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ペットロスを克服するために私がやったこと

この記事は『Feedforce Group Advent Calendar 2022』の22日目です。

21日目は、Ai Nakagawaさんの「転職3回目の新入社員が、入社3ヶ月で感じた驚きとギャップ。」でした。

「Slackのチャンネルが多い、止まらない通知(スコココ)」は、「わかる~!」となりました。私もアナグラムに入りたての頃は、チャットワーク(※当時はSlackではなくチャットワークだった)で行き交う情報の多さに「わからないことがいっぱいだ!笑」と思っていました。でも、気づいたら情報が行き交うスピードに慣れていたので、時間が解決してくれることもありますよね。

さて、『Feedforce Group Advent Calendar 2022』の22日目は、アナグラムの岡田がお送りします。22はニャンニャンの日ということで、猫さんの話をしたいと思います。

※動物の死が出てくるセンシティブな内容になるため、読むのがつらい方はそっと閉じてもらって大丈夫です。

ごえが亡くなってペットロスになりました

ごえは、私がはじめて飼った猫です。私との添い寝が好きな、ロシアンブルーなのによくしゃべる(ロシアンブルーはサイレントキャットと呼ばれ、あまり鳴かない猫種と言われています)愛情表現が豊かな子でした。

8月25日の朝、猫部屋の雨戸を開けると、開店ダッシュのように大好きな庭に飛び出していく、いつもどおりの朝です。庭んぽをしている間に日課の猫部屋の掃除をしていると、彼の妙な声が聞こえ、駆けつけたときにはもう……そのまますぐ息を引き取りました。

彼是2年ほど、原因不明の大腸の病気を患っていたので、いつかはとは思っていたものの、突然に、しかも一瞬のことで受け止めきれず、私はペットロスになりました。

ペットロスってどんなもの?

ペットロスとは、ペットを亡くした体験やそれによる悲しみのことを言います。私の場合は、亡くなった原因を事あるごとに検索したり、ふと涙が出たり、夜眠れなかったり、心も身体も壊れそうな状態でした。

人によってはペットロスが重篤化して心身ともに病気になってしまうケースもあります。

ペットロスが重篤化する主な要因は次の3つと言われています。

  1. 本人の感情の問題

  2. 本人を取り巻く環境の問題

  3. 亡くなり方やタイミングの問題

ぜんぶ当てはまっていたので感情に飲ま込まれていたら重篤化するとこでした。

ペットロスを克服するために私がやったこと

最初にお伝えしておくと、ペットロスを克服しようと意識的にやっていた訳ではありません。幸か不幸か、振り返ってみると小学生のときにプレーリードッグ(※)を亡くしたときよりもペットロス期間が短かったなと思い、無意識にやっていた行動ではありますが、それをお話したいと思います。

※プレーリードッグは感染症法で平成15年より輸入禁止動物に指定されていますが、当時はペットショップでお迎えできました。

だれかに認めてもらう

ごえが亡くなってまずしたことは、火葬です。お線香をあげて最後の言葉をかけ、火葬場の人と話をし、火葬しているあいだに納骨器と納骨カバーを選びました。

先ほど、ペットロスが重篤化する主な要因に「本人を取り巻く環境の問題」をあげました。悲しみを共感してもらえないことへの怒りから「私は悲しまないと」という義務感をよび、感情に飲み込まれてしまうこともあるでしょう。冷静に考えれば、悲しみの度合いは人それぞれ。完全に共感することは無理なこともわかります。でも、冷静に、なんて無理ですよね。

実際私も、ごえが亡くなった際に父から言われた言葉に「いや、私の落ち度もあったかもしれない(悲しまないと……)」と、なっていました。

後悔の気持ちに苛まれながら火葬場につくと、火葬場のスタッフさんに「おいくつですか?」と聞かれます。「11歳です」と伝えると「ロシアンブルーなら長生きですよ」と言われ、私はなぜかその言葉に、「そっか、よかった」と安心したのです。本当かどうかは関係ないんですよね。私は、一緒に過ごした時間を認めてほしかったのだと思います。

儀式をする場には、お別れに寄り添うプロがいます。種として生を全うしたと言ってくれる人がいます。このように大局的に死と向き合うことに引き戻してくれるケースもあるので、聞ける状態なら、お別れに寄り添うプロの言葉は聞いてほしいなと思います。

