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ボッチが振り返るEDC JAPAN3年間

EDM好きにとって5月と言えばEDC JAPAN!
毎年GW後ぐらいにZOZOマリンスタジアムで開催される日本のEDMフェス!
本家大本は毎年ラスベガスで開催されており、"世界三大ダンスミュージック・フェスティバルフェス"と呼ばれる程、規模も知名度もあるフェス。
今年はコロナの影響で無観客のストリーミング配信という形だが、5月16日(土)17日(日)18日(月)に開催されている。

2017年から日本でも開催され、昨年までで既に3度行われており、ULTRA JAPANほど世間一般の知名度はないものの、EDMファンからはかなり根強い人気を得ているフェスである
ただ、詳しいことは発表されていないが(多分オリンピックの影響だと思うけど)、今年は開催されないこのフェス。
ただでさえコロナの影響で外出自粛、特に音楽系のフェスやイベントは槍玉にあげられ、そのほとんどが中止となりフラストレーション溜めてる人も多いのでは。
自宅で過ごしながら、”いつもはこの時期EDC行ってたのに…”なんて嘆いちゃう人も少なくないだろう。
ということで、絶賛嘆きまくってる僕が、少しでもこの寂しい気持ちを紛らわすために今まで参加したEDC JAPAN振り返ってみたいと思う。
(写真や動画がほとんどないので記憶を頼りに綴ります)

2017年EDC JAPAN

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開催初年度のEDC JAPAN!
最初開催がアナウンスされた前年の2016年開催予定だったけど、準備の関係で1年延期され、2017年に満を持しての初開催となった。
やっぱり2017年のEDC JAPANは何といっても初年度はラインナップ豪華さに驚いた!
”初年度のフェスは豪華!”ってのはよく言われることだけど、1年開催を待ったかいなのか、メインステージに並ぶメンツのネームバリューのデカさ、そしてサブステージに並ぶEDMファンのツボをついたラインナップには、Twitterのタイムラインで多くの人が興奮していたのを覚えている。
他の日本のEDMフェスの多くは2ステージぐらいで、メインのステージに知名度のある外国人DJを並べ、サブのステージはあまり知名度のない日本人DJ並べることが多い中で、サブステージにも外国人DJが並び、それも日本での知名度は決して高くないが、EDMを熱心に追ってる人からすると嬉しいメンツが並ぶってのは、本当にEDMが日本にも浸透してきたんだな~っと感慨深くなった。
また、EDC JAPANが"もっと日本にEDMを浸透させよう!"という意気込みを持ってフェスを開催してくれてると感じ、凄く嬉しかったのを覚えている。

この初年度のEDC JAPANに僕は2日共参加したわけだが、当時の僕は絶賛広島の実家でニートしてた時で、なけなしの貯金を切り崩し遠征費を抽出し、EDM好きの友達もいない僕はボッチで幕張に向かって2日間満喫したのを覚えている。
EDM系のライブはサマソニでEDM系のアーティストを見たのと、友達に誘われてZedd、Avichiiの単独ぐらいしか行ったことなく、1人でパリピに囲まれる経験があまりなかったので、会場着くと茶髪でサングラスかけたヤンチャなパリピに終始ビビりながら過ごしていた。(Zedd、Avichii一緒に行った友達は大阪在住で、東京までは来てくれなかった…)
ただ、人生で初めてのEDMフェス、それも2日間朝から晩までEDMを満喫でき、今までのフェスでは感じたことのない非日常感の中に浸れたのは最高に楽しかった。
特にこの年はAxwell Λ Ingrosso(Swedish House Mafia)にガッツリハマってた時期だったこともあり、メインステージのトリでAxwell Λ Ingrossoが出演し、フクロウをモチーフにした巨大なセットの前で花火を見上げながら"Don't You Worry Child"熱唱したのは最高に至極の瞬間だった。
野外で爆音でEDMを浴びてると、自分が少し大きくなったような、ジャンプしてるのに飛んでるかような、そんな感覚に浸れることが出来た。"今までヘッドホンでしか聞いてなかったけど、EDMの本当の魅力はフェスに行かないと体感できないんだ!”と改めて実感した年だった。
この経験が、EDCに毎年参加するきっかけになったと思う。

