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ちょっとしたマーケットの変化@2021.2.12 ー 物価上昇率(CPI)は米中共に鈍化。相場は一旦踊り場に。

 1.1月CPI:中国がまさかの@▼0.3%転落( ← 12月@+0.2%)...。アメリカも@+1.4%で伸び悩み(予想:@+2.0%)

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 「力強い景気回復」ばかり伝えられている中国だが、1月のCPIがまさかのマイナス転落。ああいう国家体制なのでプロパガンダ的な要素は加味しておく必要があるが、相変わらず実態が掴めない。3月の「全人代」を控え「春節」に伴う移動を強力に制限しているが、景気へのダメージも未知数だ。

 @+2.0%台へのCPI上昇を予想されたアメリカも伸び悩み。まあここまでほぼ一方方向に上昇してきたので一服ということもあるだろう。一連の「リフレ・トレード」:①ドル売り②株買い③金、ビットコイン(BTC)買い④BEIトレード=米国債売り+TIPS買い等も小休止といったところか。

 ヨーロッパもスイスが@▼1.4%( ← 前月@▼0.8%)、スペインが@+0.5%( ← 前月@+0.6%)とそれぞれ鈍化している。

 2.広がりを見せるビットコインの ”消費利用” 

 下がりそうで下がらないBTC。逆に「テスラ・ショック」で+20%を超える暴騰を演じたが、今度はマスターカードがBTCの利用を検討し始めた。同社は中央銀行が発行する「デジタル通貨」についても参画しているが、これはまさに「通貨当局」と銀行が最も怖れていた展開。いくら法定通貨を規制しても、「商売」の場で「仮想通貨」を使われてしまえば止めようがない

 まさに「ボーダーレス社会」。国境や業界の壁などは意味をなさなくなるかもしれない。米BNYメロン銀行「デジタルカストディー」(管理保管)と「従来型及びデジタル資産向管理プラットフォーム」を開発するチームを新設。アップルも関心を示しており今後どこが追随してくるのか興味深い。

 相場的に言えば、BTCはこれらの可能性を先取りして動いていたことになるので、これ以上の「想定外」が起こるのかがポイント仮想通貨には発行量の上限が設けられているので、ゲームストップ株同様「ショートスクイーズ」でこういう相場になるが、逆に発行量の制限が取引拡大の足枷になることもある。要注意だ。

BTC(1年)

 <余談> 今日(2/12)は五輪組織委員会の会長人事で大揉め

 外資系で22年働いた者としての正直な感想:

 元会長は余程欧米から見て ”便利” な存在だったらしい。ちょっとハグして仲良しを装い ”自尊心” をくすぐればドンドン「お金」が出てきたのだろう。彼らから見れば単なる「お人好し」であり、そうやって「日本人」が懐から「お金」を抜かれるのを嫌と言うほど見てきた

 本来欧米とは正面からガンガンやり合わなければいけないが、日本人はそういうのが苦手(多分東京都知事の方が向こうは嫌がる。笑)。国内でも文句が出ず「調整力がある」などと間違った評価が為されるのでこんなことが長年続いてきた。「清貧思想」の弱点を見事に突かれた結果だ。

 「禍転じて福となす」

 今回はこういうのを変える本当に良い機会。日本人はもっと大声で主張して良い(筆者もよく言われたし、元・ヤンキースの松井選手も ”You are too quiet.” とトーリ監督にアドバイスされている)。日本人の懐から抜き取られるのはもうこりごり海外とは「お金」に拘った交渉が必要である


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