見出し画像

金もうけは目的ではなく道具──朝市とイベントのちがい

 ムサシオープンデパート朝市は、いわゆる「マルシェ」という形式でやっています(けども、いったいマルシェってなんなんですかね)。はやい話が青空市場ですね。テントでいきなりポップアップできちゃう市場。露店の集まりです。

 もともと株式会社ムサシは雑貨店の「アインショップ」というのを経営していました。雑貨の不良在庫がやたら増えたので、青空アウトレット販売会で売った。するとたいへんな好評だったので名前を付けた。それが「アインオープンデパート」です。

 そのうち雑貨店のほうは業績がよくないのでやめることにして、アインオープンデパートだけ残すことにしました。ついには雑貨事業部じたいがなくなったので会社名を冠して「ムサシオープンデパート」に名前を変更したというわけです。

 そんななかで業態も変更しています。もともとは年に2─4回の大型の「イベント」だったんですが、今は毎週1回以上開催する「市場」になっています。

 この「市場」というところに意味があるんですね。あくまで地元のためにやっていることであって、遠いところからお客さんを集めるイベントではない。加古川でやっている朝市は加古川の人たちのためにやっている。和歌山県の中辺路町(田辺市)でやる朝市は地元の人のためにやる。企業のビジネスとは一線を画して、社会貢献事業としてやっています。

 イベントはイベント会社が金もうけするためにやっているのとは目的・出発点からして違う。
 朝市も結果的にお金がもうかれば再投資できるのですばらしいですが、そもそも金はあまり使わないし、どっちかというと目的ではなくツールのひとつでしかない。

 朝市の目的は地元の人々が生活を楽しむ場所を作ること。すべてのルールや運営手法やノウハウはそのために作られています。

 運営のノウハウはどこから持ってきているかというと、いろんなところでおれや運営リーダーの河村操さん(ミサオ)が学だものを八宝菜的にまぜています。

 まずは若いころからやってきたアウトドア活動旅行。トヨタ生産方式からくる業務改善・5S活動。そして内田樹先生の合気道道場。被災地のボランティア活動。薪割り・林業サークルのLumberJacks。有料メルマガや講習会を運営してきた経験。そういったものを全部混ぜあわせて運営しています。

 これからミサオといっしょに、「自分の地元で朝市をやりたい」という人のためにnoteでノウハウをぜんぶ公開していきます。

 見た目はまねるのはひじょうに簡単です。日本各地で「マルシェ」といってやってるように。でもオープンデパートはコミュニティとして運営していくために「大量の小さなくふう」が網の目のように張り巡らしてあります。

 どうぞお楽しみに。ではまた朝市でお会いしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?