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M-1グランプリ2022に出た話

M-1グランプリ2022の1回戦に出場しました。結果は敗退!!

参加経緯

俺はお笑いが好きで、M-1も毎年楽しみに見ていた。決勝の放送がある日は昼から画面にかじりつき、敗者復活戦から見てスマホで点数を付けながら楽しんでいるお笑いファンだ。そんなM-1をもっと楽しみたい!参加すれば今年の決勝を見るときに「自分が参加した大会の決勝」として見ることができる!そう思い行動しました。
あと自分が面白いという自信が根底にめちゃくちゃあった。

参加条件

ぶっちゃけM-1は参加費の2000円を払い、書類を郵送すれば誰でも出れる大会です。お笑いマニアにとってはいつも劇場で目にしている場所に2000円で立てるならめっちゃ安いと感じるでしょう。普通に考えても安い。

(え?ちょっとまって?1組から2000円徴収するわけでしょ?え?賞金1000万よね?エントリー数去年が6017組だから…12,034,000円やん。これだけで賞金の元取れてるやん!ふぁーん!今年の優勝賞金の一部はわし払ろてますわ!うえーん!)

その他参加条件は「2人以上で2分間漫才をする」以上!そして面白かったら勝ち!の大変わかりやすい仕様!ぼっちはR-1に行け!くらいでめちゃくちゃ敷居の低い大会なんです。

相方

でも相方は必要です。相方。友人の中で1番面白くて、声の通りそうなみっちゃんを相方に選びました。「出よう」っつったら「いいよ」と2つ返事でオッケーだったのでありがたでした。

ネタ

とりあえず相方は見つかったので次はネタ作り。
最初は何も見ず作りました。題材は相合い傘で、傘の渡し方がトトロのカンタみたいだな→いろいろなトトロネタのボケとツッコミていう漫才を考え、とりあえず完成。でも面白くなかった。なのでいろいろなことをインプットしようとネットで検索。やっぱりいい時代ですね。ネットにはなんでもあるYou Tubeで「M-1回戦の突破方法」なんていう動画めちゃくちゃありますからね!それを見てネタの構成や、作り方などを参考に1本学校ネタを考えました。
構成的にはコント漫才で「先生をやってみたいので練習させてもらえますか」から始まるネタでHR→英語→理科でそれぞれの教科で1ボケくらいの漫才ができました。トトロのネタよりこっちのほうが漫才の体をなしてて「これで行くか」とこのネタで練習をすることに

練習

練習を始めたのは本番の1週間前の1日のみ。記念受験にひとしい我らはそんなもんでいいと思ってました。
まず「学校ネタ」のブラッシュアップから取り掛かりました。
M-1の1回戦は制限時間が2分。本番で2分を超えても失格には成りませんが15秒すぎると警告音が鳴り30秒すぎると強制終了。そして審査されるのは2分間で行われた内容のみ。なので2分過ぎて大爆笑とれても評価されない仕組みです。
「とりあえず時間だけは守ろう!」と俺が考えてきたネタは5分を余裕で超える内容なのでした。
練習当日、読み合わせながらあーでもないこーでもないと2人で内容を詰めて行きます。「ここのボケで伏線はって次のボケでこう回収しよう!」「うわめっちゃいいやん!やろやろ!」などと1時間半考えて改変した箇所を最後にバッサリカットしてなんとか2分に納めることができました。
漫才の入、手をパチパチさせながらの「はいどーもー」からひたすら練習しました。2分喋る文字数って意外と少なくて、
「はいどーもー」
「〇〇です」
「〇〇です」
「〇〇〇〇です。よろしくおねがいしまーす」
「俺昔から学校の先生になりたくて」
「ここで練習しよ」
「話が早いやりましょう」

