コーエン兄弟『バートン・フィンク』徹底解剖11「海水浴をする女とネブカドネザル」
さて、チャーリーと「妄想レスリング」を行ったバートン・フィンクは、脚本のヒントとなる「何か」を掴み、タイプライターの置かれている机に向かった…
衝撃の「妄想レスリング」解説はコチラ!
そしてバートンの頭の中で「打ち寄せる波の音」が鳴り響く。
壁に飾られている『The Bathing Beauty(海水浴をする美女)』の写真から、新しいイメージが湧いてくるんだね。
そして新たな妄想が始まる。
再び「アル中作家W.P.メイヒュー」と「秘書兼愛人オードリー」の登場だ。
『The Bathing Beauty』の写真に、W.P.の著作『NEBUCHADNEZZAR』のタイトルがオーバーラップしてゆく…
オーバーラップ?
「クロスフェード・ディゾルブ」でしょ。
昭和世代はオーバーラップって言うねん。黙っとれ、この21世紀枠め。
さて、映画『バートン・フィンク』でコーエン兄弟が「オーバーラップ」を使ったのは、このシーンだけなんだ。
つまり何らかの「意図」があるってことだね。
意図?
天才芸術家は、意味の無いことはしない。
実はこれ…
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