新鮮な世界#1
東華学園の最寄り駅 葛城駅
俺はあくびをしながら改札口を出ると何故か啓太君と悠翔君が改札前で待っていた。
確か昨日寝る前に待ち合わせの約束したっけ…
昨日まで一人だったから普通に自分のペースで来てしまった。
啓太「あ!りーつーおーーーーい!」
悠翔「やっと来たか、遅かったな律」
律「ごめん。約束忘れて普通に自分の感覚で来てしまった。」
悠翔「昨日RINKで約束したばっかじゃん」
啓太「そーだよー!せっかく友達になったんだから電車組の律と俺と悠翔の三人で登校しようって話したじゃん」
律「ごめんって次から気を付けるから」
悠翔「今日は許してやるよ。その代わりジュース奢りな」
律「はいはい。お好きなものどうぞ」
悠翔「啓太ジュース取りに行こうぜ」
啓太「いぇーーーい!」
昨日まで一人だったから啓太君と悠翔君がいる背景が新鮮に見えた。
友達がいるって騒がしくてうるさいけど案外楽しいんやな
中学の時に両親の転勤で関西から関東に来たけど
関西弁がきつかったんかな結局友達も出来ないまま高校まで来たんよなー
まさかこんな形で友達が一気にできるとは思いもせーへんかったけど
悠翔「りーつ」
律「おわっ!び、びっくりした……あ、ジュース決まったんか?」
悠翔「律が朝っぱらから黄昏てたから自分たちで買った」
啓太「ねーねーねーねー!何考えてたの?ねーねーねー!」
律「内緒や。てか、啓太君は朝からめっちゃ元気やな尊敬するわー」
啓太「尊敬されるなんてえへへへ。俺照れちゃう~」
悠翔「はいはい、照れる暇あるなら学校向かうぞ」
啓太「はーい!律行くよー」
律「おう」
悠翔「てか、よく見たら律の荷物スゲー多いな全部衣装?」
律「おう、適当に持って来た。悠翔君は何も持ってこんかったん?」
悠翔「うん、兄さんに持って行って貰った。車通勤だし」
律「悠翔君は兄さんと一緒に行かないんや」
悠翔「俺は兄貴と一緒に行くことは出来るけど啓太がなー」
啓太「俺、悠翔居ないと学校遅刻しちゃうから」
悠翔「少しは早起きする練習しろよな」
律「確か二人とも家がお隣さんやったっけ?」
啓太「そうだよー!部屋も隣同士だし暇になったら遊びに行ってるー」
律「悠翔は毎日お疲れさんやなー」
悠翔「分かってくれてありがとうな」
誰かと話しながらする登校は凄く楽しくて
あっという間に学校に着いてしまった。