↑の文、最初の挨拶から導入まで20秒かかります。
なので後1分40秒しかもう無い!めちゃくちゃ時間少ない。
残り時間で5ボケ5ツッコミくらい入れてやりました。

当日

早いもんで当日です。
完全に舐めて「記念受験や~ん」へらへらしていた自分は過去となっていた。なんだかみっちゃんも「1回戦突破したい」と俺より熱なってたが、
練習と自身の考えたネタを見返すうち、内心「このネタじゃいかんな」という気持ちもあったが、再度作り直す時間もアイデアもなく「学校ネタ」で行くことに。
当日は朝から会場の近くのカラオケで練習を繰り返し、集合の1時間前に会場入り時間まで壁に向かってネタ合わせを繰り返しました。

集合&楽屋入り

集合時間になり、エントリーを済ませると胸に貼る「M-1グランプリ2022」の文字とエントリーNo.が書かれたシールをもらった。急に「M-1」が現実味を帯びてきて緊張してきた。
「楽屋に案内します」楽屋だ。すごい。なんかテレビで見たことある作り。
見たことある芸人さんも数人いてめちゃ緊張してきた。
衣装に着替え、胸にシールを張り、時間まで壁に向かってネタ合わせをした。順番が近くなると廊下に5組づつ並ばされ、2分ごとにどんどん出荷されステージに上っていく。
自分たちに2組前で一旦休憩となり、換気&MCによる場つなぎのトークがはじまった。その中で「いや~アマチュアの方々も頑張ってますね~。元気よくはいどーもーって言ってて新鮮です。過去に緊張しすぎて舞台袖で姿見えない状態で「はいどーもー」って言っちゃったコンビもいましてー」そんなトークがウケてる。
もうフリやん?簡単やしできるやん?この後すぐはプロがでるやん?その次アマチュアの俺らやん?「舞台袖ではいどーもー」やるしかないやん?
「――みっちゃん今のつかみで。やるか」
「やろう」
「つかみ絶対成功するやん」
「いくぞ!」
俺らの出番が来た。

本番

前の組が終わり間髪入れず俺らの出番が来た。
舞台袖、観客から見えない位置での「はいどーもー」
フリは完璧!声も出てた!
だけどアドリブを入れるには圧倒的に経験が足りなかった。
俺らの完璧なつかみに会場は「…」「…クスクス」「…」
失敗だ。つかみ失敗した。
最初から「つかみは失敗したらもう耐えられないから止めておこう」と話し合っていたのに会場の熱に当てられ
「やるか」「やろうぜww」「一発かましてやる!」みたいな雑魚キャラ死亡フラグをおっ立て失敗した。
耐えられなくなったみっちゃんが
「これはさっきMCの人が言ってたやつやってみましたw…」
俺らのM-1は終わった。
だがネタは続く。挨拶を終え、学校ネタに入る。
練習どおり順調にネタを披露できてる。しかし俺のツッコミが詰まった。
実際は2秒ないくらい言葉が出なかった。
体感だと20秒くらい。
心臓が止まった。
俺のセリフ待ちのみっちゃんがライトに照らされて金色に輝いて見えたり、漫画カイジのぐにゃあぁってなるシーンそのものが起きた。

俺らのM-1は終わった。
だがまだ続く!なんとかツッコミを紡ぎ出し、次へ。
中盤は詰まることもなく行けたが笑い声は聞こえない。
俺らのM-1は終わった。
だが最後!最後のボケは理科の実験をします→急にお客さんと掛け合いをしだす→場が凍る→空気を凍らせる実験でした→いい加減にしろどうもありがとうございましたの流れだ。
アマチュアが掛け合いやりました。
凍らすどころか生き物の気配がしなかった。
自分達の心臓の音さえも聞こえなかった。
ミジンコが喧嘩してたら声が聞こえたと思う。
ホコリも舞うのを止めスポットライトも遠慮して照らしてくれている。
俺らのM-1は終わった。

反省会

その後、他の人のネタを見たり居酒屋で悔しさをつまみに反省会をして来年はキングオブコント出場とM-1リベンジを誓い。寝ました。終わり。

くやしいよみっちゃん!!!来年かならずリベンジ!!!!
俺らのM-1は始まった!!

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