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僕が良好なコミュニケーションを構築するためにやっている変な癖(考え方と行動)

はじめに(きっかけと前置き)

まず、記事を書こうと思ったきっかけですが、現在のお仕事(Webディレクター)をしている中でお客様から

「岡村さんの話わかりやすいですね」
「岡村さんの話は面白いですね」

といったことをおっしゃっていただく機会が何度かありました。
最初はリップサービスというか、お世辞のようなものかな?と思っていたのですが何人かの方から言われるようになり、素直に嬉しいと思いつつ「なんでだろう?」と考えるようになりました。

僕自身、コミュニケーションスキルが高いとは全然思っていなくて、僕が身を置くWebの業界の偉大なる諸先輩方には抜群に話が上手い方がたくさんいますし、そういった方々の話し方をみては「こんな風になりたいなぁ」と思うほどです。

一方で、そんな僕が話す内容が「面白い」とか「わかりやすい」と感じていただける方もいらっしゃるわけです。不思議ですよね。

世の中で提唱されているコミュニケーションスキルも実践できていないことが多々あるので、そういったものではなく、もっと無意識にやっていることがあるのかな?と考え、僕自身が人と話をするためにどんな事を考えたり、どんな行動をしているかな?と考え、自分観察を始めるようになりました。(とはいっても、リアルタイムに自分を観察するほど器用なことはできないので、振り返りを中心におこないました)

その中で、おそらく関係してそうな事柄がいくつか発見できました。
そこで、この記事では僕が僕自身から見つけた「コミュニケーションに必要そうな考え方や行動」としてまとめてみました。

今現在、人とのコミュニケーションに対して苦手意識を持っている方や、コミュニケーション能力を高めたいと考えている方にとって、少しでもお役にたてればと思います。

ここからは前置きです。
具体的な内容はこれより説明していきますが、総じて言えることは「これはコミュニケーションスキルではない」ということです。

会話の最中に行うような方法でも、手法でも、テクニックでもなければ法則といったものではありません。

どちらかというと「コミュニケーションを円滑にするための土台としてやっておくこと、意識しておくこと(習慣にした方が良いこと)」みたいな内容です。

ですから、その場で使えるテクニックなどを期待されている方には、あまり有益な情報では無いかも知れません。(少なくとも即効性はありません)ですが、今からでも始められることでもあります。

また、手法やテクニックと言ったスキルではありませんので、「コミュニケーション」であれば、対面や電話等の会話でも、チャットやメールと言ったテキストによるやり取りでも関係なく活用できるのではないかと思います。(そういったものに関係なく人と人が意思疎通するときの、あくまで土台というわけです)

前置きが長くなりました。
それでは、以下より本題に入ります。

シミュレーション(という名の妄想)する癖をつける

多分、プレゼンや打ち合わせの前にシミュレーションをされる方は多くいらっしゃると思いますし、当たり前だよとおっしゃる方もいるかも知れませんが、上手くできていない人も結構いるのでは?と思います。

上手くできていない方は「自分が話したい内容を中心に考える」のではないでしょうか。イメージとしては、「あの話をして、これの話をして、最後にあれの話をする」みたいな感じです。

もしかしたら、相手から質問されることも想定してるよ!という方もいるかもしれませんが、意外と自分本位な質問を想定していることが多いのではないでしょうか?(本当に相手はその質問をしそうか?ということです)

僕の場合はもう少し細かく「相手とのやりとり」を中心に妄想します。それも、「ああ言ったら、こう言う」ということだけではなく「相手の言うセリフも脳内再生しながら実際の会話をしている」ところまでイメージしてます。

いやいや、相手の言うことなんて分からないでしょ」と思われるかもしれませんが、これが意外とできるんですよ。

簡単に言うと、相手のこと(性格や持っている知識、情報など)を知れば知るほどリアルに妄想することができます。個人差があるかも知れませんが、妄想(イメージ)を深くまで落とし込むことを繰り返す(ある種訓練)とリアリティがさらに増します。

例えば、仕事の時に上司や同僚に何かを提出(書類であるとかデザインデータを見てもらう)し、判断を仰ぐ(または評価を受ける)ような場合をイメージした時、提出前にすでになんとなくでも「うーん。だめな(通らない)気がする」などと思うことが無いでしょうか?