運営面で言うと、会場はサマソニで使用してるZOZOマリンスタジアムと隣のビーチ、そこをサマソニ主催してるクリエイティブマンが運営に参加していたということもあり、初開催のフェスだが凄く快適に過ごせたのを覚えている。
春先で天気も良く、また無料の水の配布があったりと、熱中症の対策もされていた。また会場がスタジアムということもあり、備え付けのキレイなトイレが使えたり、疲れたらスタジアムの座席に座ることもできたりと、当時の僕には今まで経験した中で一番快適に過ごせたフェスだったと覚えている。
Zeddがビーチにあるサブステージのトリで、そこのステージ割だけが色々言われてた気がするけど、非常に満喫できた初年度のEDCだった。

2018年EDC JAPAN

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正直あんまり記憶に残ってない2年目の2018年。
ただ私生活ではこの年に念願の脱ニートを果たし、夢を抱いて2月に上京、東京で社会人1年目を頑張っていた。
といっても相変わらず友達はいない僕だったので、パリピにビビりながらボッチで2日共に参加した。
個人的にはやはり1年目の豪華さから比べると、2年目はラインナップに少し物足りなさを感じる所はあったが、ただちょうどドハマりしてたDon DiabloとIlleniumがラインナップされており、また話題になっているがまだ見たことないVini ViciやAlan Walkerもラインナップされており、2日間の参加を決めた。
ただ見たかったDon DiabloとIlleniumタイムテーブル被ってて、泣く泣くDonちゃん30分で切り上げ、泣く泣くステージ移動をしたのはいい思い出だ。

今あげた目当てのアーティスも勿論よかったのだが、ただ個人的に凄く印象に残ってるのは、初日メインステージのトリでライブを行ったDimitri Vegas & Like Mike。
ベルギー出身の2人組の兄弟DJで、ベルギーで開催されるTomorrowlandではヘッドライナー常連の彼ら。
ライブのスタイルとしては"パーティ野郎"や"The パリピ”みたいな言葉が合うような、多くの人がイメージする"The EDM"。
クラスの隅で過ごしてたようなタイプの僕からすると、正直自分には合わないだろうな~なんて思いながら見たのだが、思いとは裏腹に彼らのライブはとにかく楽しかった!
皆が知ってるようなアンセムも盛りだくさん、お客さんがモッシュピット作ったり、方組んで右へ左へ動いたり、とにかくエンターテイメント性がとても高いステージだった。
曲を止めてマイクで煽ったりすることも多く、”音を止めずに曲を繋ぎ続ける”というDJのスタイルとは違う形だが、EDMのライブで"次は何を見せてくれるのだろうか!"とワクワクしたライブは初めてだった。
また、彼らのジャンルである"Big Room"や"Bounce"のブームはEDM初期に流行ったジャンルで、今やブームは過ぎ去ったと言われていた頃だったが、やっぱりEDMの世界的なムーブメントを牽引し”時代を作った”と言っても過言ではない音楽というのは、いつ聞いても廃れることのない”普遍的な楽しさ”が詰まっているのだと、強く感じたライブだった。

ただこの年は初日を楽しみ過ぎたのと、2日目は昼過ぎから雨降りだし、W&Wで盛り上がって雨と汗で濡れた体が震えだしてきたので、日が沈む前に帰ってしまった。
土砂降りの中でもMartin Garrixは見ればよかったな・・・、もったいなことしてしまったな・・・。

2019年EDC JAPAN
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この年はようやくボッチ参加を卒業できた記念の年!
まず初日は大学時代の同期が大阪から来てくれて一緒に参加してくれたのだ!
広島からぼっちで遠征、東京に来ても相変わらず一人でフェスに通っていた中で、3年目にして始めてEDMフェスを人と一緒に回れたという感動の1日だったのだ。
ただ同期は僕より音楽メッチャ詳しく、見たいDJがたくさんいて結果各々が単独行動って場面も多かったんだけど…

