官民が調和したいい結果はでない。どん詰まりになった行政からお願いを受けることが多い人間としては、これを一番最初に行政にやってもらいたいところです。本当に。

公共施設ってなんだろう

 私たち建築士が関与する建築物は建築基準法で一番最初に目的が定められていまして、
建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする
ざっくりいうと建物を建てることでその建物が属する社会が暮らしやすくなるようにしましょう。ということです。
「公共の福祉」 憲法にも定められている言葉です。法律的な言葉の意味は憲法の解釈にもかかわるので各自で調べてみてください。

なんのために稼ぐのか

 今回の施設も「公共の福祉」の役割を十全に果たすために、商業区画を作って収益を福祉サービスの維持に回すという計画になっています。…

ん? 賑わいをうみだす空間が目的だったっけ?税金使って賑わいを作って、その先どうするんだっけ? 周辺地価の上昇を図り、固定資産税をあげるのがゴール? ん? 地価の上下は市場原理に基づいてるのに税金投入することは効果的なの? しかも運営に税金をずっと投下するの? 税金投下しなくなったらサービスできなくなって、需要低下し地価下がるんじゃない? ん?

 最近、オガールモデルで、とかポートランドモデルでとか、PPPとかPFIとかどこの自治体もやろうとするんですが、やり方は目的を叶えるためにあるものであって、どんなやり方を採用しようとも目的が曖昧なら成果も曖昧になるとは思わんかね?

ゴール遠いなぁ…  その④へ続く

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