相手が何でもかんでも否定するような性格の方だとちょっと違いますが、そうではないのであれば(例えば、ちょっと評価が辛めな方だと)、過去の経験から納得してもらえないのでは?と感じるのだと思います。個人的にはこの時、すでに妄想の入り口に立っている状況だと思っています。

この、「なんとなくなイメージ」で終わらせずに、更に掘り下げていきます。
例えば、

・この書類を提出するために声をかけた時どんな反応をするだろう?
いつも忙しそうにしていて、ディスプレイに顔を向けたまま返事するんだよな。
・説明している時どんな顔をしているだろうか?
目は合わせずに下の方を見ながら話し聞くんだけど、気になった事は話の途中でも割り込んでくることがあるんだよな。
・説明が終わったらなんと切り出すだろうか?
だいたい言われるのは、「で、結局どうなるの?」ってやつなんだよな。
・こういう事を言いそうだな。
この書類のこの部分は相手の性格(または状況)的には嫌うだろうなー。

みたいに掘り下げていくイメージです。
で、相手のそのアクションに対してこちらはどう返そうか考えるわけです。
そして、色んなパターンの問答を妄想しつつ、その中で一番しっくりする(実際にありそう)なパターンをメインに他のパターン(真反対の反応など)をサブにして頭にインプットしつつ実際に会話をするわけです。

想定(妄想)通りに進めば完璧ですし、いくつかパターンをイメージしていれば相手の反応に合わせて話のシナリオを変更できますし、話の途中に焦ってしまうことも減らせると思います。

僕の場合は、これをやっているおかげで比較的スムーズに話ができ、相手も気持ちよく会話してくれる(話が面白いと感じてもらえる)のでは無いかと思います。

ここまでが「考え方」です。
次からは、実践するために行う「行動」についてです。

相手の癖を真似るところから

これは、モノマネを極める必要はなくて声色まで真似なくていいです。
どちらかというと、どういう時に癖が出るか(話しの流れとセットで)を押さえると良いです。

また、口癖だけでなく、手癖、足癖、表情など癖であれば何でも良いと思います。
例えば、「こちらが難しい話をすると腕を組んで椅子にもたれかかる」とかです。

その他としては、相手が話す時や聞くときの様子や熱量(前傾姿勢的なのか、斜に構えているとか、マウント取りに来るとか)なども真似できると良いと思います。

これらの中には相手の性格が表面化した情報が多くあります。

相手の好き・嫌いをなるべく多くインプットする

上述したように、相手の事を知れば知るほど妄想のリアリティが上がります。例えば、

・野球の話はノリが良い(好き)
・話の主導権を取るのが好き
・話しをするのが好き(長い)
・分からない事を知られるのが嫌い
・論理的な話が嫌い
・横文字が嫌い
  :

といった具合です。
そのためには相手と会話をする際に色々な事柄を投げかけ、その反応を受け取った時に、自分の中の好き・嫌いBOXに振り分けるという事を習慣化するようにしています。

活用できると判断する目安は
共通の知り合いに「あ、言いそうーw」と言われるくらい

どれくらい真似できるようになるとよいか?という基準は、相手の事を知っている第三者から「あ、言いそう」とか「うわー目に浮かぶ」と言われるくらいです。

「どのタイミングで披露するのよ!」「はい!今からモノマネやりまーす!とかするわけ?」と思われるかも知れませんが、僕の場合はこんな↓感じでタイミングを見つけては答え合わせをやっています。

タイミング
とあるクライアント様の社長さんの答え合わせをしたいと思っていて、そのクライアント様の担当者様との打ち合わせ(1対1)をする機会があった時

僕「でも、それ社長さんが聞いたら『◎◎◎◎◎、◎◎◎◎◎◎◎?』って言われません?」

担当者様「あ、言いそうー」or「確かに...」

みたいな流れです。(ハマればちょっとしたネタにもなって話が盛り上がったりもします)

