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学習塾でやっている自然と集中するための環境づくり

地方で学習塾を経営しています。

週に最大3回の通塾ができる自律学習型の塾です。
中学生は塾に来たら80分以上滞在してもらい、そのうち40分は数学、残りの40分は数学含む学習(各教科+プログラミング、デザイン等)をするというのが基本ルールとなっています。教材は基本的にオンライン教材なので、1人1台端末で進めています。
生徒によって時間の使い方は様々で、120分ほど滞在し80分間の学習時間が経過したら好きなことをする子も居ます。

そんな自由スタイルの塾ですが、自由だからこそダラけてしまわないための「環境づくり」をしています。


1. 飲料の常時提供

浄水器を通したお水とコップを常に用意してあります。
1,2時間の勉強時間でも水分は消費されています。水分補給で脳の働きは助けられますし、胃にものを入れることで眠気対策にもなります。

日々の生活でも、気をつけて水分を摂取することを推奨しています。食事の水分を除いて、飲料での摂取目安は男子なら2L,女子なら1.5Lで伝えています。部活で運動する場合にはもっと飲むべきだと伝えています。

特に女子生徒は水分補給をしたがらないので、美容面で考えても摂取すべきであることを伝えています。

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2. ポモドーロ・テクニック

25分仕事して、5分休む。を繰り返すポモドーロ・テクニック。
塾では完全に再現しておりませんので「準」ポモドーロ・テクニック。
おおよそ30分ごとに最大5分の休憩を取ります。

「次の休憩は○時○分ね」と声をかけて、制限時間による活性化を促しています。子によっては、「休憩までの10分間で、第○問まで解けそうだね」と時間を意識させています。

ポモドーロ・テクニックでは、休憩時間が来たら半強制的に作業を中断するのが定番ですが、塾では作業続行も可としています。

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3. ストレッチ推奨

休憩時間にはなるべく立ち上がることを推奨しています。できればストレッチ。筋トレもOK。
座りっぱなしだと血行が悪くなりますので、僕が率先してストレッチをして見せるようにしています。

近視やストレートネックも増えてきているので、首周りのストレッチの仕方を教えたりもします。

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4. 糖分の提供

テスト前や特別講習など長時間滞在する場合には、チョコレートなどを提供します。糖分補給大事です。
カロリーが足りて無くて脳が働かないだけじゃなくて、空腹感で集中力が下がるのも避けたいですね。
自主的なアメ等の持参、摂取も許可しています。ただし部屋や本を汚す可能性のあるお菓子はNGです。

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5. 仮眠の許可

ウトウトとするくらいなら5分10分の仮眠を取った方が、能率は上がります。
サボりたくて「ねむーい!」と言う子には、水分摂取で眠気対応させますが、ウトウトしている子には「仮眠取る?5分後に起こそうか?」と声掛けしたりします。

仮眠を取っている子がいるときには、いつも以上に静かに勉強するよう他の生徒にお願いしています。

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6. タスクの整理

「なにをしようかなー」と生徒自身で考えるのも大事ですが、あまりそこに時間を割いてももったいないので、「今日はどこ進めるの?」「その単元90%達成するまで進めてみよか」とタスクの明確化、ゴールを設定します。

基本的には自分でタスクを設定させます。自分でコントロールしている間隔があることが大事です。

時には、「次回はこの部分やってもらうのでよろしく」「2月中に○○をクリアできるよう頑張ろう」とスケジュール感の調整を行います。

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7. フリーアドレス制・椅子の選択肢

塾の机はスクール形式のレイアウトではありません。また、自由に席を選べます。
壁向きの机、島型の机、仕切りのある机があり、好きなタイプの席で勉強できます。友達の近くに座ることももちろんできます。
椅子は5種類あるため、自分に合う椅子を持ってきて座れます。途中で椅子を替えることもできます。

自分自身が気分で椅子を替えたいタイプですし、ずっと硬い椅子に座っていると下半身が痺れる体質なので種類を豊富にしました。

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8. 白・淡黄・緑・青色系のインテリア・複数の照明

インテリアは目障りにならない白を基調にして、学習やクリエイティブに心理的効果のある色を選んでいます。
机や床は普通にナチュラルウッド調です。

照明はシーリングライトだけの環境ではなく、タスク・アンビエント照明で全体も手元も明るくするようにしています。
また、基本的には一番青白い昼光色に設定していますが、温白色など色味を調整できる照明器具を使っています。

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9. 快適な気温と湿度

温度計、湿度計を設置しています。
温度はおおよそ20度〜25度で維持。サーキュレーターを使って均等な温度にしようと心がけています。
「暑くない?(寒くない?)」と生徒に声をかけますし、自由に使えるひざ掛けも用意しています。

湿度は、インフルエンザの流行る冬は特に60%以上をキープするようにしています。風邪予防。
夏場も不快にならない湿度を目指しています。

僕は誰よりも寒がりなので、ひざ掛けを腰に巻いて誰よりも防寒しています。

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10. 二酸化炭素濃度に注意

人が多い時間帯だと二酸化炭素濃度が上昇して眠気を誘ってしまうので、換気することもあります。
うちは高気密高断熱の家ではないので、あまり気にしなくても良いですが、たまには気にします。

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11. 香りを調整

いつもではないですがアロマオイルを垂らしたりします。
レモングラス、ユーカリ、カモミールといった集中力を高めたりリラックスできる香りにしています。

普段は、常時空気清浄機で目立つ匂いがないようにしています。

また、部活終わりの生徒が汗臭いこともありますので、制汗剤や汗ふきシートをエントランスに用意してあり、臭いエチケットに気をつけるよう配慮しています。

一番気をつけるべきは30代男性の僕なので、まぁ生徒以上には気をつけています。

12. うるさくするな、歌うな、クスクス笑うな

生徒同士で教え合ったりしていて、当然笑ったりするんですが、少し禁止していることもあります。
まず、うるさくすること。迷惑するレベルのうるささは勘弁です。
鼻歌も禁止です。雑音や適度な音楽は集中力を高めることもありますが、素人の歌はメリットないのでダメです。
自由時間に小説や漫画を読む子もいるのですが、他人が勉強しているときにクスクス笑うようなコンテンツを読むことを禁止しています。クスクスが一番気になっちゃうんですよね。


「集中するんだ!」という根性ではなく、自然と集中できるように環境を整えています。
ご家庭の学習環境づくりの参考にしていただけると幸いです。




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