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【読書メモ】『夢と金』ハイスペックでアウトプットを増やすのがマーケの勝ちパターン

こんにちは。
グロースハックラボの岡部です。

先日読んだ『夢と金』がとてもオモシロかったので、よかったポイントをシェアしたいと思います。
キングコングの西野さんが書かれた本ですね。
っていうかぼくは世代的にはキングコングってお笑いなんですけど、今キングコングとして活動してるのかな?
西野さんの肩書ってなんなんだろうと気になったのは余談。

・富裕層の生態系
・コミュニティー
・NFT

という構成ですが、マーケターとしてとても勉強になったのが、コミュニティーの章で解説されてる「ハイスペックとオーバースペックの違い」です。

一方でNFTは興味あるけど、今のところ自分には縁遠いなとも感じた。
ただ、それ以外のところはホントに勉強になったので、マーケティングに関わる人はぜひ読んだ方がいいです。

オーバースペックとハイスペック

オーバースペックとハイスペックの違いを分かりやすい例として解説されています。

「60点」のラーメンを「80点」にすれば「+200円」
「97点」のラーメンを「98点」にしたところで「+100円」にはならない

お客さんの満足ラインを満たすことが大切で、そのための基準点がハイスペックだということ。
満足ラインを超えた技術はオーバースペックであり、そこで付加価値を出すのはむずかしい。
オーバースペックは自己満足ではり、お客さんの満足度にはカウントされない。つまり顧客志向ではない。

そもそもで97点と98点の違いが分からないお客さんが大半なので、そこに力を入れてもあまり意味がないんです。
日本の携帯メーカーは1gの勝負に賭けたけど、結局重さ以外の部分でiPhoneに完全にまくられました。

ハイスペックの基準点を満たしたら、技術以外の何かを提供しないと、自分の商品は高く売れないということになります。

機能以外の何を売るか?

現代の傾向として、「機能検索から人検索へ」という表現をされています。
いつもお世話になってる山田さんのラーメン屋さんに行くというように、人とのつながりが重要視されているということです。

商品を買う理由に応援という項目が加わり、ファン化していく。
ファンの創造に関しては、本書でくわしく解説されているので、ぜひとも読んでみてほしいです。

しかし、それだけなのかな?とちょっと気になりました。

ハイスペックをかけあわせる

少し視点を変えると、サービスのクオリティ以外でハイスペックの価値をかけ合わせることが重要なんじゃないかと思いました。
先ほどの例だと、ラーメンの味以外にホスピタリティという価値がかけあわさっているとも捉えることができます。

ぼくの会社の事業を例に考えてみる。
メイン事業は導入事例取材やウェブサイトの制作です。
今回は導入事例取材に関して考えます。

以下の業務をまるっと担当し、お客さんは事前情報の共有と日程調整だけすれば事例が完成するようにしています。

  • 事前準備

  • 当日のインタビュー

  • ライティング

  • 写真編集(撮影はオプション)

  • コンテンツのアップロード

1本につき6万円いただいていて、この中でなるべくハイスペックを狙うようにしています。
事前準備・インタビュー・写真編集・コンテンツのアップロードはマーケターが担当、ライティングはライターが担当という分担です。
特に写真編集やコンテンツのアップロードは、専門家に任せてもそこまで大きな差が出ません。
オーバースペックに投資しても、それに見合った費用対効果がないと考えていて、ハイスペックで費用を抑えるようにしています。

依頼者側としては全部を最強の人に任せて50万円のコンテンツを1本作成するより、満足度ラインの10万円のコンテンツを5本つくる方がよっぽど成果につながる。
つまりオーバースペックの一本足打法よりも、ハイスペックでとにかくアウトプットしまくるのが現代のマーケの勝ちパターンじゃないかなと思うんです。
そもそもマーケティングの施策なんて打率100%はムリやし、ある程度失敗は許容しておくべきです。
それであれば数を多くしておく方が最終的な成功確率が高いし、学びを元に改善していくことが重要だと言えます。

まとめ

マーケティングにおいて、なんだか高価だけどイマイチよなーと思うことが日頃からあったんですが、こういうことか!と言語化されてた良書でした。
なんとなく意識高い系なイメージがあって避けてたんですが、読んでみてよかったです。
30分あればサッと読める内容なので、ぜひとも読んでみてください。おすすめです。

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