見出し画像

役割・段階の移行

 先日、学会発表をふまえ入会した日本地域福祉学会から「第14号地域福祉実践研究」が到着。
 
 ふと中を見てみると偶然のようにいつも大変お世話になっている北芝の研究実践がモデル実践として載っていた。読みつつ自身の研究の動機やインスピレーションをもらい、問題意識とともに実践をまとめていく道筋がみえた。

 っが目下の問題は時間が足りない問題。次年度以降、役割・段階の移行を進めていく必要性があるのを痛感した。
 現段階では、実践において地域支援全体の枠組み(富田・市域)をクリエイティブに生み出していく作業は自身の強みであり、その部分をすぐに引き継ぐのは難しい。そこには全体の統括や多セクターとの渉外(ハブ機能)、事業の具体化、目には見えにくくでも実は大切な深いコミットメントも連動しているから時間がかかる。ただ、現場の動きは比較的移行しやすい。

 そうして、時間をかけて現場を委譲していく中で余白をつくることで、研究として支援全体の動きをまとめ外に発信していく時間を生み出していく必要がある。外部からの客観的な研究と同時に現場と研究を往還するアクションリサーチだからこそ、発信できることがある。

役割と段階を移行しつつ両輪を追求していく。
この時期は、次年度以降のあり方を振り返る時期。
 
 本当は明日、研究日なので明日まとめるつもりが助成金申請書〆切が明日のため研究は今日の夕方(先行研究)&夜にまとめ。


 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、「地域福祉実践研究」を読んでの今後の研究備忘録

(全体を通してもろもろ)
・「地域福祉実践研究」という学術誌で会長名で特集を組ま実践が紹介されることの意義
・多様な研究者からの視点でまとめられることの意義
・ミクロ・メゾ・マクロの規定
・これまでの地域福祉実践はミクロ実践に比べて相対的にメゾ・マクロ実践が弱い
・分野・制度の縦割りを超えた「ごちゃまぜ」の実践
・理論と実践の往還をめざす学会であること
・解放と開放
・資源のないところから資源を作り出してきた組織だからこそ、資源がある状態を維持することやさらに増やすことはまた違う専門性となる。
・創造的なアイデアは、実行されることで初めてイノベーションとなる(入山2015)
・地域福祉学の視点、社会起業や社会的連帯経済研究の視点
・一地域の実践がずば抜けることの良さ(他地域のモデルとなるなど)とその弊害(それが遠すぎるとあそこだからできるで終えてしまい参考事例とならない=全体化しない。)
・中に内と外をつなぐ人の存在
・中の実践の価値を伝えられる人の存在
 
(共通点)
・怒りの組織化と喜びの組織化、運動型から開発型・コミュニティエンパワメント
・地縁とテーマ型
・小地域と広域
・多様な住民像‐子どもから高齢者
・地域経営
・住民組織を基盤とする行政の統制を受けない自由度のある実践
 
(自身の研究メモ)
・これまでの地域福祉はミクロ実践に比べて相対的にメゾ・マクロ実践が弱い→この学会で一石を投じるポイント
・理論と実践の往還をめざす学会であること‐社協中心の学会にNPOなど民間の風を吹き込むこと
・地域福祉学の視点、社会起業や社会的連帯経済研究の視点→自身はどの領域で行くのか?すでにある幹を伸ばしていく研究にするのか?、独自の幹を生み出すのか?いずれにしても二番煎じにならないようオリジナリティが必要。
・自身の研究(事例検討)では、すでに多様な研究をされた地域だけでなく、そこに学びながらも「全体の一助」となるために各地域の好事例を言語化し紹介していくこと。事例検討を通して普遍的な価値を見出す。
・事例検討の際の手順、方法、切り口、多様なアクターへのインタビューや対談、各地の先行研究の掘り起こし
・成果や良い面ばかりが書かれていると読み手は文章の客観性を疑う。→課題も論じること ※とりわけ自身の手法アクションリサーチを自らの実践で行う際には成果と同時に「解決すべき課題」を成果と同じくらい出しておく必要がある。
・事情(差別の現実含め)を知らないからこそ客観的に言えること、実体験を含め経験、知っているからこそ内部から言えること
・レジリエンスの先にある知見の提示(海外研究)


 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?