他のだれかのために行動する

火葬場のスタッフさんの言葉に少なからず心が軽くなったものの、ふと思い出すと泣けてきます。

特に、ごえの匂いがするものは記憶を呼び起こします。晩年は静かに隣に寄り添う子だったので、目を閉じているとそこにいるのではと錯覚してしまいます。

とはいえ、私にはごえ以外にも一緒に住んでいる猫さんがいました。しげるです。

しげるはごえの息子、マッチョな陽キャです
しげるの名前の由来は、ブラウン系(毛色)なので松崎しげるさんから拝借しました

ごえがいなくなってから、しげるがごえを探して鳴くようになりました。しげるは人より猫が好きな子で、ごえにも懐いていたので寂しかったのだと思います。

その様子を見たとき、飼い主ごえの匂いのする枕を吸ってる場合ではないと思い、私はとつぜん模様替えをはじめます。

なぜ模様替えをしたかというと、猫は縄張り意識が高く、姿が見えない匂いはストレスに感じます。しげるのストレス行動を見て、匂いがついているものをすべて処分しようと思いました。

クッションを洗い、おむつにベッドマットを処分し、トイレと床をつるつるに磨きました。

ごえの匂いのするものをなくしたことで、しげるがごえを探す行動をやめました。同時に私も、匂いから記憶の呼び起こしがなくなったのでつらい気持ちを突然ぶり返すことはなくなりました。

遺品を整理したり、ましてや悲しくて何もやりたくないのに模様替えをするのは正気の沙汰ではないかもしれません。しかし、大事な人のためなら行動できることもあると思います。大事なものは複数持っておくと、ひとつの悲しみに集中してられないので、私はしげるがいてくれてよかったなと思います。

だれかを受け入れる

冒頭でもお伝えしましたが、ごえは原因不明の大腸の病気を患ってました。要はおなかがゆるゆるで、トイレまで間に合わないことが日常茶飯事です。漏れてしまったものを拭き取り、炎症を起こさないようにおしりを洗い、洗濯・掃除に、抗がん剤投与のために隔離して治療をしていたこともあります。

私はひたすら掃除をしてばかりだったので、猫さんによっては甘えることができずにストレスで病気になる子もいました。それが、さばさんです。あるとき、さばさんもお腹がゆるくなってしまったのです。

感染症だとまずいので隔離治療が必要なものの、ひとりで2匹の猫さんの介護には正直限界があり、私はさばさんの病気を機にさばさんを実家に預けます。

幸いなことに、さばのお腹はすぐ治りました。すぐにお家に戻そうとも思ったのですが、父がさばさんを気に入ってしまい(返すのを渋ってくる)、ごえの介護もあったりで、さばさんはそのまま実家に預けたままになっていました。そんな感じでごえの晩年は、さばさんと別居状態でした。

父のLINEは大抵さばさんの写真

さて、ごえの看病もなくなって模様替えも終わり、いよいよさばさんをまたお迎えできるようになります。

猫は家につくと言うだけあって、さばさんも案の定、うちのことを忘れてました。うちに慣れるまでに数か月かかったと思います。その間、さばさんが慣れるにはどうしたらいいのかを考えて日々過ごしていたのですが、気づいたらごえのことを思ってつらくなる気持ちが消えていました。

おそらく、さばさんが来て時間の使い方がガラっと変わったからだと思います。

冬毛でもふもふのさばさん

洗濯・掃除をしていた時間は、さばさんやしげると遊ぶ時間や自分のことをやる時間に変わりました。失くなってしまった時間を他で埋めることができたので、感情に飲み込まれずに切り替えることができたのかなと思います。

家族のためにできることをやりました

遺品を整理したり、ましてや模様替えをするとか、「ごえがかわいそう」と思う方もいると思います。しかし私は、いまも私を必要としてくる家族のためにできることをやりました。しげるとさばさんを幸せにすることで、ごえの命をつないでいこうと思ってます。

もし、ペットを亡くして悲しい気持ちが続いている人がいたら、亡くなってしまった子のことを考える時間を少しだけ、別の大事な人やモノのために使う時間に変えてみてください。大事な人やモノのためなら行動できることもあると思います。行動をすることで感情が追いつくことも多いです。騙されたと思ってやってみてほしいです。

最後に、ごえさんとの思い出を置いておきます。

一緒にひなたぼっこ
おそらく「暖かいね」と話しかけてくれてました

落ちのない私のドメスティックな話に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

すべてのペットとその家族の幸せが続くよう願ってます。

明日のアドベントカレンダーは水野さんです。惚れた話について書いてくれるみたいです。『Feedforce Group Advent Calendar 2022』の終了まであと3日。最後までお楽しみください^^




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