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【完全保存版】原材料の基礎知識

調理師、パティシエの卵、ひよこに送る【完全保存版】の知識です。

専門学校生や、新人調理師、パティシエの方々に

ぜひ読んでいただければと思います。

僕自身パティシエを16年ほどしており、

その中でたくさんの失敗を経験してきました。

シュー生地がぺったんこでたこ焼きみたいだったり、
卵がなかなか泡立たなかったり。。。

そんな時に原因を探っていく中で材料の分析を始めました。

そうすると、ミスの回数が減り、

ミスをしても原因がすぐに特定できるようになりました。

ここでは僕が16年かけて培ったノウハウを記していこうと思います。

お菓子作りを科学的に分析すると

失敗の原因の特定や
新しくレシピを作るときに役に立ちます。

それを材料別に詳しく見ていきたいと思います。

洋菓子は大きく4つの材料からできています。

・小麦粉
・卵
・砂糖
・バター
これらの材料の組み合わせでたくさんの種類が作られます。

例えばスポンジケーキと、パウンドケーキはこれらのバランスが違うだけです。

それだけで全然違うものになりますよね?

ここではそれらの違いを生む中身をロジカルに説明していきます。

原理が分かれば、失敗なんて怖くありません。
各章長文ですので分割で読むことをお勧めします。

目次

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右下のおじさんは

「アントナン・カレーム」さん

という方で

おそらく、世界で一番有名なパティシエではないでしょうか?

詳しく知りたい方はぜひググってみてくださいW

それではまず小麦粉からいきましょう!

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小麦粉とは、書いてある通り、小麦粉を粉砕したものです。

小さな粒ですがさらにこれらを仕分けして

我々がよく見る小麦粉へと変わっていきます。

小麦粉の中には薄力粉と、強力粉、さらに間の中力粉がありますよね?

それは実は原料の小麦が違うんです

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こんな感じ。

ちなみに種類による違いは以下の画像を参考にしてください。

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こうやって見るとたんぱく質の違いがよくわかりますね。

ちなみにデュラムというのは小麦の名前で

セモリナが荒引という意味。

つまりデュラム・セモリナ粉は

デュラム小麦を荒く引いたもの、という意味です。

小麦粉の成分は以下の通り。

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水分は多くなるとカビの原因となり、品質が下がります。

保存場所は乾燥している場所でしっかり密封されていることが好ましいです。

たんぱく質はみなさんご存じのグルテンです。

そしてエネルギー源となる炭水化物、脂肪、

燃やした時にでる灰分です。

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グルテンというものが含まれていると前述しましたが、

これはたんぱく質内の

グルテニンとグリアジンが

水分によって結合したものになります。

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これのが非常に重要で、スポンジケーキ(ジェノワーズ)を作るときに

さっくり混ぜましょうだとか、

パンを作るときはしっかりこねましょうとか

聞いたことありますよね?

それはグルテンの形成を意味しています。
スポンジケーキの場合は柔らかく、くちどけのいい状態を目指します。

なのでグルテンをあまり出さぬようさっくりと、

パンの場合はしっかり歯ごたえがあり、手でちぎれる状態を目指します。

なのでしっかりとグルテンを出しましょう。

といった違いがあります。

パンに強力粉を使うのはグルテンがイーストの発酵で生成された炭酸ガスと水分生地をで持ち上げるため

これに対してジェノワーズなどは強力粉ではグルテンが強すぎて卵の水分では持ち上がらず、組織がガサガサになる。

なので薄力粉のほうが適しているといわれています。

そのため一般的に薄力粉と強力粉を使い分けているんですね。

ちなみにシュー生地の失敗で一番多いのはグルテンと火入れの不足。
しっかり形成させたグルテンを火入れして固め、そこに卵の水分を抱き込ませ、焼成時に水分が水蒸気へとかわる力で膨らませます。


続いて糖類です!

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パティシエやってると避けては通れない砂糖。

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