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【新温泉町】浜坂・夢が丘中学校からの高校選び

新温泉町での高校選びについて情報が少なく、選び方がわからないとお嘆きの声がありますので、私の独断と偏見による高校の選び方をお伝えします。
進路直結系の書き方をしていますので、学校の雰囲気等はほぼ取り扱っておりません!あしからずご容赦ください。

私は新温泉町で学習塾MoCTを経営しています。数学を中心として、オンライン教材でその他教科やプログラミングも教えています。
対象学年は小4〜高3です。補習塾系なので大学受験対策塾ではありません。
また私は町立大庭小学校→町立浜坂中学校→県立浜坂高校出身で理系国立大に進学しています。塾には通っていませんでした。当時(2008年頃)と今では浜坂高校のクラス編成が異なりますが、自身の経験と今の状況を元に記述します。


※本記事は以下のような人を対象に書いております。
・高校卒業後は大学に行きたいけど、高校選びに迷っている方
・高校の情報を知りたいけど、知り合いもおらず情報が入らなくて困っている方
・卒業後の進路は未定だけど、浜高で良いのか不安な方
・友人から高校選びの相談を受けているけど、自分の経験談だけだと心配な方


◆新温泉町の立地について

新温泉町は、高校の選択肢が多めな方かなと私は感じています。
理由は鳥取市内の学校も選択肢に入るからです。
西は鳥取市、東は豊岡市、南は養父市で通学圏内に20校弱あります。
もちろん、自宅から駅までの交通手段がない場合には選択肢は狭くなります。



◆基本的には浜坂高校で良い

まず前提として、基本的に進学先は浜坂高校で良いと私は考えています。
専門学校や短大進学、就職を目指す人は浜高で大丈夫です。自制心があれば大学進学も目指せます。大学を選択肢に入れておきたい人はとりあえず特進コースに入っておきましょう。
何より近さは大事です。鳥取や豊岡に進学する場合、通学に往復約2時間かかるだけの価値があるか吟味すべきです。

ただし、以下の場合は浜高以外の高校に進学する価値はあると思います。

【浜高以外を選んでもいいんじゃないかな?と思われる人】
1.旧帝+一工レベルの国立大を目指す人
2.難関私立大を第一志望にしたい人
3.国公立大を目指したいが自制心のない人
4.特定のクラブ活動をしたい人
5.同級生や地元の先輩らと離れたい人
6.鳥取に就職したい人
7.高校生のうちから看護や農業等を専門的学びたい人
8.浜高合格レベルの学力がない人
9.海外進学やイマドキで自由な校風に憧れる人

各ケースの理由とお勧め進学先は後述します。

近年、浜坂高校以外の高校を選ぶ人が増えていますが、その原因は鳥取城北高校に行く人が増えたことです。
豊岡高校や近大豊岡、鳥取東高などに行く人が特別増えたわけではありません。また、浜坂高校の質が低下したわけでもありません。
また、城北を選ぶ理由は、交通(無料送迎バス)と部活、キレイな設備そして生徒間での誘い合いが大きいと感じます。


【注意点】浜高で大学進学を目指すには「自制心」が必要

基本的には浜高で良いのですが、もし浜高から大学進学を目指すのであれば注意点があります。
それは、自制心が必要ということです。

浜高には進学クラスはなく、コース(総合と特進)によって進路対応しています。
つまり、クラスメイト(友人)の希望進路はゴチャ混ぜです。本来、大学進学を目指す人とそれ以外の生徒では過ごし方が異なりますので、休み時間の話題や日々のLINEグループの内容・ペース、遊ぶ頻度など全てが受験向けではない環境と言えます。
特に3年生になれば顕著です。8,9月には進路が決定する就職・専門・短大組に対し、一般入試を受ける大学進学組は早くて1月、遅くて3月下旬まで勉強に集中する必要があります。周りがお祭り騒ぎしているなか、遊びやLINEをスルーして勉強に集中するのは自制心が必要です。

進学高であれば、1年生のときから受験を意識した時間の過ごし方を周りのクラスメイトがしているので、その雰囲気に流されていれば自然と勉強できます。浜高では、自分を律して勉強に向き合わなくてはいけません。
大学進学を志す高校生であれば1年生でも1日2,3時間の自宅学習時間が欲しいところ。浜高で周りに合わせていたら、1日数十分だけの学習習慣が付いてしまうでしょう。



