おばあちゃんの二部式着物
母のためのリメイク着物
去年の冬に母にもらった緑色の着物。
洋服にリメイクするつもりでとってあったのだけど、私にくれるというのでもらってきました。
もともと、母が若い頃に祖母が二部式にリメイクしてくれたものだそうで、母は帯の代わりにベルトを締めたりして着ていたのだとか。
祖母が亡くなったときに着物をかなり整理したのですが、柄が好きなのでとっておいたのだそう。
よほどお気に入りで何度も着たものか、裏地が破れてきているし、縫い目もほつれてきていました。
母もダメになったら捨てなさいと言っていましたが、私もこの柄が好きで下手な裁縫を駆使して直しながら着ています。
上下をつなげてみた
柄が好きでたくさん着たいとはいっても、きものを着始めてすぐだったので、二部式だと練習にならないような気がしていました。
上下をつなげたら、きものとして着られるだろうと思い、単純につなげてみたのが最初のお直しです。
スカートについていた腰紐は縫い付けて、上着の裾がおはしょりに見えるように上下をつなぎました。
胸紐をかけるのが下手だったので、少しでも簡単にできればと別のヒモをつけてみましたが、あんまり効果はありませんでした。
どうも、きれいに着られないのですね。
腰紐はおはしょり風の上着の裾があるので締められないし、上半身のシワシワもきれいにならない。
階段を昇るとはだけてしまうのも悩みでした。
ほどいてつなげ直し
そこで思い切って、祖母が縫ったところをほどき、改めてつなぎ直すことにしました。
まずは、自分でつなげたところをほどいて、もとの二部式に戻します。
それからスカート部分、祖母が縫ってくれた腰紐を外します。
ここをほどいてしまったら、おばあちゃんが縫ってくれた二部式としてはもう着られません。
私の中では、ここがかなり勇気のいる工程でした。
祖母は、スカートとしてカッコよくなるようにタックを取っていました。
腰紐を外したらタックも外れましたが、これで幅が広がって着た時はだけなくなるのではないかと思いました。
軽くアイロンをかけてから、改めて上下をつなぎ合わせます。
スカートと上着を中表にして、スカートから1.5センチのところを縫いました。
上着のほうは、裾から15センチくらい? 着た時に対丈になるようにつなぎます。
おはしょりの部分は内側になるように縫いました。
スカートのほうが幅広くなったので、縫い合わせたらはみ出してしまいました。
衿の線に合わせて折り返して留めて、一応お直しは完成です。
出来上がり〜対丈きもの風に直してみた
そうして出来上がり。
ハンガーにかけてみると、つなぎ目が思っていたよりも上に来てしまいました。
衿もその切り換えの下になって、衿先が内側に隠れています。
衿がないだけで、ちょっときものらしくありません。
着てみると、やはり帯の位置が低いと切り換えが見えてしまいますが、腰骨に腰紐を締めて着るのは心地良い!
簡単きものを着ているおかげで、対丈で着るのにも慣れてきたようです。
いちばん気になっていた、はだけやすい問題については、ちゃんと解決して満足です。
切り換えが見えるのは、自宅で着るぶんには気にならないし、隠して着たいときには帯でなんとかなりそうです。
せっかく祖母が二部式にしたきものを再度つないでしまいました。
まあ、工夫が好きな人だったので、面白がってくれると思います。
おばあちゃんはイタズラと称して、リメイクやちょっとしたお直しをするのが得意な人でした。
私も得意とはいえないまでも、お直しが好きなので、そういうところは似てるかもしれませんねえ。
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