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今日も音楽は数百年の旅をする。聴き専だけどクラシック音楽を紹介させてくれ

イラストでも漫画でも小説でも何かを作った後は「二番煎じかな」と不安に思うことがありますが、そんなもの関係ねえ!と自信満々に言えるジャンルがあります。
クラシック音楽です。

こんにちは、Okakiです。
私はピアノが弾けません。ピアノどころか楽器全般からきし出来ない人間です。そんな私ですが、クラシック音楽が好きで、よく作業用BGMとして聴いています。

この記事は音楽の才能は無いけれど、ごく普通の一般人として「クラシック音楽ってここが良いよね面白いよね」とお伝えしてたくて書きました。(自分なりに勉強したつもりですが間違っていたらごめんなさい)


クラシック音楽って何だか敷居が高そうですか?
ノンノン!とっても気軽に楽しめる素晴らしいジャンルです。

クラシック音楽はただの音楽ではありません。音楽を通して200年以上前の人達がどんな世界で、どんな人生を歩みながらどんな曲を作っていったのかを知れる歴史でもあります。聴くだけで200年前にタイムスリップ出来ちゃう現存するタイムマシーンです。
私は「聴く世界史」と思っています。


私は国や世界史を学んでいくのが好きで、よく各国の国歌とか民謡を聴いていました。そしたらいつの間にかクラシック音楽の魅力にも気付き、好きになっていました。歴史が好きな人はすぐにクラシックの魅力に気付いていくのではないかと思います。ソースは私じゃ!


世界経済、英語と続きまして、私が学んで面白かったものを好きなように書いていく『推し勉強法シリーズ』第3弾。
今回は「クラシック音楽」です。

▼これまでのシリーズ



何から聴けばいいのか分からないって人はとりあえずドイツ・オーストリアから攻めればいい

「クラシック音楽と言われてもどこから手をつければいいのか分からないよ!」

分かる。
そんな人は「ドイツ(プロイセン)かオーストリア出身の音楽家で古い順から聴けば良いよ」とお伝えしたい。
と言うのがモーツァルト やバッハとか有名人って大体この2国出身なんです。ゲルマン強し。

クラシックはよく「バロック」「古典派」「ロマン派」などと音楽の種類を分類されるんですけど、正直素人には違いが全く分かりません!
私も本を読んで少し勉強しましたが全く理解出来ませんでした。無念。

ですが音楽は自分が聴いて「あ、好きだな」と思えたらそれで十分。分からないところは分からないままでOK。難しいことを考える必要はありません、そのままの音楽を楽しみましょう。

私は入口が国歌とかお国だったので、クラシックも国別で聴いて好みを探っていきました。
そんな私の推し音楽家と推し曲です。


ドイツ(プロイセン)出身の推し音楽家

・バッハ
この人は絶対外せません。音楽の父。よく私が車酔いした時とか体調悪い時に聞きます。私の中での体調管理役音楽家です(迷惑過ぎる)

特に日本人で知らない人は居ないであろう有名曲が「トッカータとフーガ ニ短調」です。タイトルだけ聞いても「?」と思う人も多いかもしれませんが、例えば絶望した時にこんなメロディーが頭に流れたことは無いでしょうか。

「タララー↑ タラタラターラー↓」
そう、これバッハ。

他にも「マタイ受難曲」なども有名ですが、私が特に好きなのが「無伴奏チェロ組曲 第1番~プレリュード~」です。


もうね、ほんと大好き。これ聴くと心が落ち着いて体調良くなるのでほんといつもお世話になってますダンケシェン!

ちなみにバッハは生涯二人の女性と結婚して子供を20人作っています(どこぞの中国の皇帝???)音楽の父ならぬリアル父でもすごい人だった!

これほどまでに有名なバッハですが、実は彼の死後長らく彼の作品は忘れられていました。半世紀程経ってから再び演奏会で演奏されて「あ!この曲良い、誰?バッハかー!」と再び世間の注目を浴びて、今では音楽界にはなくてはならない巨匠の一人になっています。そんなすごい人の音楽なんで忘れてたんやと思わずツッコミたくなります。はは。


・ベートーヴェン
正直ドイツとオーストリアどちらに分類しようかと悩みましたが、出身地で判断。

みんなの憧れベトベンさん!もう生き様が男前すぎて、そりゃシューベルトが生涯推すのも分かる。
ベートーヴェンは「運命」など偉大な交響曲を作った音楽家でも有名ですが、聴力失った音楽家としても有名です。
28歳の頃から聴力が衰えてきて、自分の運命を呪い一度は自殺を考え遺書も書きますが、この運命に抗いつつ音楽の道を突き進みます。かっけえ。

