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小3秋からのチームセレクション④

■セレクションのタイミング

 無知であった私はセレクションの募集の時期も知らず、何年生から入れるのかも分かっていませんでした。ただ、バルサキャンプでJ下部の子がいる、とかトレーニングマッチで対戦した相手がプライベートチームで、J下部にいる子が集まって来ているという噂を聞き、小3、小4でそういう子がいるんだという世界に触れるたびに興味をもっていきました。

■U10ジュニアチームセレクション

 ネットで調べてみると、各J下部でセレクションを別々の時期に実施していました。中にはU10よりも下の学年の子を選抜していることもありましたが、すでに募集は終わっており、我が家は小3でU10のセレクションを受けることを考えました。
 チームにも拠りますが、小3夏~秋に7~8名合格を出し、小4夏~秋で残りの数人を合格させる。だいたい1学年8~10名程度で、4年~6年生全体で合計25名前後なのかなという感じです。
 なので、1年間しか所属できない小5秋でJ下部に入るセレクションはあまり無いようで、あっても合格者は欠員補充の若干名しかなく、大半は小3、小4のセレクションが大事だと知りました。
 申込については実施時期もチームごとにバラバラなので、大宮アルディージャは小3の4月ぐらいには募集開始で、5月くらいには1次セレクションが実施されていた記憶があります。
 川崎フロンターレは8月中旬が〆切で、9月に1次セレクションを実施。東京ヴェルディは10月上旬に申込で、10月下旬に1次セレクションを実施のイメージです。
 我が家は、通える範囲ということで、フロンターレジュニアとヴェルディジュニアを目指して小3の1年を始めることにしました。 

■何が足りないか

 セレクションに合格する子は何が評価されるのか、すごく色んなブログやYouTubeを見て考えてみましたが、結局のところ、「自分の武器をしっかり認識してそれを活かせていること」に尽きるな、と思いました。
 パスの上手い子、ドリブルの上手い子、シュートの上手い子、上手いの基準は様々で、自分の上手いを理解した上でゲームの中でどう活かそうとしているのか、が大事なのだろうと思い、その日から息子の試合の前に必ず「自分の武器は何か」を問いかけるようにしました。
 息子は「速さだ」と答えるので、「OK、じゃあ速さを活かすプレーをしていこう」というやり取りを何度も試合前に確認作業のように繰り返しました。
 ただ、足は速いし、シュートも強い、でも何かが足りない。このままではどうしても欲しい、とはならないな、何が足りないのか分からないという日が続きました。

■富士通スタジアム川崎をホームに

 我が家はフロンターレサポーターということもあり、まずは川崎フロンターレジュニアへの合格を目指そうと思ったものの、何をして良いか分からず、とりあえず富士通スタジアム川崎をホームにできるようにしよう、というコンセプトでバルサキャンプ川崎会場が富士通スタジアム川崎だったのを見つけて申し込み、その直前にも2日間のサッカースクールを同会場でやっているのを見つけて申し込みました。
 結果的に気休め程度に思っていましたが、息子はかなりリラックスしてセレクションに臨めたようでした。

■足りないピース

 ZIONというサッカースクールがあり、そこにスポットで通い出して大きな影響を受けました。
 普通はドリブルのテクニックを教わったりするものですが、そこで教わったのは、まずハート。強い気持ちと負けない心。そして、1対1のドリブルをやっていた時に、コーチから「もっとシンプルにいけるのに、なんでコネるんだ」「少ない手数でシンプルに抜いた方が良い」と言われて、息子のスピードを活かすにはこれだ、と確信しました。
 さらに追い打ちをかけるように、実はこのスクールは守備の強度も重視しており、守備が弱いと試合でも勝てない、ということをはっきり言われ、フォワードで、カウンターで抜いていくばかりの息子は守備がお粗末だったということを改めて認識しました。
 そして、逆にそこにこそ勝機があると感じ、スピードを活かすシンプルな突破を磨く、守備の強度を上げる、というテーマを決めて練習をしようと考えました。

■シンプルなドリブルで大切なこと

 スピードを活かしてドリブルをする、ということは簡単なようで難しく、よく相手に引っ掛かり思うように抜けないという状況が続きました。なぜだろう、と数日悩み、たどり着いた結論は「仕掛けるタイミングが遅い」「相手との間合いが近くなり過ぎ」というものでした。
 その日から息子との夜練は1対1で仕掛けるタイミングを感覚で覚えさせることに専念をし、スピードに乗った状態でできるフェイントを研究させたり、反発ステップを習得させて速度差で抜き去る技術を練習していきました。
 それでもドリブルにはリスクがあり、取られる、止められるということへの恐れが払拭できなかったので、私は息子に、
「世界のトッププロでもドリブルを仕掛けて止められるのはよくある事」
「でも、結果的にマイボールで終われば全く問題ない。」
「取られたらすぐに奪い返してマイボールにし、また仕掛ければ良い。」
ということを伝え、そこから積極的に仕掛け、取られても即座に切り替え奪い返し、いつの間にかマイボールで終わるボールを奪われない選手になっていきました。

■ボールの奪い方

 そうは言っても、初めの頃のボールの奪取率は低く、頼ったのはZIONというスクールのパーソナルトレーニングでした。守備の強度を上げたくて、どうすれば奪えるのか、をみっちり指導して頂いたのですが、飛び込む間合いや、どうやって誘うのか、身体をどのように入れるのか、マンツーマンでしっかり教わって、その日は息子も叱られてばかりの強度でしたが、この日のトレーニングを境にして、息子の守備が大きく改善することになり、スピードを守備でも活かし、相手を自由にさせず、ボールを奪いに行く姿勢が大きく変化していくことになりました。
 そして、間合いや誘い方を教わったからか、パスコースをわざと開けて、そこに出させてカットする、という場面をなんども見るようになり、あの日のパーソナルトレーニングが全てに繋がっているというのを実感させて頂きました。
 これによって、ドリブルを失敗しても、すぐにボールを奪ってマイボールで終わる、というタスクを完遂できるようになったと思います。小3春には足りないことばかりと思っていましたが、夏で大きく成長することになり、セレクションでもやれるかな、という確信に変わっていきました。
 守備、大事です。今でもそれが活きています。


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