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Collective Dialogues

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創造的で豊かな対話を実践するための工夫やヒント
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#コミュニケーション

Inspiration Seeds vol. 006:対話の場の仕組みと仕掛け

オンラインでの打合せも増え、対話について意識することが増えたような気がします。では、よい対話の場で行われていることは何なのでしょうか? なにかよい秘訣はあるのでしょうか。よくわかりません。そこで、普段から対話やコミュニケーションの場について考えている高柳さんと『よい対話を生み出すには』について聴いてみたい思います。

組織に対話の場をどう持ち込むか

『ダイアログ・ファシリテーターのガオリュウ です。』 2008年あたりに勉強会でファシリテーターを名乗り始めた頃からこう名乗っていました。「話し合う」というその行為自体はさほど難しくないものでありながら、相手との関係性を考えると言いたいことが言えないとか、一歩踏み込んだ発言ができないということはよくあるのではないでしょうか?その時にファシリテーターという存在がいることで、それぞれの考えを引き出したり、人と人との間に入ることで「いい感じ」の話し合いができたりします。特に組織の中

オンライン会議の休憩はSpatialChatで

オンライン会議の休憩はオフラインにすることだけではないZoomやTeamsの会議や研修をしていると、合間の休憩というのは、ミュートにして、カメラオフにして、オンラインから抜け出ることが一般的になっています。そこで言われることは、休み時間は独りぼっちな感じがすると…。オフラインでの会議の休憩は休むだけが目的ではなくて、実は会議の延長みたいな雑談や、目的とは違う話をする雑談によって、会議自体がさらに活発したりというコミュニケーションの追加的要素があると思います。 オンラインの会

オンライン会議では期待の共有方法もオンラインならではに変えました

先日、初めてのクライアントさんから半日使った長い会議のファシリテーターの依頼があり、オンラインで10人のグループにファシリテーションさせてもらいました。 必要な参加者で構成された会議ではそれぞれの参加者には期待がある会議のファシリテーターを依頼された時に私が行うファシリテーションの中で、クライアントさんから期待されていないものの1位2位を争うものに、「参加者同士の期待」のすり合わせというのがあります。「会議自体の目的を明確にしましょう」というのはよく聴くでしょうし、「参加者

人への共感に満ちた洞察: 平田オリザ 『わかりあえないことから』

コミュニケーションは難しいものだ。そう感じている人は多い。そこには、本当はわかりあえるはずだという前提がある。本書は「わかりあうこと」を重視する風潮へのアンチテーゼから出発する。そして、どんな態度でコミュニケーションと向き合えばよいかを明確に示す。 本書では、演劇の授業での著者の経験も踏まえ、コミュニケーションに関わる微妙なニュアンスや状況が的確に述べられている。コミュニケーションに関わる議論は抽象的になりがちだが、記述は具体的で深い洞察に満ちている。 コミュニケーション

組織に対話をどう持ち込むか?

きっかけはメッセージからManagement 3.0のオンラインカンファレンスが日本主催で行われるので、公募セッションに応募しませんか?そんなメッセージが飛び込んで、「おおお、それは応募したい!」となったので、Management 3.0 について自分が伝えたいこと、考えていることはなんだろうと心の棚卸しをしてみました。つらつらといつものように書きながら、浮かんできたものはこちら。 「Management 3.0 は組織の対話を促進する」「え?どういうこと?組織を変えてくれ

リモートでKJ法

KJ法をビデオ会議越しにリモートで行うことは可能なのだろうか? 知り合いの高柳さんから「リモートでKJ法をできるか、イベントにして試してみません?」というお誘いを受けた。高柳さんは私のファシリテーションの師匠で、いつも面白いことを考えたり試したりしている。 イベントの案内はこんな感じのものだった。 正直、チャレンジングだなと感じた。 普段からKJ法は使っているし、「旅のことば 認知症とともによりよく生きるヒント」という書籍を慶応大学の井庭さんたちと作ったときにもがっつ