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もちこたえて、ユーロスペース

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 都内の映画館でも小規模のところは一部営業中のようですが、どうなるか分からなかったので宣言前にユーロスペースで駆け込んで観てきた「クリシャ」の感想を。

 A24製作で話題になった「WAVES/ウェイブス」の監督デビュー作で、ジョン・ウォターズが2016年のベスト映画に選んでいたのも気になっていたポイント。冒頭からとにかく主人公クリシャの顔の圧とクセがすごい。演じたのは監督の実のおばで、実際の親戚も出演しているという地獄のホームビデオ上映会とでもいった趣。それでも最初は一見穏やかにすすんでいくようなのですが・・・隠しきれない不穏な空気と水風船がパーンと弾ける前のような妙な緊張感にあふれていました。荒削りなカメラワークと独特の音楽センスは好き嫌いが分かれそうですが、デビュー作としてのインパクトは十分かと。一度公開延期になってもう上映されないかと思っていたので、観られてよかったです。

 そしてユーロスペースは桜丘町にあったときからお世話になった映画館であり、私にキアロスタミやカウリスマキや増村保造の素晴らしさを教えてくれた貴重な存在でもあります。どうかこの難局を乗り切って持ちこたえて!と願ってやみません。(もちろん他のミニシアターも。)なぜオリンピックは是が非でもやろうとするのか、文化はスポーツより「感動を与えて」はくれないのか?本当に不可解。そもそも感動したけりゃ自分で探すし、与えてほしいなんて思ったこと一度もないので。「感動くれくれちゃん」たちをまとめてタイトなジーンズにねじ込みたい、そんな気持ちです。

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 見出し画像は純喫茶ミニチュアコレクション第2弾の「水車」のナポリタンと「アラビア」のコーヒー、そして上は大好きな「アメリカン」のホットケーキです。ちゃんとお持ち帰りの箱と包装紙まで再現されていて感動。また大阪でカレーと喫茶店巡りができる日がきますように。

 今は配信で色々観ているので、その感想とアカデミー賞の結果についてはまたまとめて。