語学学校 韓国vs米国

筆者はかなりドメスティック人間で、留学にも海外生活にも異文化交流にもあまり関心がないんですが、
社会に出た後、自分の意思とは関係なしに、韓国とアメリカで数ヶ月ずつ語学学校に通ったことがあります。

コロナの影響等で今は少し状況が異なっているかもしれませんが、
2つの国の語学学校を経験して、筆者が「ほー」と思ったことを記載します。
どこかに韓国とアメリカのどっちに語学留学しようか迷っている人がいたとして、いつかネットの海でこの記事を見つけて、意思決定をする一助になれば。

では、スタート。

「ほー」と思ったことその①
クラスメイトのダイバーシティは韓国の方がある


筆者はアメリカに行く前、学校に通うと金髪碧眼のお友だちがたくさん出来るイメージでいました。(田舎者なんで)
が、西海岸の語学学校のクラスメイトの多くはアジア人(中国人が最も多くて、次に韓国や台湾、日本あたり)、ついでアラブ系でした。

よく考えたら当たり前ですね。
アメリカ出身者は英語の語学学校に行く必要はない。
非英語圏のヨーロッパ出身者で英語を勉強するために留学したい人(あまりいないと思うけど)はおそらく地理的に近い英国に行くでしょう。アメリカに来るとしてもせいぜい東海岸か。

そんなわけで、(入学タイミングなどでたまたま偏ることもあるのですが)最初に入ったクラスは圧倒的に中国人のクラスメイトが多く、
「なに言ってるかさっぱりわからないけど、
自分の英語のリスニング力が悪いのか、相手の英語の発音が悪いのか、どっちだ!?」
と思いながら生徒同士での会話練習をしていたことがあります。

一方の韓国。
確かに中国人は比較的多く、日本人含めたアジア系の方が多いけれど、北米出身者やヨーロッパ出身者もいる!(金髪碧眼のお友だちは韓国で出来ました)
少ないがアラブ系もアフリカ系も。
クラスメイトのバックグラウンドの多様性は韓国の語学学校の方が多いのか、そーかそーか、考えたら当たり前だけど、気づかなかったなぁ
と思いました。

それにアメリカよりも韓国の方が、クラスメイトの年齢層も幅がありました。
これは、次の話にも関連します。

「ほー」と思ったことその②
クラスメイトのエリート志向はアメリカの方が上

ビジネスエリートを目指して言語を習得を考えた時に第一選択になるのってやっぱり英語なんですよね。
だから、アメリカの学校に来ているクラスメイトはエリートの卵も多かったです。
きっと彼らは大学入学レベルの英語を習得したあと、
アメリカの名門大学に進み、グローバルエリートになるのでしょう。(中国人のクラスメイトは東大に留学するかこのままアメリカで進学するか迷っていた)

私のように社会人になってから入学した学生もいましたが、おそらく一番多い年齢は18歳じゃないかな。出身国で高校を出た後、アメリカの名門大に入るためにまずは語学学校に通う。
彼らは真面目で知的で魅力的な若者でした。

おそらく中国に留学したとしてもこちらに近いのではないか(特に今ほど米中対立が表面化しておらず中国に対するビジネス的な将来性への期待が高かった頃ならなおさら)、と思います。

一方の韓国。
将来高給取りのビジネスエリートを目指して韓国語学ぶぞ!って人は多分いません。
K-popが好きだからせっかくだし韓国の大学に留学する、その前に韓国語学ばないと、とか、
出身国で大学在学中に交換留学する時に、K-popが好きだから韓国にしてみた、とか 
韓国人女性と結婚してヨーロッパから韓国にやって来た、とか
仕事(貿易系やIT系)で韓国来たから、とか。

基本的に、「将来のため」ではなくて「好きだから」語学を勉強している感じがしました。
(そしてこれは、アメリカの大学で日本語の授業を取っているアメリカ人にも共通して感じました。日本が経済大国だった時代が終わりつつあり、これからその傾向は加速するでしょう…)


(オマケ)「ほー」と思ったことその③
先生の面倒見の良さは韓国の方が良い

これは上の2つと比べるとオマケみたいな話ですが、韓国の先生、面倒見いいなあ~と何度か思いました。

夏から秋にかけての学期で、クラスメイトに日本人の女子大生がいたのですが、ある日急に涼しくなってきて腕をさすりながら授業受けていたのです。冬服は船便で送っており到着するのにあと数週間かかるとのこと。
そしたら先生が次の日、自分のジャンパーを持ってきて「船便着くまでこれ着ときな!」って貸していました。
もうびっくりです。
アメリカだったら、面倒見のいい先生でも、せいぜい近所の服の安い店を教えるくらいじゃないですかね?自己責任の国だし。

またある時は、小学校低学年の子どもがいる生徒が、「明日は子どもの学校が臨時休校だから授業来れないんだ」と言ったら、
「子どもも連れてきてもいいよ!」って。
その日は、トトロのメイちゃんのように、その子どもも机並べて一緒に勉強しました。
先生は、子どもにあげるちっちゃいプレゼントやお菓子も持ってきて(親に確認の上)あげてたし、
その日の授業の例文にはその子どもの名前もよく登場していて子どもも飽きずに楽しそうでした。

その他、フィールドトリップ後に学校に戻ってくる時間が微妙で、帰宅のバス便に間に合うかと悩む生徒に先生(同性)が
「もし遅れたら私が車で家のそばまで送ってあげる」と話していたり。

なんか「古き良き日本の田舎」みたいな感じの温かさです。
どことなくノリが小学校の担任に近いかもしれません。先生のプチ自虐ネタとかダジャレとか聞いてなんだか懐かしくなりました。


さいごに)基礎情報について

今回書いた語学学校の話、サンプル数は韓国とアメリカともに「1」ずつですが、
同じ国の別の学校に行ってたとしても似たようなもんだろと思った点をピックアップして書きました。

どちらも大学のエクステンションの語学学校で、平日毎日5時間くらい授業があり、宿題や発表、テストなどがある学校です。

 1学期が約10週で、授業料は20万円〜30万円(韓国の方がちょっと安い)。

どちらも現地出身の正規過程の大学生との交流も可能でした。

ちなみに、韓国とアメリカのそれぞれで、外国人住民向けに役所がやってる無料/格安の語学学校もしばらく通ったことがありますが、
それはそれで、また雰囲気がちょっと違います。
大学のエクステンションほど、生徒の本気度は高くないし、経済状況もまちまちです。


まとめ

そういうわけで、もし私の目の前に若い子がいて、
「1年だけ留学するチャンスがあるけれど、韓国とアメリカ、どっちにするか迷ってるんです~」
とか相談されたとしたら。

将来成功したり偉くなりたかったらアメリカ、
いろんな国の友だち作ったり、人と違った経験して楽しく過ごしたいって感じだったら韓国にすれば?

って答えると思います。

あとアメリカ行くんだったら自己責任の国だからしっかりね!って。

こうやって書いてみると、
最終的な結論、わざわざ人に相談しなくてもたぶん感覚的にわかるやつでしたね。
ちゃんちゃん。

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