見出し画像

渋谷文泉閣さんの『旅する製本展』展示ツアーが始まります:8月4日(金)※追記(8月10日)&今後の展示スケジュール

日本図書設計家協会の賛助会員様の『渋谷文泉閣』さまから
『旅する製本展』
という素敵なネーミングの展示案内をいただきました。


<※追記8/10>
この展示のご案内をいただいた際のニュースレターには、
文泉閣さんが
「自分たちの製本技術の『展示ツアー』をしよう!」
という思いに至った経緯が、とても心を込めて書かれていました。
折角なので、ご承諾をいただいたうえで末尾に全文を掲載させて
いただきましたので、ぜひ、ご一読くださいませ。

製本の技術そのものや、
手間暇をかけ試行錯誤をして完成させた本を製本会社として
自力で発表する、
ということは、これまでされていなかった背景があるそうです。


普段、何気に読んでいる書物。
色々な工程を経てやっと読者の元に届けられる形になるわけですが、
その工程は本当に忘れ去られがちです。

文泉閣さまのHPより

省エネ、時短…がもてはやされる今の時代、スマホを開けば読む観る聞くができてしまう今において、長野県に本社を置く『渋谷文泉閣』さんは、
『わがままな、手間のかかる、めんどくさい…』と敬遠されがちな製本を引き受け、職人さんたちの創意工夫を持って応えてくださる『製本』の老舗です。

何気ない作業の一つ一つに意味があって。
職人技は、一旦受け継ぐことをやめてしまったら、復活が難しい。

その渋谷文泉閣さんが『旅する製本展』と題して展示ツアーを始めました。

展示では、実際の製本の際に出くわしたトラブルについても取り上げられているということで、面白そうです。

奇抜で斬新なアイデアやデザインを提案された際に起こりがちなトラブル。どのようにそれらをクリアしたのでしょうか??

文泉閣さんの営業担当者様からのニュースレター

\「旅する製本展」はじめました/

 6月14日・15日に、長野市内のギャラリー「北野カルチュラルセンター」にて、弊社単独の製本展示会「旅する製本展」を開催いたしました。長野での開催は〈旅立ち編〉との位置づけで、これから全国各地へと展開していく本番がスタートします。

弊社が出展する展示会は、これまでの約15年間、全国各所で開催される印刷機材展が中心でした。当初は販路拡大の新規開拓を目的に、その後はお取引いただいているお客様に向けて「造本の参考になれば」との思いで出展を続けてきました。

 しかしながら直近3年間は、新型コロナ流行により、各所の展示会が軒並み中止や延期に。弊社も単発的にいくつか出展する程度でした。その間は出張による営業も憚られましたが、幸いにして弊社へのご依頼は大きく減少しませんでした。

 このことで、(印刷機材展中心の)展示会頼みの販路拡大ではなく、もっと有益なアプローチがあるのでは、と疑問を持ち始めました。そして営業活動が再開した今、従来どおり既存の展示会へ出展すべきか、社内で話し合いを重ね、弊社オリジナルの展示会「旅する製本展」へとつながりました。

 これまでの展示会出展を振り返ると、東京・大阪・名古屋・仙台・福岡など、大都市圏での開催がほとんど。また印刷機材展が主目的のため、弊社の展示を目当てにお越しいただいているわけではありません。様々な展示物をご覧いただく「ついで」に、弊社ブースにもお立ち寄りいただいているのが現実でした。

 そして展示会にお越しいただくのは、ご発注権限のある各社上層部の方が多く、大切な場である一方で、実務を担う中堅・若手の方々との関係があまり構築できていないとの課題もありました。

 出版不況の現在、中長期的に「製本ならば渋谷文泉閣」と考えていただけるファンを増やすことも重要で、そのためには、各社様の幅広い層の方と出会い、交流していきたいとの思いが、ここ数年間で高まっていました。

このような背景から、渋谷文泉閣をより深く知っていただくために、独自の展示会を全国各所で開催してみようと企画し、この「旅する製本展」がスタートしました。

 地元・長野市での〈旅立ち編〉では、大きく分けて3つのコーナーで展示を構成しました。

まず「本づくりの<キホン>」では、実物を元に、パネルや動画も活用して、本のパーツや製本工程をご紹介。

「<ホント>に困った!製本トラブル」では、実務担当の方に向けたトラブル事例の紹介と、その回避策をご提示しました。

そして、造本設計をされるデザイナー・編集者様、その窓口となられる営業や生産管理の方への参考に、製本のトレンドや特殊製本の実作品を展示した「渋谷文泉閣の<ホンキ>」。ここには「造本装幀コンクール」「全国カタログ展」で弊社が受賞した作品を中心に、300冊以上の現物の作品を展示し、お手に取ってじっくりご覧いただきました。

また最後には、ご来場いただいた方が実際に製本を体験できる「クラフトコーナー」も設置。「スイス装」「ドイツ装」「ビニール表紙」、いずれかをご自身で仕上げ、オリジナルノートとしてお持ち帰りいただきました。

〈旅立ち編〉の長野会場は、弊社工場から距離も近かったため束見本職人が会場に来て、手作業で上製本を仕立てる「製本実演ショー」も開催しました。3回の実施予定でしたが、どの回も立ち見の方が多数取り巻く人気で、最終日の夜に急遽、追加開催をするほど。

2日間で500人以上の方々に来場いただき、想像以上の盛況ぶりに安堵しました。長野会場では、終了時間を「夜20:00まで」と遅めに設定したことも一役買っています。日中は実務で会社を出られない方でも、終業後にお越しいただけるよう工夫しました。

その甲斐もあり、日頃お世話になっている印刷会社の方はもちろん、出版・デザイン関連の方、そして普段は接点のない事務の方、印刷オペレータの方など、実務に携わる皆様にも多数お越しいただきました。加えて、洋紙会社や運送会社といった、日頃下支えしてくださる関連業界の方々、現在デザインを勉強されておられる学生さんに至るまで、幅広い層の方に足をお運びいただきました。

ご来場いただいた方々のご感想は、この場では割愛いたしますが、これより皆様のお近くで開催した際には、ぜひお越しいただき、率直なご意見を頂戴できればと思います。長野での開催は〈旅立ち編〉ですので、これからが本番です。8月より順次、全国へ「旅」をしていきます。現在決定しています展示会場はこちらです。

イベントページ:

https://www.bunsenkaku.co.jp/news-topics/exhibition/news-topics-2146/


〈福島編〉 8月4日(金) 11:00〜20:00

    「ウィル福島 アクティおろしまち」 (福島県 福島市)


〈前橋編〉 9月26日(火) 11:00〜19:45 

    「群馬建設会館」 (群馬県 前橋市)


〈金沢編〉 11月15日(水)〜16日(木) 11:00〜20:00

    「石川県立図書館」 (石川県 金沢市)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

このニュースレターは、製本のこと、渋谷文泉閣のことを知っていただき、「本づくり」にお役立ていただきたいとの思いでお届けしています。そしてまた、スタッフ一人ひとりの声もお届けするなかで、渋谷文泉閣を身近に感じていただければ幸いです。

弊社ホームページを刷新いたしました。ぜひご覧ください。

http://www.bunsenkaku.co.jp/ 

是非是非、近くへお越しの際は覗いてみてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?