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痛み3

奥様の誕生日会を2日遅れでやって、罪悪感から今日財布の紐を緩めまくった一日になりました。幸せを感じる一日に感謝です!
 
 今日は前回予告していた様に、以前こんな患者さんがいましたよって、お話をしますね。

 その方(Aさん)の問診をした時に、感じた事は【治療に期待をしていない】でした。
意味がわからないですよね、治療院に来たのに治療に期待していない…そんなわけがないと思うと思います。でも直感的に感じてしまったんですよね。問診を続けている時にそれは確信に変わりました。

 ではなぜそう感じたのか?私の主観でお話します。まずAさんに痛い所(悩み)を聞いたところ、ほぼ全身で、特に右半身と言われました!
ここで思った事は、全身の痛みをその時またすぐ良くなると思ってくる人はいません。もしくは、右半身と言ってすぐ良くなると思ってくる人はいません。

 ではなぜそう言ったのか?
1.自分の痛みや悩みを知ってほしい、そしてわかって欲しい。聞いて欲しかったんです。
『酷いんです、重症なんです〜』って心で言うてます。
2.そして自分がなぜこんなに治らないのか、痛いのかを知りたいかったんです。
『どこに行っても治らない、病院も整骨院も整体もダメ、自分で体操とストレッチもしてるんですがダメです。』

 ではどう対応したのか、Aさんに伝えたのはすぐにはよくならない事、その上であえてどこが1番辛いのか聞きました。すると答えは…
【腰】でした!Aさんが1番悩んでいるのは腰だったんです!!!
この流れはびっくりですよね?

えーそれはないわーと思う人…あなたもいつかはそうなるかもしれません…

 痛い所は絞れたので、初回は腰を中心に治療しながら、症状の説明と今後の計画を話させて頂きました。まぁ当然納得して帰られた訳ではありませんが、その後も治療に来られたというところで希望は与えられたと思います。

 Aさんが治療に通われて3ヶ月ほどが経った頃、《もちろん症状は徐々にではありますが軽減していますよ》私はあえてそこまで聞かなかった、右半身の症状について触れました。

私 『最近右腕の痛みはどうですか?初診時に右半身全体、腕も肩も手も足も腰もって言うてましたよね?』
Aさん 『ん?右腕は痛くないです。肩も凝りはあるけど痛くないです。腰と右膝はまだ痛いですけど…』
私 『初診時に腕痛い言うてたでしょ?肩から腕も全部って!』
Aさん 『えっ?そんな言うてた?ホンマ?じゃあ今は痛くない!大丈夫?それホンマやったら治ってます。』

まぁこんな感じのやり取りがありました。笑
ホンマです。リアルです。信じられませんよね?私もマジかこの人って思いましたから、気持ちは分かります。

 痛みというのは、感情によって引き起こされるもので、転んでも恥ずかしいから早く立ち上がりたいって意識が働くと、痛み感覚は鈍り帰ってから、擦り傷に気付いたなんてこともあると思います。逆に人に気遣ってほしい、分かって欲しい、理解して欲しい時には、自分の痛みを強くして人に訴え掛けたくなる時もあるんです。
 “私はAさんを通じてそれを学ばせて頂きました。”

 Aさんは2年ほど治療させて頂き、最後に言われた事は、私と話して帰る時が1番心が軽くて楽になった気がする…でした。
えっ身体は?治療家やし身体が良くなった言うてよ〜笑

もちろん私は全力で治療させて頂きました。
私自身があまり納得していないのは、2年という期間を要した事です。ただ、症状が改善でき、仕事も通常通り出来ている事が何よりだと思っています。

 Aさんが最初に言ってた事は、70歳ぐらいで死ぬと思うから“70歳までは動ける身体でいたい”でした。でも最後には“70歳は余裕やなっ”て言うてましたし、“まぁ80歳ぐらいは大丈夫かなぁ”って言ってましたね。

 Aさんを治療して学んだ事、それは人の痛みは身体からとか、脳からとかではなく、両方あって特に、脳で痛みを強くしてる人には、感情が大きく関係している!!
 
 そこに治療家が出来る事は、まずは聞いて聞いて聞いて、説明する。身体はもちろん変化出さなくてはいけないが、患者様の心を動かせる治療と話が必要であるという事。

 最後に読んで下さっているあなたが、痛みで悩んでいるなら〜
1.あなたの痛みは身体だけの問題ですか?
2.心にも問題がありそうなら、痛みと今の自分を受け入れましょう。
3.自分を助けてあげられるのは、自分だけです。そのサポートをしてくれて、信頼出来るお医者さんでも、整体師でも、鍼灸師でも、トレーナーでも、柔道整復師でも、公園で体操してるオッチャンでもいいので、自分の本音を話しましょう。
4.それでも良くならない人は、助けたいので私に連絡下さい。【良く出来るかは保証しません】

痛みと共にどう生きるか?

次回はBさんについてお話します。





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