とにかく、この年の初日の目当ては何といってもFuture!!!
東京来てからHipHop熱がどんどん増していた僕としては、ようやく見れる海外のラッパーで、しかもそれが世界的に見ても超人気のFutureだっていうのがメチャクチャ感激だった。
チャートや他人気のラッパーのアルバムには大体クレジットされていて、僕も”Mask Off”始め彼の曲をメチャクチャ聞いていたので、本当に日本で見れるというのかメチャクチャ楽しみだった。
ただとはいえ海外のHipHopがあまり浸透していない日本だし、EDMフェスで周りはEDMアーティスが並ぶ中、一人だけHipHopアーティスってこともあり、人は集まったし盛り上がる事は盛り上がったが、海外のフェスの動画で見るような大合唱や大声援凄く盛り上がり…とは言えない感じだった。
でも外国人の人はノリノリで歌ってるし、何より目のFutureを拝むことができたという事実が、何よりも替え難い体験だった。

この年はEDCの新たな挑戦として、ビーチのサブステージが"HARD"というヒップホップやベースミュージックに特化したフェスのコラボを行っており、Bass Musicを呼ばれるジャンルのDJ達がビーチに集まり、お客さんたちはヘッドバンキングやモッシュを起こしたりと、かなり激しく盛り上がっていた。
僕もBass Music大好きなので、久しぶりにモッシュに揉まれ頭を振り回しと、大満足の1日だった。
そしてトリで念願のSkrillexを拝むことも出来た。
EDM興味ない人でも名前聞いたことのある人の多いSkrillex。
EDM聞きだして、いつかはライブを見てみたい!と思いながらもなかなか機会に恵まれていなかったが、ようやくこのタイミングで見ることが出来た。
最初から最後でずっと興奮しっぱなして、あんなにアドレナリンが頭の中溢れてたライブは人生で初めてっだ程、濃密な時間を過ごすことが出来た。
脱ボッチ出来たし、FutureもSkrillexも見れて、今まで参加したEDCの中でも、一番の思い出に残った1日だった。

そして2日目、友達は初日終わりにそのまま大阪に帰ってしまったので、いつもと変わらずボッチ参戦…は嫌だったので、Twitterで声かけてボッチ回避。
ネットで人と絡むことが凄く怖く、今まで避けまくってきた僕だけれども、”昨日の楽しみの余韻に浸れている今しかない!”と勢いで声かけてみた。
ただ、いざ時間になると会うとなるとメッチャ怖く、”パリピやヤンキーだったらどうしよう…”とビビり倒していたわけだが、いざ会ってみると凄く気の合ういい感じの人で、終始音楽の話で盛り上がりながら一緒にライブも楽しむことができた。
ホント、ありがとうございました。

この日の楽しみはMajor Lazer!昨日の余韻もあるし、ケツを振って踊り散らそう!って意気込みで踊りまっくた1日で、でも意外とMajor Lazerは年齢層が幅広く、チャラく盛り上がると思ったら節度ある人も多く、チャラいノリに相変わらず馴染めない僕も、うまいぐわいに溶け込めて踊り倒した1日だった。
2019年は人と回るの楽しいな~って凄く感じた年だった(書いてて悲しい…)


てな感じでさくーっとEDC JAPAN、参加した3年間を振り返ってみたけど、やっぱりこのフェスのおかげでEDMの楽しさにのめり込めたし、楽しみの幅も広がったと感じている。
特に”音楽で踊る”って体験は、今まで行ってた洋楽フェスや邦楽フェスではなかなか味わいきれなかった経験だったので、今の僕の音楽の聴き方・楽しみ方に大きな影響を与えてくれたフェスである。

後はEDMが大好きな人たちをたくさん見ることが出来たこと。
EDMは偏見の強いジャンルで、やはり”パリピ”って言葉とセットに語られてしまうように、世間にっとっては下世話なイメージが付き纏っている音楽である。
ただ、僕自身がEDCに参加し、そこで楽しんでいる人達を見ると、確かにただ騒ぎたい"下世話"な人達がいるのは否定しないが、音楽が好きで、音楽で踊る事が大好きな人達が集まっていた。
その中には海外の人達もたくさんいて、多国籍で多様な人が、この日本に集まってこんなにも楽しく盛り上がれるんだって現場を体験することが出来た。
それは今まで参加していた度のフェスにもなかった、"EDM"というジャンル、そして”EDC JAPAN”でしか見たことのない、素晴らしい空間であった。
今はまだ、人が集まるということが難しいご時世ではあるが、いつか収束し、また人が集まることが出来るような時期になれば、また僕はこの素晴らしい空間に参加するために、ボッチでもチケットを買うのだと思う。

来年こそは、また皆が集まる空間に参加できますように。


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