幼き頃のアボカド事件
今やスーパーで普通にみかけるアボカド。
アボカドを見ると必ず思い出す。
暑い夏の幼き日の思い出です。
完全な思い出話なので、気楽に読んで頂けると幸いです。
母スーパーで奮発
暑い夏の日。母は仕事帰り近くのスーパーで買い物をしていた時の事です。
暑い日、スイカを買おうとふと横を見ると見たことのない果物が置いてありました。
アボカド
当時数十年前のアボカドは今ほどメジャーな食べ物ではなく、ほとんど見たことのない未知の食べ物でした。
母はその瓜みたいな緑の果物に目が釘付けとなり、メキシコというラテン国からやってきた食べ物。
母はその興味から逃げる事は出来なかった。
スイカよりも当時はかなり割高だったけど、母はその未知の食べ物を奮発して購入しました。
姉も私も大興奮
母が家に帰って食事の準備をし始めた時、母の手伝いをしていた姉が例のアボカドをみつけてしまった。
なにこれ〜!
姉の叫び声を聞いた私はすぐさま台所へ。
私も初めて見るアボカドに大興奮!
ブラジルからやってきた情熱的な国の食べ物。
もう絶対美味しいに決まっている。
これは食後にみんなで食べようね!
母からの言葉に姉と私は未知のアボカドの味を想像しながら、いつもの食事をいつもより早く食べおわりデザートの時間を心待ちしていた。
そう。。お気づきかと思いますが、私達家族の中でアボカドは果物という認識だったのです。
想像を超えた味
アボカドは味は
私の中では甘く濃厚なマンゴーのような味。
姉の中ではメロンのような甘美な味。
母の中では昔山で食べたアケビの味。
父はなんか甘い果物。
食後待ちに待ったアボカドタイム。
家族みんなワクワクドキドキ。
母がアボカドに果物ナイフを入刀。
カツッ!
刃に大きな種が当たる。
なにこれ!こんな大きな種が入ってたら
食べるとこ少ししかない!
姉が叫ぶ。
そんな姉を無視し母は大きな種を取り出し、硬い皮を剥きリンゴのように8分の1に切り分けテーブルに置いた。
デザートフォークを突き立て、家族みんなでいただきます!
ん?ん?ん?ん?
しばらく沈黙。
なにこれ?まずっ!!!
思わず叫ぶ姉。黙る父。ボーゼンの母。
事実を受け入れない私はもう一口食べてみた。
やっぱりヌルッとして味がない。なんの味もない。
想像して下さい。
頭の中でマンゴーを想像して食べたら、味のない脂っこい食べ物だった時の絶望。
アボカドは単品で食べるものではない。
そしてデザートではない。
田舎者の呑気な家族にはアボカドの味は受け入れがたいものでした。
何も言わずフォークを置く父。黙る姉。見つめる私。
そして1番ショックを隠しきれない母。
それ以降誰もこのアボカドに手をつける事なく台所に消えていきました。
後々、母は仕事場の人からアボカドの食べ方を教えてもらいデザートではない事実を聞きましたが、二度と我が家の食卓にアボカドが並ぶ事はありませんでした。
個人的な思い出話にお付き合い頂きありがとうございました。
最後まで読んで頂きありがとうございました! 動物看護師として、これからもペットと飼い主さんの絆が深まる記事を書いていくつもりです。 どうぞ宜しくお願いします