彼は生涯権力を嫌い、権力者に媚びない音楽家でした。フランス革命で民主主義のヒーローとみたナポレオンを尊敬し、彼を称える「英雄」という交響曲を作曲します。
しかしナポレオンが皇帝に即位すると「こいつも結局は権力かよ!」と激怒して「ナポレオン・ボナパルトに捧ぐ」と書いた楽譜の表紙を破り捨てたのは有名なお話です。かっけえ。

ベートーヴェンは先輩であるハイドンやモーツァルトに音楽を教えてもらった経験があるそうです。その時ベートーヴェンはモーツァルトに絶賛されたのだとか。当時の音楽教室の壁になってその光景を拝みたかった。

53歳の時には聴力を完全に失っており、「第九」を初演時舞台上にいたベートーヴェンには聴衆の拍手は聞こえませんでした。
立たずむ彼に楽団の人が彼の背後の聴衆を指差して、ベートーヴェンはその時初めて喝采に気付いたといいます。
「友よ拍手を!喜劇は終わった」という言葉を残し、57歳で亡くなりました。

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気難しい性格で好きな人にも次々振られちゃう孤独な生涯を送りますが、生き様は誰よりも格好いい音楽界のヒーローでした。
のだめカンタービレのメイン曲として使われた交響曲第7番が私は一番好きです。


オーストリアの音楽家

・モーツァルト
みんな大好きモーツァルト。神童と謳われた音楽の天才。
まず名前からしてかっこいい。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。神様の名前ですか?と言いたくなる。まぁ音楽の神様なんですけど。

幼い頃から音楽に触れ、5歳で作曲を始めて9歳で交響曲を作曲します。マジかよ?と思う天才も天才の天才キッズです。

天才エピソードで有名なのがこちら。
14歳でイタリアに訪れた時に礼拝堂で「ミゼレーレ」という曲を聴きます。するとモーツァルトはその曲を一度聴いただけなのに全て耳で記憶し後ほど楽譜に全て書き写してしまいました。
ミゼレーレは礼拝堂でしか聴けない楽譜も出回っていない門外不出の秘曲です。それなのに一度聴いただけで完璧に耳コピしてその後完璧に演奏してしまったモーツァルトにイタリアの人々は脱帽したのだとか。この曲最大九声もあるのに!

天才で偉大な音楽家でありながら、その人生は幸せだったかというと必ずしもそうではなかったのがモーツァルトです。
彼の生活はとても苦しかったのです。毎日パンが食べられるかどうかという貧しさでした。

当時の音楽家がお金を稼ぐには政府や貴族にスポンサーになってもらうしかありません。しかし、モーツァルトは音楽性の違いからそれまでお世話になっていた所を途中で辞めてしまいます。所謂会社員からフリーランスとして活躍しようと思った訳です(超絶意訳)
しかしその試みは上手くいきませんでした。

彼には妻が居ましたが、妻の浪費癖や病気も重なってどんどん生活は苦しくなり、貧しさで体が弱り、20代後半辺りから自分の死を感じるようになります。

そんな時にある人から「レクイエムという曲を作ってほしい」と作曲の依頼を受けます。
モーツァルトはこの人は自分を迎えに来た死神だと思い、「これが自分の最後の曲になるかもしれない」と作曲に着手します。しかし残念ながら曲が完成する前にモーツァルトは力尽き、35歳という若さでこの世を去りました。

彼の亡骸は貧しかった人達が入る共同墓地で投げ捨てるように葬られました。今ではどこにモーツァルトが眠っているのか分かっていません。天才と呼ばれた人の最後としてはあまりに悲しい結末です。35年の間に彼が作った曲数は600曲を超えると言われています。彼は間違いなく天才でしたが、それと同じくらい努力の人でもありました。

アイネ・クライネ・ナハトムジーク セレナード13番


・シューベルト

別名「ベートーヴェン激推し!貧乏すぎる歌曲王」
この人は音楽も良いのですが、なんといっても本人のキャラクターが魅力的です。性格が良すぎて守ってあげたくなるような存在。不憫すぎて愛らしい。

ベートーヴェンに憧れて音楽家を目指します。しかし貧乏で人柄が良く、よく騙されてしまいます。内向的で自分の音楽を売り出すのも苦手なシューベルト。
そんな彼ですが、友人には恵まれて何かあれば彼の応援隊がいつも助けてくれました。とても心優しい青年だったのです。

友人の勧めで大好きなベートーヴェンに音楽の添削をしてもらおうと彼の元へ訪れます。しかし尊敬するベートーヴェンを前にして真っ赤っかに赤面してド緊張。

その頃のベートーヴェンは耳が聞こえないので、会話をするときは紙に文字を書いてやり取りをしなければいけません。しかし鉛筆を持つ手は震え、「ここの音が少しおかしいね」とベートーヴェンに言われるとパニクって部屋から飛び出してしまいます。この後シューベルトは「ほんと僕って……」激落ち込みしたんだとか。

