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【コマースチャンネル】専門家相談EC/ゴーストキッチン/家電修理バーティカル/配送トラッキング/無人店舗化AI

 先週のEC/OMO/マケプレ領域の注目資金調達ニュースをお届けします(日本でも投資したいと思う企業をpickしてます。関連領域で起業している方/準備中の方ぜひ、ご連絡ください!!)メルマガ「コマースチャンネル」でも配信してます。

①専門家からの商品推薦EC「Curated

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設立年:2017/米国
調達金額:$39M
主要投資家:Greylock
事業概要:
 専門家に相談しながら買い物できるプラットフォームを提供しています。ゴルフ、ウィンタースポーツ、サイクリング、釣り、キャンプといったカテゴリがあり、各カテゴリごとで、いくつかの質問(身長、体重、ゴルフの経験、価格帯、好きなメーカー等)を回答してから専門家との相談セッションとなります。1000を超える専門家が登録されており、チャットや電話等を駆使して相談することが可能です。商品はamazon初めとした70近くの提携ECサイトから選択することが可能です。専門家には、購入ごと、相談ごとに収入が一定%の報酬が入る他、チップの制度もあります。これまでに100万を超える顧客をマッチングし、返品率は驚異の2%とのこと。2020年にはYOY4倍成長するなど、パッションエコノミーの文脈もあり急成長しています。
一言コメント:
 まさに、Ecommerce Meets the Passion Economyで面白い!!専門家メディアのマイベスト」をプラットフォーム化したようなものですね。店舗接客が必要であった高単価✕趣味系商材をデジタルに再構築しているような印象です。楽器、自動車など他の高単価商材にも展開が可能そうです!日本でも出てきてほしい
記事URL:
 https://www.cbinsights.com/research/curated-series-b-funding/

②ゴーストキッチンチェーン「Taster

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設立年:2017/イギリス
調達金額:37Mドル
主要投資家:Battery Ventures, LocalGlobe, Kima Ventures, Global Founders Capital, Heartcore Capital
事業概要:
 ゴーストキッチンチェーンを運営しています。ゴーストキッチンとは、店舗は持たず、フードデリバリー(Deliveroo、Uber Eatsなど)での販売に特化したキッチンのことです。これまで5ブランド(台湾料理、植物性バーガー、ベトナム料理、韓国料理、日本フード)を、9都市、61キッチンで展開しています。同社は次世代型のレストランチェーンの構築を目標としており、パリでは、マクドナルド、バーガーキングに次ぐ3位の地位になっており、1日5000食以上提供しているようです。外部PFへの出店の他に自社アプリも提供しており、リテンションを高めていく戦略です。出店戦略の観点では、パートナーシップモデル(既存チェーンのフランチャイズのようなもの)でアセットライトな形で、2025年までに1000都市での展開を目指します。
一言コメント:
 新たなプラットフォームが急成長する時、そこに関連した事業にはチャンスが生まれます。日本においても、出前館、ubereats、menuが急成長しており、デリバリー特化版のすかいらーくやモンテローザが出てきそうで楽しみです。
記事URL:
https://jp.techcrunch.com/2021/04/30/2021-04-29-taster-grabs-38-million-for-its-native-online-restaurants/

③荷物追跡プラットフォーム「AfterShip

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設立年:2012/香港
調達金額:66Mドル
主要投資家:Tiger Global Management, GL Ventures, 10Fund, IDG-Accel China Growth Fund, Business Switch Pty Ltd
事業概要:
 荷物追跡サービスを始めとしたEC支援ソリューションを提供してます。セラーはaftershipの利用により740社以上もの運送業者の荷物を追跡できます。Amazon、eBay、Shopify、楽天、wish等数多くのパートナーがいます。同社はローンチ直後から利益があり、口コミ、パートナーシップ、shopify連携で成長しており、2014年以来の資金調達。荷物追跡以外に、返品効率化、マーケティング自動化など幅広いラインアップを提供してます。マネタイズはフリーミアムモデルです。
一言コメント:
 配送やサプライチェーンの可視化、効率化は毎週のように調達ニュースが出ていますね。グローバルサービスの躍進が続く領域ですが、物流はローカル性の高い領域でもあるので、国内特化での可視化プレイヤーもでてきたりしそうです。 
記事URL:
https://jp.techcrunch.com/2021/04/24/2021-04-22-e-commerce-tracking-platform-aftership-raises-66m-led-by-tiger-global/

