㊻ひとつき休む
「㉛きえたもの」のころに時間が遡りますが季節が夏になり8月に入ったところでお客様から「夏休みはいつですか?」と聞かれることが増えました。夏休みどころか休みという考えが消え去っていたのではじめはきょとんとしてしまいましたがだんだんそうか休んでも良いのかと思いました。作ったお菓子がたくさん売れて仕事がほんとうに楽しかったころですが毎週のように終電を逃し自転車で1時間かけて帰っていたのでヘトヘトではありましたし、お店を開けているときは全力をだしてしまうので適度にやるということができません。じょじょに「ひとつき休む」という考えが大きくなりました。ひとつき店を閉めたらレシピの見直しとか模様替えとか改装とかもできるなと思いました。店は閉めるけど仕事はするつもりでいたようです。そのように考えてることを話すといやいやそうじゃなくて休んでくださいとスタッフのみんなに言われました。ひと月休むのは長いけど年間休日30日だねと冗談のように言っていました。9月が決算月なこともあり今期の売上はこれでいいのではないかと思えたので、店の窓に「8月は休まず営業、9月はひとつき休みます」と書きました。8月の終わりにみんなが来れる日を選んでスタッフみんなでお疲れさまのランチ会をしてゆっくりしました。お子さんも一緒に来てくれたりしてけっこう賑やかでたのしい時間でした。ひと月休むことを受け入れてもらえたことや留守にするあいだ定期的に店を見に来るという仕事を引き受けていただける方もいて、ほんとうにありがたいことだと思いました。
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