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E158: 師匠、兄弟子、弟弟子

【連続投稿 75日目】

枝雀「あれ? 師匠、師匠!」

米朝「なんや、急に大きい声で、お前さん…」

枝雀「いや、えらいすんまへん、せやかて師匠、あれ、向こうから歩いてくるの、ざこばくんでっせ!」

米朝「おお、ホンマや!アイツも、そない慌てて来んでええのになぁ。あ、こっち気づきよった。おいおい……ほら見てみてみぃ、もう泣いとるで、あの男……おーい、こっちや!こっち!」

ざこば「うう、うう、うう、師匠おぉ、お兄さん、ご無沙……うう、うう」

米朝「お前も相変わらずやなぁ。疲れたやろ? まぁこっち来て、座りぃや」

枝雀「うう、うう、よう頑張らはったなぁ。でもアンタ、ちょっと早やないやろか? まだ上方の発展のために、やらんなあかんこと、ぎょーさん、あるのとちゃいますか? うう…うう」

ざこば「うう、早いでっか?、そりゃまあ……すんまへん……いや、ちょっと待ったりぃな、お兄さん! アンタに言われとうないわ! うう、あの時、うう、こっちはどんなに心細かった思うてますのん!うう、うう」

枝雀「いや、まぁ、それに関しては、なんとも申し訳なく……お詫びのしようもございません、息子まで、うう、うう、お世話になりまして」

米朝「いや、あのな…」

ざこば「し、師匠〜!」

米朝「うん、うん、わかったから、わかったから。俺に抱きつく前に、その鼻水拭いてくれるか?」

ざこば「あ、あ、あ、すんまへん!うう…」

枝雀「うう、師匠、お取り込み中、よろしいでっか?」

米朝「なんや?」

師匠「うう……この人がよしんば、拭いたかて、泣きながら抱きついたら、また結局汚れまっせ?」

米朝「ホンマやなぁ……しかし、おまはんら、いつまで泣き続けんのや。ちょっと泣き止んで、そこから下界をのぞいてみ? ざこばが急にのうなったから、みんな悲しんではるで。せやけどまあ、お前、ここまでよう頑張ったなぁ……」

ざこば「し、師匠、うう、うう、うわーん」

枝雀「師匠……もう一回泣かしてどないしますのん!うう、うう」

…………………

今日は関西の電車がめちゃくちゃで、てんやわんや。結局、あまり仕事になりませんでした。

ぼんやりしてたら、この訃報。
勝手な想像でごめんなさい。

でも、誰か、こんな落語やってくれないかなぁ。

素敵な師匠たち。

大好きでした。

今頃、天国でどんな会話してはるんですか?

私もかなりの喘息患者です。
だから、今日は特に身にこたえます。

ありがとうございました。
感謝、思い、届け!

合掌






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