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初めての女装#5


みんな無事に服に着替えたが
顔は男のままだから違和感でしかない
しかし、長年培ってきた俺の化粧技術で皆を本物の女子にして見せる!


悠翔「律の背後に炎が見えるのは俺だけか?」

朱璃「りっちゃん凄い気合入ってるね」

啓太「女装のプロだからね!当然だよ!」

大樹「啓太が威張ってどうする」

亮太「で、着替えた後はどうすんだ?」

律「ふ、ふ、ふー…よくぞ聞いてくれた!ズバリ化粧だ!化粧は性別関係なく美しくなれる!しかし、皆は化粧の知識がない…と言う事は化粧の素晴らしさも皆は知らない…勿体ない!めちゃくちゃ勿体ない!だから、今回はこの俺が化粧の素晴らしさを教える。そう、この俺が皆を美しくさせるんや!」

大樹「あの…一人で盛り上がってるとこ申し訳ないんだけど俺たち取り残されてる」

律「あ…ごめん。女装になるとつい一人で盛り上がってもうて…」

朱璃「りっちゃんは女装のプロだからそれで良いと思うよ」

亮太「そうだな、張り切ることは良い事だと思うが、律以外は皆初心者だ。指導するならしっかり教えるんだな」

大樹「ま、お手柔らかお願いします」

律「おう!任せといて!」

悠翔「でも、ほんまに女みたいになれんのかな?」

啓太「律が綺麗にしてくれるから大丈夫だよ!」

悠翔「そうなんだけど…なれなかったらって考えるとさ」

啓太「大丈夫大丈夫!悠翔はカッコいいからなれるよ」

悠翔「え、お、おぉ…ありがと」

啓太「で、俺たちはどうしたらいいの?」

律「せやな、とりあえず皆席に座って」

朱璃「はーい!」

大樹「全員横に並んで座った方がいいか?」

律「行けそうならそうしたい。」

大樹「了解」


俺たちは律に言われた通り横に並んで座った
律は六人分の化粧セットを準備していた。


律「よし、皆手をこうやって出して」


皆が両手を出すと律は少し嬉しそうに液体を付けた


大樹「これは何?どうするん?」

啓太「水?じゃない?」

朱璃「違うよ〜。コレは化粧水って言ってお肌に潤いを与えるんだよ」

律「せやねん!初めての化粧は肌に影響来やすいから化粧水で顔に潤いを与えてから化粧に入るねん。人によってはパックしたり」

亮太「律に化粧の話をさせたら日が暮れる。」

悠翔「律分かったから進めて」

律「お、おお。ごめん。じゃあ、今からメイクに入ります!朱璃君からいこかな」

朱璃「はーい!僕をとびっきり可愛くしてね!」

律「任しといて!とびっきり可愛くしたるわ!」


とびっきりの笑顔で張り切る律を見ている僕らは不意に思った
‟散歩に行く前の大型犬みたいだ” と
でも、そのぐらい嬉しいのかなと思ったら何だかこっちも嬉しく感じた