【コマースチャンネル】ハイブランドカタログSNS/2次流通モジュール導入支援/インフルエンサーマーケ管理PF/不動産価値の向上リノベーション提案/”保証”別売りプラットフォーム

2021年5月20日 07:42

　先週のEC/OMO/マケプレ領域の注目資金調達ニュースをお届けします（日本でも投資したいと思う企業をpickしてます。関連領域で起業している方/準備中の方ぜひ、ご連絡ください!!）下記メルマガでも配信してます。

①ハイブランドのカタログSNS「Lyst」

設立年：2010/英国
調達金額：85Mドル/プレIPO
主要投資家：Draper Esprit, Balderton Capital, Susa Ventures, Future Fifty, Accel
事業概要：
　ハイブランドに特化したポータルサイトを運営してます。1.７万ブランドの800万商品がアグリゲート、カタログ化され掲載されてます。サイト内では500程度のECサイトの中から、最安価格を提示しており、クリックすると公式サイトに誘導する”価格コム”同様のアフィリエイトモデルがメインに思われます。(一部内製のカートも提供しているとのこと) また、趣味嗜好に応じたパーソナライズ、ブランドフォロー機能といったソーシャルコマース要素もあります。既に1.5億人が訪問してるとのことで、2020年のGMVは$500Mに到達し、新規ユーザーは1100%成長してます。
一言コメント：
　アフィリエイト DB、スクレイピングを駆使してカテゴリ特化のカタログサイトを作り、そこにSNS要素を取り入れる切り口は面白いです。カカクコムは価格軸、mybestは専門家おすすめ軸であり、カテゴリ特化UX軸のアフィメディアは面白い気がします！
記事リンク：
https://techcrunch.com/2021/05/12/uk-fashion-portal-lyst-raises-85m-in-a-pre-ipo-round-reportedly-at-a-500m-valuation/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+Techcrunch+%28TechCrunch%29

②自社サイト内での2次流通モジュール導入支援「Recurate」

設立年：2020/米国
調達金額：3.25Mドル/シード
主要投資家：Gradient Ventures, , XRC Labs, Third Kind Venture Capital, RevTech Ventures
事業概要：
　自社ECサイト内に自社商品の2次流通モジュールを実装することを支援してます。昨今2次流通市場は急拡大してますが、通常そのトランザクションはebayやthe real real等のc2cマケプレで取引されます。Recurateは、その2次流通自体を自社サイト内で実装することを支援しております。これにより、ブランドのファンは1次流通(新品購入)から2次流通(売却、中古購入)まで一気通貫で公式ECサイトで利用できます。現在、shopifyブランドを中心に20ブランドが顧客となっております。
一言コメント：
　「2次流通の拡大」×「shoify等の自社EC成長」の2つのトレンドを掛け合わせていて面白いです！新品商品の売上毀損は気になりますが、ブランドLTVの向上には効果ありそうですね！

記事リンク：
https://www.finsmes.com/2021/05/recurate-raises-3-25m-in-seed-funding.html

③EC企業向けインフルエンサーマーケ管理PF「Grin」

設立年：2014/米国
調達金額：16Mドル/シリーズA
主要投資家：FundersClub, Headline, Bullpen Capital, Good Friends, Interplay Ventures
事業概要：
　ECブランド向けインフルエンサーマーケ一括管理PFを提供してます。ブランドに対してインフルエンサー検索から、直接のコミュニケーション、宣伝商品の配送、効果測定のデータ分析、支払いまでをワンストップで提供しています。インフルエンサーマーケティングの領域には、Upinfluence、CreatorIQといったプレイヤーがいますが、ソフトウェアの力で自動化しているという点でGRINには優位性があるそうです。
一言コメント：
　インフルエンサーマーケが成長していく中でECに特化した形で、プラットフォーム化しているのが面白いです。プラットフォーム上でワンストップ化、自動化されており、今後はインフルエンサーマーケもアドネットワークのように運用できる日も来るかもしれません。
記事リンク：
https://news.crunchbase.com/news/grin-adds-16m-to-series-a-as-influencer-market-grows/

④不動産価値の向上リノベーション提案app「Plunk」

設立年：2019/米国
調達金額：6.5Mドル/シード
主要投資家：Second Century Ventures, Sony Innovation Fund, Plug and Play, Vectr, Unlock Venture Partners
事業概要：
　不動産価値向上のためのリノベーション提案アプリです。現在住んでいる物件の評価額を即座に算出し(zillowのzestimateのようなもの)、どのようなリノベーションを行うと評価額が向上するかを提案し、それに伴う工事業者のマッチング、更には、貸し付け等を行うプラットフォームです。”Grow your home”の標語を掲げているように、リノベーションにより持ち家の価値を育てていくサービスとなってます。アプリは無料で提供されており、すでに100万人が利用、40兆円に及ぶ評価診断が行われているようです。
一言コメント：
　中古物件の流通が活発な米国ならではのビジネスですが、日本でも「"時価評価"+"価値upのためのオペレーション含めた提案"」の切り口が刺さる商材群はありそうです！真新しいPFで面白いですね
記事リンク：
https://www.finsmes.com/2021/05/plunk-raises-6-5m-in-seed-funding.html

⑤家電等の”保証”の別売りプラットフォーム「Upsie」

設立年：2015/米国
調達金額：18.2Mドル/シリーズA
主要投資家：Awesome People Ventures, Damon DiVito, Lottie Rezneck, Ordinary Ventures, Diverse Angels
事業概要：
　商品購入後の保証を切り出して販売しています。例えば、家電製品自体は店舗やECで購入し、修理保証のみをUpsie上で購入するという使い方です。ユーザーは購入商品のレシートをアップロードし、その商品に対しての保証商品を購入します。いざ故障した際もスマホから修理申請が可能で、最寄りの提携店舗、訪問型修理等により最短即日修理を実現してます。スマホ、PC、TVを中心とした家電が主な対象商品です。従来のメーカー保証や小売店の保証では900%の利益が上乗せされており、かなり高額な金額設定です。Upsieはその負の構造に着目し、既存比較で50-90%にも及ぶコストカットを実現し成長しています。この一年で、2.5倍に成長したそうです。
一言コメント：
　Paypalのハッピーリターン買収の報道もありましたが、購入時、購入後の体験をアップデートするスタートアップが盛り上がってる印象です！このあたりの保証、返品・返金領域は日本でも楽しみです！
記事リンク：
https://techcrunch.com/2021/05/13/upsies-direct-to-consumer-swing-at-the-warranty-space-nets-18-2m/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+Techcrunch+%28TechCrunch%29

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