◆浜高以外が選択肢になる人

前述した9つのケースについて、理由と選択肢を書きます。
※興味のない項目は飛ばしてください。

旧帝+一工レベルの国立大を目指す人

旧帝国大学(東京大学、京都大学、名古屋大学、東北大学、北海道大学、大阪大学、九州大学)および一橋大学、東京工業大学の最上位国立大を目指したければ、鳥取西高校、鳥取東高校、近大豊岡、豊岡高校あたりが良いと思います。
やはり過去に送り出したことのある高校は伴走のノウハウがあります。

浜高は過去4年間で九州大学に1名輩出しているようです。
浜高の進学実績に最上位国立大が少ない理由は、浜高が学力を育てられないとかよりも、学力とヤル気を持った生徒が豊高などに進学していることが第一の要因であると思います。

難関私立大を第一志望にしたい人

難関私立大は早慶上理ICU、GMARCH、関関同立+近大レベルです。個人的にはこれが一番難しいと思います。
理由はカリキュラムです。公立高校は基本的に万遍なく学習するので受験科目的に国公立大の一般入試には対応できても私立特化のカリキュラムにできません。近大豊岡も国公立重視のカリキュラムになりました。
この近辺で難関私立を選択肢に入れられる人は、最上位国立を目指しているような人です。なので、鳥取西高校、鳥取東高校、近大豊岡、豊岡高校そして青翔開智高校あたりに進学してるかなと思います。

国立大の入試科目は7科目必要なのに対し、私立大の入試では2〜4科目しか使いません。難関私立志望コースのある高校では、高2,3のとき必要最低限の4科目程度しか勉強していません。一日の時間割が「国語、英語、英語、歴史、体育、国語」みたいなイメージです。
選択集中している高校生が全国に何万人もいることを考えると、並の努力では敵わないですよね。

難関私立を第一志望で効率よく勉強したいのであれば、難関私立志望コースのある京阪神の高校に下宿するのがベターかもしれません。あるいは、浜高の総合コースで定期テストを緩く済ませて、自宅でゴリゴリに学力を高めるような反骨精神が必要かと思います。

あくまで第一志望で効率よく勉強したい人向けの提案であり、近辺高校で難関私立を目指せないわけではありません。

国公立大を目指したいが自制心のない人

LINEグループやSNSに夢中になって勉強できなかったり、友達にベッタリ合わせてしまう人は自分のペース(勉強時間)を作れないので、浜高から国公立大(一般入試)は難しいと思います。
鳥取西高校、鳥取東高校、近大豊岡、豊岡高校、城北高校(志学)は周囲の雰囲気やクラスの進め方も受験を意識しているので、自分軸が強くなくても目指せると思います。

ただし、グローカルキャリア類型を利用し、総合型選抜(旧・AO入試)で国公立大を目指す人は自制心なくても浜高アリかもしれないです。後述します。

特定のクラブ活動をしたい人

浜高は選べる部活動が減ってしまったので、あまり選べません。特定のクラブ活動を頑張りたい人が他校を選ぶのは仕方ないでしょう。
クラブ活動で高校を選ぶと言えば、城北が人気ですね。もちろん、もっと遠くの強豪校に行くのもアリです。

ちなみに私はクラブに所属せず、ダンス部を設立しようと一人で練習し、途中でリズム感が無いことに気付いて受験モードに切り替えるという充実した高校生活を送りました。(←ここ笑うところですよ)

同級生や地元の先輩らと離れたい人

みんながみんな仲良いわけではないので、離れたい人はいるでしょう。人間関係をリセットすることは、成長の面でも悪くはないと思います。
浜高と城北以外は片手で数えられる程度の進学者数ですので、アリだと思います。
あるいは、遠くに下宿するのもアリかもしれません。

もし、集団が苦手であればネットの高校や通信制高校も検討してみてはどうでしょうか。

鳥取に就職したい人

高校卒業後は就職したい人は、兵庫県か鳥取県かで大きく求人票が異なります。選んだ高校で就職先の選択肢がだいぶ決まります。

高卒採用は特殊なので、少し説明しますね。
高卒で就職する場合、基本的には学校に届いたハローワークの求人票から選ぶことになります。学校が推薦し、生徒を企業に送り出すイメージです。
ハローワークの管轄は都道府県なので、鳥取県内の会社は基本的に鳥取県内の高校を対象に採用活動します。
また、特に異質なのが、一人一社制というルールです。大卒就活や転職活動のように複数企業を志望できません。なので、学校と生徒がよく話し合って、ときには校内競争があって、1社と面接し就職します。

