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芸能事務所でのスカウトの話


以前、ホリプロに入ってからの話を書きました。




そして、入社してすぐに取り組んだ
スカウトの話も書きました。


実は、スカウトもそのときだけでなく、
それ以外にもいくつか事例はあります。


ホリプロという会社に興味を持ってくれている方。

自分が興味を持ちスカウトしに行った方。

実際に会って話をした方もいれば、
そうではない方もいます。



今回はその中でも、強い思いを持って
ホリプロの仲間になれるように動いた事例を書きます。



結果から先に述べると、今回の件も
形にはなりませんでした。


なぜそうなったのか。


具体的に書いていきます。






1、マネージャーという仕事


僕が所属している
ホリプロのスポーツ文化事業部では、
現役アスリートOBOG
それに加えて文化人が主に所属している部署になります。


上記の方たちの本業にも繋がるような
メディア活動や出版活動などを中心に
マネジメントしている部署になります。


もちろんこれだけではなく、
サポートの形は多岐にわたります。


僕はこの部で
スポーツの方を中心にマネジメントしています。




前回のnoteで書いた方は、現役サッカー選手でした。





今回は、文化人側の方です。



その方は友人の繋がりで紹介されてお会いしました。



文化人枠としてではありますが、
芸能活動にも興味がある方で
相談に乗っていました。




正直、最初にお会いしたときは、
芸能に興味を持っているだけの方で、
芸能事務所に入れるような人材ではありませんでした。




しかし、そこで
事務所に入るのは無理です。
自分の仕事の方を頑張ってください。

というのは、簡単ですし、
本人と紹介してくれた友人に失礼になるので
どうにか方法を考えて、お話をしていました。




その中でまず最初にやってもらったことは
認知度、知名度を上げる活動です。




芸能としても昔のテレビが主体の時代とは変わり、
現在では、ファンの分母が少なくても、
コアなファンが一定数いれば
マネタイズができるようになってきました。




しかし、そのコアなファンをつくるためにも
まずは知ってもらわないと話になりません。



さらにその方が興味のある活動には、
知名度が必要でした。



今の時代は、ファンの数がSNSで数字として
明確になります。



フォロワーが多いと、
それでお仕事をいただけたりもします。



SNSで企業の商品やサービスを紹介する。

リーチできる人が多いということから、
ネット配信サービスへの露出。

プロデュース案件。


自分のもとにも
SNSのフォロワーの数を判断材料とした
お仕事の話はいくつもいただいていました。



それだけそのような方が
需要があるということです。


インフルエンサーとしても
いちタレントとしても
フォロワーが多いとできる活動の範囲が広がります。




だからまずは、
見てくれる人を増やす
ということを第一に考えました。




露出できる場を作る。


見てもらえる媒体に
チャレンジする。



その方とコミュニケーションをとりながら
どこにチャレンジするのかを相談し、
決めていきました。



もちろん簡単に決まるわけではない世界です。



ただそこは本人の頑張りで、
オーディションにも合格したりと
知名度を増やすことができていました。



本当に目指していきたいという
強い気持ちがあったからこそだと思います。


その行動力は尊敬していましたし、
その気持ちがあったからこそ
自分もマネジメントをしたいと
強く思うようになりました。



そしてそこからは、事務所に入れるように
その方の魅力を僕が会社に伝えなければいけません。






その人の中身の部分も大事ですが、
やはり会社として最も重要なのは
お金になるのかならないのか。


いわゆる商品価値があるかないかです。



人の商品価値というのは
とても重要なポイントです。






マネージャーという仕事はタレントという商品
どう売れるようにするか。
どう価値のあるものにするか。

という部分も非常に重要な仕事です。

付き人マネージャーの違いは
そのあたりなのかなと思います。





露出も大事だけど
なんでもかんでもすればいいものじゃない。


お金になるのはいいけど、
なんでもかんでもすればいいものではない。





ただ、今回の場合は、それ以前のところで、
どうすれば会社が首を縦に振ってくれるか。



つまり、良い商品と思ってもらえるかが勝負でした。


ここは有形商品を売っている
営業マンと同じですね。





入社してすぐのスカウトで失敗しましたが、
そのときの経験を活かしながら、
また上司にも相談をしながら進めていきました。




その相談の中で、もちろん言われるのは
お金になるのかというところ。



僕は今までスポーツ系の方しか
やってきていなかったということもあり、
このような方をマネジメントして
お金にするときにはどのようにすればいいか。


正直不安でしたし、
わからないことばかりでした。

だからこそ、自分自身で
躊躇してしまっているところもありました。



このように悩んでいるときには
ホリプロのように歴史のある会社は強いです。



今までの実績があったり、
社員も多い分、なにかの分野に特化した人がいたりと
相談できる人が多数いて
わからない僕でも具体的な資料を作るところまで
落とし込むことができました。


