『左官』って知っていますか?知ってほしい左官のこと
こんにちは sho-maです。
皆さん左官って何か分かりますか?この記事では左官を知らない方や、聞いたことはあるけどよく分からないって方に少し興味を持ってほしくて書きました。ぜひ最後まで読んでください!
左官とは
まず左官とは一言でいうと、主に鏝(こて)を使い住宅などの壁を塗る仕事のことです。と言うと「壁を塗る?てことはペンキ屋?」とよく言われます。違います。ペンキ屋さんはペンキを壁に塗る職業ですが、左官は鏝でいろんな材料を塗ります。
僕が塗っているところです
持っている鏝の一部です。
何を塗るかというと、土、漆喰(しっくい)、モルタル、塗り壁材など色々あります。色々ありすぎるので材料に関しては今後別で記事を書きたいと思います。
左官の歴史、名前の由来
左官の歴史と名前の由来について書きたいと思います。
左官の歴史はかなり古く、縄文時代までさかのぼるらしいです。当時の人が土を団子状に丸めて積み上げていき土塀(どべい)を作ったのが左官工事の始まりだと言われてます。
それから時代は進んで、飛鳥時代頃に土工、土師、壁塗、壁大工など後の左官と呼ばれる職業が誕生します。左官と呼ばれるようになったのは奈良時代からのことで、律令制度のおかれていた奈良時代に四等官制度【かみ】【すけ】【じょう】【さかん】という階級制度があり、そこで宮殿(皇居)の建築や宮中(皇居の中)の修理をする壁塗職人を木工寮のさかんといい、木工属に任命して出入りを許可したことからさかんと呼ぶようになったらしいです。
つまり皇居の中に出入りして仕事をするために「左官」という官位を与えられたことが始まりという事が一番有力とされています。
これにはいろいろ説があるので気になる方はぜひ調べてみてほしいです。
江戸時代の頃の左官
昔の左官の仕事 今の左官の仕事
昔と今では左官の仕事がかなり違います。鏝を使って壁を塗るのは変わらないですが、住宅の作り方が大きく変わってるので左官の仕事も変わってきてます。
昔は大工さんが木でお家の骨組みを作り、左官が壁を作ってました。木の柱と柱の間に竹を編んで、土を何回も塗り重ね壁を作っていく。そして漆喰や土で仕上げる。それが左官の主な仕事でした。
今は壁がサイデイングやボードになったので、ボードの上からの漆喰仕上げや、玄関やポーチ、階段などのモルタル仕上げやタイル張り等が主な仕事になってます
ボードに漆喰を塗るための下地処理をしているところです
野丁場と町家
今の左官屋さんは、「野丁場」と「町家」という二種類に分けられます。
町家の左官屋さんとは、上で書いた住宅をメインとして仕事をしている左官屋さんです。
野丁場の左官屋さんとは、ビルやマンションなどの工事をメインとしている左官屋さんです。なので仕事内容も変わってきます。主にコンクリートの壁にセメントを塗り、ペンキなどの仕上げをする前の下地を作っていきます。
コンクリートの外壁にセメント補修をして、塗装するための下地を作っているところです
色々なことができる左官
左官は壁を塗るだけが仕事ではありません。家づくりのいろんな事をします。
玄関などのタイル張りや、擁壁などのブロック積み、駐車場のコンクリート仕上げなどもやります。
今では専門がいるので左官屋さんがやることも少なくなってきていると思いますが、元々は左官の仕事なんです。
最後に
左官は歴史も古く、幅もかなり広いです。なのでもっと知ってほしい部分や、まだまだ書き足りないことが沢山あります。その部分を今後書いていけたらなと思います。
ありがとうございました。
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