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【第1回/全4回】初めての海外展示会直前に発熱…

今年(2024年)6月、イタリアはフィレンツェ開催の糸の見本市『Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)』(今回は2025年秋冬向けの素材プレゼン)に、MONTELUCE(モンテルーチェ)として出展しました。英語が得意で、念願だった海外展示会に初参加した寺尾さん。しかしそこには、数々のハプニングや葛藤が待ち構えていました。今だから話せる裏話と、試練を乗り越えて大きく成長したお話を、岡崎社長がじっくり聞きました。



イタリア展示会で活躍した糸見本を持って写真撮影。
(左)岡崎博之社長/(右)寺尾亮太

寺尾 亮太
素材部 営業部門/2019年4月入社
大学時代にファッションに興味を持つようになり、アルバイトでアパレル販売員を4年経験。服を通じて誰かに喜んでもらうことの面白さを学ぶ。製品や素材に関われる企業を探し丸安毛糸と出会う。2023年に製品部から素材部に転籍。海外留学の経験があり英語が得意。



社長:

改めて、寺尾くんが丸安毛糸に入社した経緯を聞かせてくれる?

寺尾:
ファッションに関わる仕事がしたいという気持ちが一番でしたが、カナダに留学した経験があり、英語を使った仕事もしたくて、両方が実現できる会社を探していました。
その中で丸安毛糸のサイトを見つけて、この会社で働いてみたい!と思いエントリーしました。

社長:
もともとニットに興味はあったの?

寺尾:
正直、なかったです(笑)
ファッションと英語、両方できそう!というのが入社の動機です。

社長:
うちなら海外での仕事の可能性がたくさんあると思って、入社してくれたんだね。

それで、最初に配属されたのが製品部だったと。

寺尾:
はい。淳さんが「寺尾は俺が面倒みる!」と言って下さったそうですが、いつのまにか製品部になっていました。

社長:
製品部に入って4年経った頃、辞めようと思っていたそうだけれど、いったい何があったのか、そのへんのいきさつを聞かせてくれる?

寺尾:
そうですね…なんて言えばいいか、ちょっと難しいんですけど。
まったく自信が持てなかったんです。
企画も上手くできないし、いつになったら自分は成長するんだろう…と、将来のビジョンも見えなくて。

社長:
入社したものの、自分の思い描いていた世界とのギャップを感じてしまった、ということだね。

寺尾:
そうですね。いろいろと悩んでいました。
それで淳さんに相談させていただいたんです。

社長:
淳は、自分が面倒みる!と言っていた手前もあるし、責任を感じていたんだろうね。それで引き留められたと?

寺尾:
はい。
「今までやってきたのにもったいないじゃん!」と言っていただいて。
そこで素材部への転籍を勧めていただき、もう一度頑張ってみようと思えました。それが1年前になります。

社長:
素材部に移ってからは、仕事の見え方は違ってきた?

寺尾:
はい!
もちろん、まだまだわからないことはたくさんありますが、お客様に素材の提案をしたり一緒に考えたりしている仕事は性に合ってると感じています。
あの時に引き留めていただき、本当に感謝しています。

社長:
この4月(2024年)に、製品部と素材部が一緒になって壁がなくなったけど、寺尾くんは両方経験しているから、それも強みになるのかもね。

寺尾:
そうであるよう、がんばっていきます。

社長:
そして、初めてのイタリア出張に声をかけられることになるわけだ。

寺尾:
2月くらいに、「次のイタリアに行くかもしれないよ」と言われたんです。
期待と不安が半々でしたけれども、正直すごく嬉しかったです。

社長:
ファッションと海外両方に関わる仕事をしたい、という願いが叶うわけだもんね。でも、いざ夢が実際に叶うとなると、迷いとか不安とかは感じなかった?

寺尾:
自分は楽観的っていうか、何とかなる精神が結構強くて。
何とかなるし何とかする!みたいな思いが強かったので、不安は特になかったです。英語にもある程度自信がありましたので。

社長:
それはスゴイ(笑)

寺尾:
会社でも、福利厚生の一環で英会話の先生が来て学ぶ機会や、
李(リー)さんにもプレゼン練習に付き合ってもらったので、
準備はかなりできました。

李(リー)さんと、英語でのプレゼン影練の風景を激写!!

社長:
じゃあもう準備はばっちりだった?

寺尾:
準備はばっちりだったのですが……。
なんと初日に風邪をひいてしまって、最悪の体調でした。

社長:
どうしたの??

寺尾:
しょうもない話なんですけど、プレゼンの準備を頑張りすぎて疲れちゃって、エアコンがガンガンに効いている部屋で寝てしまいまして。

微熱があって頭が痛いなか、フランスまでの14時間のフライトはめちゃくちゃしんどかったです。

社長:
さぞかし焦っただろうし、周りのスタッフたちも心配したでしょ?

寺尾:
とにかくこれ以上熱が上がらないでくれ!と神に祈るのみでした。
みんなは…もうただ、笑ってました。

「微熱よ下がれ!」と祈りながらのフライト

社長:
ははは。いい仲間だ。
大事には至らなかったの?

寺尾:
幸いただの風邪だったので、マスクしてビタミン剤飲んでひたすら寝ていました。

翌日も気合で朝5時に起きて、凱旋門とエッフェル塔を見に行きました。
せっかくフランスにきたのだから、どうしてもこれだけは見ておきたい!と思いまして。

社長:
熱があっても、凱旋門とエッフェル塔だけは譲れないと(笑)

どうしても見ておきたかった凱旋門
そして、エッフェル塔

寺尾:
体力もつけないといけない!と思い、ご飯もしっかり食べました。
生ハムがすごくおいしくて、たくさん食べちゃいました。

ホテル朝食ビッフェの生ハムもめちゃくちゃ美味しかった♪

寺尾:
結果、祈りも通じて(笑)
イタリアに入る時にはすっかり元気になっていました。



テニス好きなので世界4大テニス大会会場の1つローラン・ギャロス(Roland Garros)へ。
なんと、オリンピック直前だったため閉鎖されていて見ることができず…
せめてもの記念にと買ったマグカップ。
イタリアに到着したら割れていた…(泣)

社長:
いろいろハプニングがあっても、本番にはしっかり間に合っているところが寺尾くんらしいね。

寺尾:
ええ。

でもあの…実は、
この後にさらなる事件が待ち受けていたんです…

(第2回では、その大事件と展示会での寺尾くんの挑戦と挫折についてお伝えします)














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