完璧推しを目の前に挙動不審になるオタクです。シューベルトの気持ちめっちゃ分かる〜〜〜!と言いたくなるくらい親近感が湧く素直な人です。

その後大好きなベートーヴェンの訃報を聞くと母の死以上に号泣して、友人達と焼け酒をします。
「今は亡き偉大なベートーベンの為に乾杯!そして次の死ぬ偉大な芸術家の為にもう一つ乾杯!」と叫び浴びるようにお酒を飲みました。

しかし、この「次に死ぬ偉大な芸術家の為に」という言葉が自分の為の乾杯になってしまいます。その翌年、生涯ただ一度の自作演奏会に成功させると、チフスに掛かって31歳という若さで亡くなってしまいます。

その亡骸はベートーヴェンも眠るヴェーリング墓地に葬られました。突然で悲しい結末ですが、大好きな人の近くで眠れて良かったねと言いたくなるシューベルトでした。

31歳という短い人生ですが、シューベルトはモーツァルト同様に600曲以上の曲を作曲しました。貧乏で演奏会で曲が発表されることもなく生涯を終えてしまった彼は間違いなく不幸な人物でした。
しかし彼の周りにはいつも多くの友人が居て彼を支援し、友人に囲まれてながらその生涯を閉じれたのは優しい彼だったからこそ。その優しさに何だかこちらも救われるような人物です。

アヴェ・マリア


作曲家国別!私の推しクラシック曲

ドイツ

・「ハンガリー舞曲 第5番」- ブラームス

今まで聴いたことない人は居ないんじゃないかな?と思えるほどの名曲。何というか、「もう...良い!!」としか言えないほどの完成度なんですよ...。ブラームスもシューベルト同様にベートーヴェン大好きっ子。「あの人を超えたい!」と彼を尊敬するが故に交響曲を書くのに21年の費やしたのだとか。


イギリス

・「木星 組曲『惑星』より」 - ホルスト

イギリスの第二の国歌としても有名なメロディ。心が洗われるような旋律。はぁ、癒される。
イギリス人でこのメロディーを知らない人はいません。木星のメロディーはイギリスの愛国歌である” I vow to thee, my country(我は汝に誓う、我が祖国よ)”に使われています。メロディーに歌詞を後付けしたものですが、作詞された時期が第一次世界対戦時だったこともあり、1番では祖国への忠誠心、2番では平穏の理想の国家について書かれています。よく大きな式典で演奏されています。はぁ、癒される。


・「威風堂々」 - エルガー

エルガーは「愛の挨拶」の方が有名かもしれないが私は断然こっち。イギリスのプライドの高さとか高貴さを「どや!」と表現したような曲。大好きです。運動会とか体育祭で流れることが多いかも。頭が冴えない眠たい時によく聴きます(こら)
タイトルは”Pomp and Circumstance”シェイクスピアの「オテロ」のセリフに由来するもので、「堂々たる威儀」で「威風堂々」。
歌詞がついたバージョンの”Land of Hope and Glory(希望と栄光の国)”もあります。こちらもイギリスの愛国歌になっています。

正直イギリスはクラシック強い国ではないのですが、だからこそこの2曲が輝くと言いますか、とても好きです。


ロシア

・「1812年 (序曲)」 - チャイコフスキー

1812年はフランスのナポレオンがロシア帝国に侵略を試みるも阻まれロシアが勝利した戦争の年です。ロシアはこれを祖国戦争と呼び、誇りを持っています。
この曲のクライマックスでは大砲を打つ音があり、実際に大砲を使って演奏するオケもあれば、鐘の音で代用するオケもあります。「ここの大砲の音...どう演奏する!?」とワクワクするオーケストラごとの楽しみでもあります。


・「ペトローシュカ」 - ストラヴィンスキー

初めて聴いた時は「う〜〜〜〜ん!!ロシア〜〜〜〜!!」と感動した可愛らしい曲。ロシア民謡「カチューシャ」にも何だか通ずるものもあるように感じるのは私だけ?マトリョシカがワイワイ楽しんで遊んでいるよう思わず笑顔になってしまう曲。はぁ、好きです。

ロシアのクラシックは何だか他の国の音楽と少し違うような気がしています。音の色彩が独特というか。マトリョシカのような可愛く飛び跳ねるような可愛らしい音楽や、どしんと重い音など全てがロシアの国そのものを表現しているかのようです。


