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桜の花びらが、蝶のようで

誰でもメインキャラにする桜風景


ベランダで布団を干していたら、たくさんの桜の花びらが目の前を泳いで
ていった。

三階のベランダは南向きだが、向かいの建物と並行になっていて、その間を抜けるような強い風が吹いていた日。

それに乗ってたくさんの花びらが視界左から右へと流されていく。

ひらひらとそれぞれの角度で光を受け、白く光りながら舞い飛んでいる花びらたちを、しばらく見ていた。


住んでいる集合住宅の棟の隣には小さな児童公園があり、3本程度の大きな桜がある。
その桜が、三階のベランダの前で映画のようなワンシーンを見せてくれた。

風は時折弱まり、そうすると桜は単に風に流されるのではなく、自分の力で舞っているかのように、蝶の羽ばたきのようにランダムかつ複雑な動きになり、高度を上げ下げしている。

そのうちいくつかは、より高く上がり、流され、光の中で見えなくなった。



それを見ている自分の姿も俯瞰して、ごく日常に与えられた心動かされる瞬間に包まれているわたしもなにかのワンシーンみたいだと思う。

こういう光景に立ち会えるのは、ひとつの春に、一度あるかないか。


翼の絶妙な角度があって、飛び続ける紙飛行機みたいに、桜の花びらもきっと自然の設計で生き生きと飛べるようにできているに違いない。

暑いくらいだった、4月の日。


(って最近の子供も紙飛行機作って遊んだりするんかな?)




#エッセイ #春 #桜 #桜吹雪 #散る桜 #誰もが主人公
#さくらの花びら #好きな景色   ##


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