以上のことから、選んだ高校によってグッと幅が狭まります。
鳥取県内での就職を考えている人は、鳥取県内の高校を選ぶのが吉です。

逆に言えば、浜坂高校は姫路や神戸の大手企業に勤めやすいのがメリットです。

高校生のうちから看護や農業等を専門的学びたい人

浜高は普通科だけです。
高校生という早い段階で専門的に学びたい人は、他校に行きましょう。

看護・介護・福祉 → 日高高校
農業・畜産 → 但馬農高
建築・土木・工業 → 豊岡総合高校、松江高専、舞鶴高専
漁業 → 香住高校
アウトドア → 村岡高校
保育・家政 → 敬愛高校
商業・情報 → 鳥取商業高校、豊岡総合高校

浜高合格レベルの学力がない人

浜高合格レベルの学力がない場合には、学校の先生と相談するがベストだと思います。実際、相談しながらでなければ進路決定できないと思います。
学力の基準としては、中学校の定期テストで下位20%に常に入っている人は注意しましょう。

支援の在り方を検討するためにも1年生の3学期には、学校にご相談いただきたいです。進路についても2年生のうちにご相談いただき、対策と検討を重ねるべきだと思います。

浜高合格レベルの学力がない人の多くは、クラーク、鳥取緑風高校、大岡学園あたりに進学されていると思います。

海外進学やイマドキで自由な校風に憧れる人

青翔開智高校の一択です。
高校から入るのは枠が少なくて難しいので、中学受験で青翔開智中学校に入るほうが確実かと思います。

あ、あと神山まるごと高専は超イマドキなスタイルなので面白そうですね。新温泉町から行く人が出るのを楽しみにしてます。

あとはネットの高校(N高・S高)ですかね。



◆浜高を目指した方がいい人

逆に、浜高を目指した方がいい人を最後に述べます。3つあります。

グローカルキャリア類型から総合型選抜(旧・AO入試)で国立大を目指したい人

浜坂高校のグローカルキャリア類型とは、「global(地球規模の)」と「local(地域の)」を組み合わせた造語グローカルを体験型学習等により学びます。
また、総合型選抜(旧・AO入試)は、ペーパーテストオンリーの一般入試と異なり、大学の学びへの意欲や個々がいままで培ってきた技能、将来のビジョンなどが評価される入試方法です。

グローカルキャリア類型は、通常の勉強のほかに変わった体験をすることで総合型選抜における出願書類や面接でのネタを提供するものです。また、体験型学習により自主性が育てば、国公立大が望む人物とも重なりますので、一石二鳥で国公立大を目指しやすくなるというわけです。

一般入試で合格する実力がなくても受かる可能性が出るので、学力にちょっと不安のある人には良いのではないでしょうか。

グローカルキャリア類型・麒麟獅子舞部に入りたい人

地元密着の学習を進められる浜高のグローカルキャリア類型、地元の伝統文化を継承する麒麟獅子舞部。いずれも浜高の大きな魅力です。
この2つに限らず、地元高校では地元のイベントに協力したり、学びの場を地元で展開したりするので地元を知る機会は多いです。そういった地元ならではの経験は浜高ならではです。

近い高校に通いたい人

これが最大のメリットだと思います。
1日24時間。睡眠に7時間、食事・風呂・身支度に2時間、学校に10時間(クラブ活動含む)、残りはあと5時間。高校生の可処分時間は5時間ほどしかありません。そのうち毎日2時間通学に時間を取られるのと、30分で済むのとでは身体・精神ともに影響があります。

毎日2時間通学に時間をかける価値を感じれる人だけだけが、鳥取市内と豊岡市内に進学すべきだと私は思います。


以上、非常に偏った視点での高校選び記事でした。
実情と異なる部分があればお教えください。また、ご質問やご相談があれば、メールや各種SNSでご連絡ください。

メール: schoolmoct@gmail.com
X(旧twitter): @okasakaR
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