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短歌

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リピート/短歌

リピート/短歌

隕石のぶつかる絵文字がうれしくて(ティラノ)(爆発)(髑髏)で返す

レジ台で飲んだことある?上着着たまま眩しい冬の思い出になる

できてもできなくてもよくて百均で買ったクリスマス眼鏡

マンションのヨがでかいだけで楽しめる 同じ理由で泣く時もある

「あの坂に雪が降ったらどうなるか今のうちから楽しみですね」

悪者が必殺技を叫んでる きれいな歯並び生まれつきかな

プライベートタブに君が教えてく

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わらってる/短歌

わらってる/短歌

悪者が必殺技を叫んでる きれいな歯並び生まれつきかな

隕石のぶつかる絵文字がうれしくて(ティラノ)(爆発)(髑髏)で返す

今日ってもう全然にじゅう日なんや 拳を二つ見合わせながら

シガレットボーイの使うイヤフォンは刻ですぐにそれとわかるよ

「あの坂に雪が降ったらどうなるか今のうちから楽しみですね」

乗り物すぎる自転車 部屋すぎる車 とても便利な新幹線

一度だけ夜の公園の立駐でリードを外

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2023/10/20/短歌

2023/10/20/短歌

星ひとつ遠いところにいる人が背中に植える花のやわらか

ほつほつと日々を縫うひとそのひとのベッドサイドにちいさな灯り

痛いのや苦しいのがなるべく少なく済みますように。

キュアー/短歌

キュアー/短歌

かなしみを抱えきれずに泣く夏は過ぎて毛布の縫い目をなぞる

冷えたカフェオレはあっためなおしても冷えてたときの味がするよね

カーテンの裾 つま先で聞く月のまるで温度があるようなひかり

「美有ちゃんが宇宙人やとして」から始まる物語もっと聞かせて

濃く光る春の日差しを白線が受けて、それだけ見ていればいい

ほめられたほくろはやがて星となりふとしたときに私を照らす

君だって一人で泣いていたのかも

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理想の暮らし/短歌

理想の暮らし/短歌

移住してしばらくするとかみさまが役目をくれた 私はモブ

これからは何をしたっていいらしい めずらしい月のあるまちをさがす

遠いとこまできたもんだ…波の音ききながら飲むピルクルの味

ここは月がハート型なんですってね それを目当てに来た感あります

行き先はお花ばたけに星ばたけ、スーパー、砂漠、終点はうち

きみの顔見てるあいだは透明になれたことなど思い出す夜

新しく友達ができて図書館の人です

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