また、自身の職場で同僚の中に相手の事を知っている人がいれば、その人に対してエピソードを交えて話をして反応を見るのもアリです。

慣れてくるとプチ憑依できるようになる

ここまでの内容を繰り返していると、そのうち大体のケースで相手ならこう言うかもというのがイメージできるようになってきます。

ただし、完璧に相手の思考をトレースできているわけではないですし、相手の思考や知識、情報も常にアップデートしているため、常に相手の情報を引き出しつつ、精度を高めていきます。

また、慣れてくると相手との話の途中に「あ、もしかしてこう言うとこう返すかも(またはこういう反応をするかも)」みたいに感じることがありますので、話の本筋から脱線しないのであればその場で本人を相手に答え合わせをする。ということもできるようになります。

本番のときのコツ

それは、「会話の先手(主導権)をとること」です。妄想に沿って進行させるためには話の主導権を取らなければ想定していた内容からそれる可能性があります。

ですから、妄想する際は、相手と会ってから話しはじめ、本題に入るときの流れなどもイメージしておくとスムーズに誘導できます。(僕はたまにクライアント様のオフィスに入るくだりを何度も妄想し直したことがあります。笑)

応用する

これまでの説明では、特定の一人に対しての行動でしたが、これを色々な人に対して行っていくと特定の条件が同じ他の人には「好き・嫌い」のポイントがそのまま使えることがあります。例えば、

応用しやすい条件
・年齢が近い人
・性格がにている人
・仕事内容や近い人
・肩書が同じ人
  :

絶対では無いので、思い込みは厳禁ですが、様子を見つつ試していくと良いかと思います。

これの弱点

記事を読んでいて気づいた方もいらっしゃるかも知れませんが、このやり方の最大の弱点は

初対面の相手には効果が発動しにくい

ということです。
相手とコミュニケーションを重ねれば重ねるほど効果(精度)が上がるという性質なので、相手の情報がゼロの状態だと打つ手がありません。なので、初回は次に向けてシミュレーションをするため、5感をフル活用して情報を収集しつつ、本題の話を進める必要がありますので、精神的にも体力的にも疲れます。

ただ、100%ではありませんが、この弱点をカバーする方法もあります。

・事前(電話でアポイントをとるなど)に声や話し方から情報を得る
・相手がSNSなどで情報発信している場合、そこから相手の性格や情報を得る(これは、やりすぎるとちょっと危ない人に見られかねないのでさらっと「こんな人なんだ」と知る程度にしています)

要は「本番前に可能な限り相手の事を知る」ということですね。

ちなみに、いつやっているの?

僕の場合は、子どもを寝かしつけた21時以降に一人の時間ができるので、家の外に出て家の前をウロウロしながら10分〜20分程度考えるというのをほぼ毎日しています。(こんな事をしていても通報されないレベルに田舎なのでできることです。あまりオススメしません。)

近々クライアント様先へ訪問予定があるときはその事を、また社内のメンバーと協議したいことがあればその事を妄想します。個人的には何かをしながらだと妄想がまとまらないので、コーヒーを飲みながらウロウロするくらいの方がちょうど良いですが、このあたりは人によってやり易さがあると思いますのでルーチン化しやすい場所やタイミングを見つけて頂ければと思います。

まとめ

まとめますと、人とのコミュニケーションをより良くするためにベースとして持っておいたほうが良い考え方と行動は以下になります。

考え方
・相手の人とリアルに会話するイメージを持つ(今までよりも深くイメージする癖をつける)と、会話がスムーズになったり、想定したシナリオで進められる。(はず)

行動
・まずは相手を真似てみる
 →見た目だけじゃなく、どんな時にどんな反応・行動するかが重要
・相手のことをよく知る
 →性格、好き・嫌いなこと
・色々なタイミングを使って答え合わせをする
・常に新しい情報を追加し精度を挙げる

ここまで書いておきながら、非常に当たり前のことのを書いているだけのような気がしましたが、せっかくなので書き切りました!

気になる点やもっとこうした方が良いよ!というアドバイスなどありましたら是非コメントやTwitterで絡んで頂ければと思います。

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