また、社員のOBの方ともつながりがあり
たくさんの方とお会いできるという環境
恵まれているなと感じています。




2、先輩マネージャーからの言葉


そんなときに、ホリプロOBでもあり、
現在は会社を経営されている方と食事をしました。



するとその方はそのときの僕を見て、

「スカウトするの?しないの?はっきりしろよ」

と言われました。



正直、このときは個人的に可能性は感じてはいるけれども、
絶対的な自信はありませんでした。

絶対いけると思う根拠自信が出てから
提案しようと思っていたので、そこを見透かされていました。




「売れないかもじゃなくて、お前が売るんだよ。営業し続けるんだよ。やる前から自信のないマネージャーと仕事したいと思うか?人生共にするくらいの気持ちでやれよ。もしそれでも悩んでいるんだったら、いますぐやめろ」



マネージャーという仕事のの部分な気がしました。



そこから行動を変え、
ホリプロに入り、自分がマネージャーとして関われるように、
全力を注ぎました。




ここの時期は本当に必死になっていたし、
熱くなっていました。


サッカーじゃなくても、
スポーツじゃなくても
これだけ熱くなれるんだと
自分でも驚きました。





この時期に準備したことを踏まえ、
あとは、どう伝えるかでした。




そこでもたくさんのアドバイスをいただいて、
タイミングや伝え方、状況など
いろいろと考えて挑みました。





本人と共に、
会社に話をしました。






しかし、前述のように、
結果を出すことはできませんでした。



理由としては、
会社と本人の目指す方向性の違いでした。



なので、他の事務所であれば成立したかもしれません。


しかし、ホリプロでは難しかったです。





嘘をつくのは違うけれど、
わざわざ言わなくても良いことはあるな
というのがその時に感じたことです。




その方とは長い時間打合せも行ってきて、
本当に申し訳ないことをしたと思っています。



ただ、ここで初めて会社の思いを知り、
そこがぶれていないから、芸能事務所の中で
この地位を築いているんだなと感じた経験にはなりました。


断られたけど、
ホリプロっていい会社だなと
思いました。





後にこのような方向性の違いでぶつかるくらいであれば
最初にわかっておいてよかったのかなとも思っています。



相手の心理を考え、
相手の中での判断基準を理解し、
それを踏まえて話をする。


わかっているようで、
実践するのはとても難しいと感じさせられました。



3、アスリートの強み


とはいえ、
やり続けていかなければいけません。


アスリートの強みのひとつには
成功するまでやる続けること。
ということが挙げられると思います。




アスリートは試合に向けて
毎日練習をします。


さらに、その試合の中で起こった失敗
改善しよう努力を続けています。


それをやり続けないと、
長くプレーヤーとしてはやっていけません。



今回でいうと、
プレゼンをするときが試合で、
それに向けて行動していたのが練習でした。


その試合に向けての練習は
試合への思いが強い分、
かなり意欲的にできていたと自分でも思います。


練習を怠らず、
試合に向けて準備とトレーニングをする。


本当にスポーツビジネスって
繋がることが多いんですよね。




改めて、スポーツの経験は
仕事にも活きるんだと実感しました








このnoteで書いたことは
この事例の中でも一部分だけです。


実は、書いたこと以外でも
辛かったなと思うことはあります。




仕事でも失敗はつきものです。


ただ、それでもあきらめず、
次はやってやる!
と強い気持ちを持って挑むことができます。



簡単にはへこたれない忍耐力
成功させてやるという向上心は人一倍です。



僕自身、まだ失敗ばかりですが、
バッターボックスにはたくさん立っていると
自信を持って言えます。




経験量をたくさん積むことができるのが
アスリートならではの強みです。





自分は今も現役でプレーヤーもしている
アスリートです。


アスリートの価値を高めたい
活動しています。





自分のやれることを
諦めることなくやり続けていきます。





今回の経験で、
伝えること、プレゼンすることの
難しさを本当に感じました。


これは経験によりついてくる能力だと思っています。


また、マネージャーとしての
幹の部分も理解できました。



現在はマネジメントだけでなく、
エージェント業務も行っています。



どちらにも
この思いは通ずることだと思っています。



これも学ぼうとした姿勢を持ち、
そのような場に行くようにしていたから
経験できたこと。







前回の記事から続けた内容ですが、
最初からうまくいく人は少ないです。


僕なんて入社して2年がたとうとしていますが、
未だこんな状況です。



だから環境が変わるような状況でも
どんどん挑戦して経験を積んでいくことが重要です。




芸能スポーツに興味がある人、
もしくは就活に悩んでいる人はいつでもご連絡ください。


選手としてもうまくいかなかったときが多かったですし、
新しい環境への挑戦もしていきているので、
より気持ちはわかると思います。


就活のところでは力にもなれると思うので、
ご連絡いただけたらと思います。


僕自身も就活の時に
SNS通じて連絡をしたことによって
幅が広がりましたので
お待ちしています。





最後に、余談ですが、アスリートの弱みもあると思ったので
そこも書きます。


アスリートは一般の方に比べて、
要領が悪いかもしれないです。笑


だから怒られることも多いかもしれませんが、
そこは持ち前の忍耐力で乗りきっていきましょう。笑


以上です。



今回も長くなってしまいましたが、
最後まで読んでくださってありがとうございました。





岡田明久













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