④家電修理EC「SOS Accessoire

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設立年:2008/フランス
調達金額:12Mドル
主要投資家:Seed for Good, Quadia, ETF Partners, Starquest Capital
事業概要:
 家電製品の診断・修理を支援するECを提供しています。プラットフォーム上で家電製品の故障要因を診断、スペアパーツのレコメンド、修理手順のビデオチュートリアル、ビデオ相談等を提供しています。これにより、ユーザーは自分で修理することが可能となります。修理市場は節約のみならず、廃棄物を減らし地球環境にも配慮するという文脈でも注目を浴びています。SparekaAdepemなど、小売店の顧客に焦点を当てた競合も存在しており注目を浴びている領域です。
一言コメント:
 通常のECではなく、”故障診断”、”ビデオチュートリアル”、”ビデオ相談”、”家電型番からの検索機能”といった、バーティカルならではの機能提供をすることで、amazonではなく、ここで買う理由を提供しているのが素晴らしいです!日本でもこういった、役務と絡めたECは楽しみです。
記事URL:
https://jp.techcrunch.com/2021/04/29/2021-04-28-frances-sos-accessoire-raises-12m-to-help-people-repair-their-home-appliances-themselves/

⑤無人店舗構築AIシステム「Sensei

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設立年:2017/ポルトガル
調達金額:6.5Mドル
主要投資家:Techstars, Seaya Ventures, Sonae IM, LeadX Capital Partnersほか
事業概要:
 Amazon Goのような無人店舗構築を可能とするAIシステムの研究開発をしてます。カメラ、センサー、AIの組み合わせで、新規/既存双方の店舗の自動化を目指します。研究開発段階ですが、無人チェックアウト、商品棚分析、顧客分析等を提供予定です。ライバルには同じくレジなしチェックアウトを提供し$60M調達したTrigoそしてAmazonGoの外販Just Walk Outがいるなどこれから盛り上がりを見せそうです。
一言コメント:
 リテールテックのいち注目領域が無人コンビニを含めた”省人化”です。国によって店舗設計も異なるので、日本ならではの”省人化”テクノロジーの誕生に期待です!
記事URL:
 https://jp.techcrunch.com/2021/04/29/2021-04-27-look-out-amazon-go-a-lisbon-startup-plans-to-offer-autonomous-stores-to-other-retailers/

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おまけ:その他のこまちゃん調達ニュース

・荷物追跡プラットフォーム「aftership」:66Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/24/2021-04-22-e-commerce-tracking-platform-aftership-raises-66m-led-by-tiger-global/
・コミュニティ型ソーシャルEC「super」:28Mドル調達🌟
https://thebridge.jp/2021/05/yc-backed-super-raises-us28m-to-grow-its-social-commerce-platform-in-indonesia-20210428
・専門家からの商品推薦EC「curated」:39Mドル調達
https://www.cbinsights.com/research/curated-series-b-funding/
・ECのユニバーサルAPI「weav」:5Mドル調達🌟
https://techcrunch.com/2021/04/26/weav-raises-4-3m-to-knit-together-a-universal-api-for-commerce-platfofrms/
・アートの所有権管理「Lobus」:6Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/29/2021-04-28-lobus-raises-6-million-for-an-art-management-platform-on-the-blockchain/
・インドネシアEC「Bukalapak」:400Mドル調達
https://www.forbes.com/sites/zinnialee/2021/04/28/indonesias-e-commerce-unicorn-bukalapak-completes-400-million-funding-round-with-new-investors-report/
・子供向けデビットカード「Greenlight」:260Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/28/2021-04-27-kids-focused-fintech-greenlight-raises-260m-in-a16z-led-series-d-nearly-doubles-valuation-to-2-3b/
・訪問サービスPF「Urban Company」:190Mドル調達
https://www.techinasia.com/report-indian-gig-marketplace-urban-company-raises-190m-new-round
・ラテンでのブランド買収グロース事業「Merama」:100Mドル調達
https://techcrunch.com/2021/04/28/merama-lands-160m-to-grow-e-commerce-product-business-in-latin-america/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+Techcrunch+%28TechCrunch%29
・インドの分散型ロジスティクス「ElasticRun」:75Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/30/2021-04-28-elasticrun-raises-75-million-to-grow-its-commerce-platform-for-neighborhood-stores-india/
・ゴーストキッチンチェーン「Taster」:37Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/30/2021-04-29-taster-grabs-38-million-for-its-native-online-restaurants/
・家電修理EC「SOS Accessoire」:12Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/29/2021-04-28-frances-sos-accessoire-raises-12m-to-help-people-repair-their-home-appliances-themselves/
・海外旅行予約簡易化サービス「Sherpa」:9Mドル調達
https://news.crunchbase.com/news/sherpa-travel-booking-startup-funding/
・エシカルEC「Package Free」:8Mドル調達

・無人店舗構築AIシステム「Sensei」:7Mドル調達
https://jp.techcrunch.com/2021/04/29/2021-04-27-look-out-amazon-go-a-lisbon-startup-plans-to-offer-autonomous-stores-to-other-retailers/
・クラウドファンディング「Kickfurther」:6Mドル調達
http://www.globenewswire.com/en/news-release/2021/04/29/2219677/0/en/Kickfurther-Raises-5-9-Million-Seed-Plus-Funding-Round-Led-by-Paychex-Founder-Tom-Golisano.html
・ブランド品レンタル「Vivrelle」:26Mドル調達
https://www.retaildive.com/news/luxury-accessories-club-vivrelle-raises-26m/599196/


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