ハンガリー

・「パガニーニによる超絶技巧練習曲『ラ・カンパネラ』」 - リスト

一度はリストを聴いてほしい。そして超絶技巧の虜になってほしい。なんだこの天才マジか?みたいな曲です。
このリストの曲は大きく分けて2種類存在します。それが「パガニーニによる超絶技巧練習曲」と「パガニーニの大練習曲」というものです。
何でも超絶技巧練習曲が披露されて他の人が練習しようにも「これ弾くの無理じゃね?」と判断され、だいぶ簡単にしたやつを改めて出したのだとか。それが「パガニーニの大練習曲」。現在多く出回っているのはこちらの方...らしい。
リストは手が大きく、天才的なスキルを持っていたので「彼の曲は彼しか弾けない」と思われたんだとか。天才過ぎ。19世紀にタイムスリップしてリスト本人のオリジナルの超絶技巧を聴いてみたかった。


アメリカ

・「ラプソディ・イン・ブルー」- ガーシュイン

TVドラマのだめカンタービレのEDでも有名な曲。序盤の静かな音から一転して賑やかな音に巻き込まれるのはアメリカの「これが新しいクラシックさ!」と叫んでるかのよう。新大陸、新世界のアメリカが古き良きヨーロッパに「どうだい、良いだろう?」と新しい音楽の楽しさを面食らわしたかのようです。聴いてて楽しい曲。好き!


チェコ

・「わが祖国(モルダウ)」- スメタナ

もうね、聴いて。まじで。
チェコといえばこの交響詩です。祖国のことを想って作曲されたこの曲は聴くだけでもチェコという国の苦難と希望が感じられます。ほんとぜひ聴いてほしい。


日本

・雅楽

少し趣旨が変わるかもしれませんが、日本の雅楽もお伝えしたい。お正月などでよく耳にするこの音楽は「世界最古のオーケストラ」と呼ばれる日本の伝統音楽です。「中国やベトナムじゃないの?」と思われるのですが、現代まできちんと伝えられているのは日本だけ...という話をどこかで聞いたことがあります。毎年何気なく聴いていた音楽が実は凄かった...!と内心感動しました。雅楽は指揮者が存在せず、互いに間合いをはかることで演奏の調和が図られることも、大きな特徴です。雅楽には他にも沢山の曲があるので聴いてみてください。聴いているとなんだかお線香の香りが感じられて落ち着く...かも?


クラシック音楽は究極の一方通行の愛。その普遍さがとても好きです

クラシック音楽は究極の一方通行の愛だと思うのです。

何人もの音楽を愛する人達が、先人が残した置き手紙である楽譜を見ては「ここはこうですか?」「こういう解釈で良いですか先生?」と常に問いかけますが、彼等は答えを言ってくれません。
「きっとこうだな」「こうなんだろうな」と何百何千人の人達が彼等の音楽を学んで愛して演奏していきます。だけどオリジナルはもう絶対に聴けません。それでも弾き続けて音を未来へと繋いでいく姿がとても素敵だと私は思うのです。

どんなに時代が進んで技術が発展しても、数百年前に作られた音楽を現代の解釈を日々重ねながら、何度も何度も沢山の人が弾いていきます。
時間が経てば経つほど、みんなが遠い過去の世界に想いに耽りながら音を楽しむのです。

新しいものが好まれるこの世界でクラシック音楽は遠い過去の世界をいつまでも夢見ています。その普遍さが私はとても好きです。

この世界だけは時間の流れを忘れさせてくれるような神聖な領域のよう。絶対王政、君主制が謳歌する時代に翻弄されながらも音楽の巨匠達が残したメロディーなどは何度も聴いても心を揺さぶられます。

クラシック音楽の魅力はそれを指揮する指揮者や演奏家によって違う音で表現されていくことです。正直私はどの指揮者が良いとか高次元的な楽しみ方を出来るほど自分の耳が成熟していません。
ですがオーケストラの動画を観て音を聴けば何度も鳥肌が立ちます。その瞬間が大好きです。いつか本場であるオーストリアの音楽の都ウィーンでコンサートに行ってみるのが私の夢の一つです。


ピアノは弾けませんが、音楽の初心者ですが、クラシック音楽の良さを伝えたくて書きました。少しでもクラシックの魅力が伝われば本望です。


クラシック音楽は良いぞ!!
ありがとうございました。


おすすめクラシック音楽作品

・のだめカンタービレ

王道。もはやクラシックの入門書のような作品です。


・四月は君の嘘

クラシックもさることながら切なくラブコメも見ものです。


・ピアノの森

ショパン好きの人はより楽しめるショパン好きにはご褒美みたいな作品。


参考文献

・クラシックBOOK―この一冊で読んで聴いて10倍楽しめる! 


・せかい伝記図書館



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