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読後ノート02 20歳の自分に受けさせたい文章講義

今回は文章術の本を紹介する。

noteを書くようになり、多くの人に読んでもらうので、すこしはきちんとした文章を書きたい、自分の思いをきちんと表現したい、と思うようになり、今回何冊か文章術に関する本を読んでみた。

この本はそのなかからの一冊で、「自分の思いをきちんと表現したい」を解決してくれる本。古賀史健さんの「20歳の自分に受けさせたい文章講義」。


ぼんやりとした”感じ”や”思い”のこと、そしてそれが駆けめぐるさまのことを、ぼくは「ぐるぐる」と呼んでいる。

どうすれば自分の”感じ”や”思い”を、文章として正しくアウトプットできるのか?ぼくの結論はシンプルだ。書くことをやめて”翻訳”するのである。文章とはつらつらと書くものではない。頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に”翻訳”したものが文章なのである。

「ぐるぐる」なるものは、なにか書こうとするときに、たしかに自分の頭のなかにある。そしてそれは言葉というしっかりしたものになっていない。今までは「ぐるぐる」の状態を直接言葉にしようとしていた。そしてうまくいっていなかった。

ぐるぐるを翻訳するとはどういうことなのか

聞いた話を誰かに話す。これは翻訳の第一歩。話すことによって何が得られるか?

1.再構築 言葉にするプロセスで話の内容を再構築する
2.再発見 語り手の真意を「こういうことだったのか」と再発見する
3.再認識 自分がどこに反応し、なにを面白いと思ったのかを再認識する

文章の構成を考えるとき、ただ頭のなかで素材をこねくり回しても絶対にうまくまとまらない。なぜなら、構成とは”眼”で考えるものだからである。頭のなかをうごめいている「ぐるぐる」は、可視化することによってようやく客観視できるのである。

まずは頭のなかの「ぐるぐる」を紙に書き出す。見えていないのだったら、話は早いだろう。強引に可視化してしまえばいいのである。目を閉じて頭のなかでごちゃごちゃ考えるから見えなくなる。ちゃんと目に見える形にしてから”編集”していけばいいのだ。そして頭の中身を可視化するには、紙に書き出すのがいちばんである。

「新しい文章力の教室」という本にも同様のことが書かれていた。「構造シート」といって、書くものを箇条書きで列挙して、取捨選択、順番などを検討するものだ。

私もこの読後ノートを書くにあたり、情報カードでパーツを書き、机の上に全部ならべて構成してみた。手間はかかるが、この段階で整理することができれば、書くときに詰まることはない。

この作業をすると本の内容が自分の頭の中によく入る。本に書いてあるものを自分のものとすることができるという感覚があった。

他にも参考になるものがあった。

文章は”面倒くさい細部”を描いてこそリアリティを獲得する。そして、”面倒くさい細部”の描写によって得られたリアリティは、読者の理解を促し、文章の説得力を強化する。

納得できる。具体的に書かれているとイメージがわきやすいので、リアルになるのだろう。

多数派をターゲットとすることをやめ、読者を絞り込むこと、特定の”あの人”にまで絞り込むことにちゅうちょする必要はない。むしろ、”みんな”から喜ばれようとするほど、誰からも喜ばれない文章になるのだ。

これはできていなかった。仕事では読む人を想定しているが、noteでは多くの人を想定していた。というよりは、特定の人をターゲットとしていなかっった。これを読んでから、noteではよく自分のものを読んでくれる人たちを対象にするようにした。

書くことの醍醐味、自分の言葉に翻訳する醍醐味はここにある。われわれは理解したから書くのではない。理解できる頭を持った人だけが書けるのではない。むしろ反対でわれわれは「書く」という再構築とアウトプットの作業を通じて、ようやく自分なりの「解」を掴んでいくのだ。

共感できる。情報カードで整理したものを目で眺めて、場所を変えたりしながら、文章の構成を考える。構成が決まると、文章を書く。文字になっていくさまを見る。その過程で自分のものとなっていくような気がする。

文章術も大事だが、どう書いていくか、書く作業を組み立てていくかということも大事であり、それが学べる本だった。

読んでいただきありがとうございます。
次も書きます!

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