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歯と歪曲と私

私の脳で遊んでいる貴方は
砂場で泥団子を作っている
爪が伸びた貴方は土が間に入り
私に嗅がせて手の甲で貴方の肘を
吹き飛ばす。
砕けた肘から粉雪がふる季節の思い出を語る。
緑の歯医者さん歪曲な歯を持った
医院長が似たような鍵を噛んでいる。
その鍵を医院長の肘から勢い良くゴミ箱に入る。
ゴミ箱に着地したと同時に底に穴が開き
春がやって来る。
桜の切れ目を探している医院長の目は
誰よりも前に出てPolo Gの21を聴いて
歪曲になっている歯と鍵を蹴飛ばす。
ここは私に似合わないここじゃない
私の居場所はここじゃない
最も綺麗で華やかに囲まれた色の中で
砕けて潰されたい。
私の思想の日常は非日常で。
塗りたくるアイラインから医院長の鍵が出てくる。
何処にいるか分からないです。
いつもの帰り道に疑問に思う頭に医院長の鍵がはまる。
カチッ
二度も手にいれれない人生の片隅で
思っているだけでは駄目だと気づいた
今日の朝方。
はまる鍵の音を2時間考え続ける。
どれが正解か分からず医院長の元へ行く。
古びた歯科医院の入り口へと迷い込む。

歯科医院とは思えないくらい崖の上にある建物で
何日居ても誰もいないし天気や明るさも変わらない。
光を見つめて三日間経った所医院長の歪曲した歯が
目の前に現れる。
雲から出る光を手で追い込み頭の中での雲を歪曲させる。
雲を鏡代わりにしてアイラインを増やす。
鍵の居場所を探しているが見つからず
華やかに過ごしていた時期の祭りを思い出し
頭の中で鍵を探す。
鍵が開く音が大きく響く。

出てきた答えの絵の中に小銭投げ捨てる。

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