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真面目は、損か?得か?

自分で言うのも何だが、真面目なほうだと思う。仕事も一生懸命にやるから、それはアナタのいい面だと言われこともある。仕事だけでなく、社会生活を送るうえで、真面目にやってると信頼が得られる。確かに、その通りだ。

だが、あまり目立ったメリットを感じたことがない。少なくとも、私に限ってのことだが。今までの人生で、優れた能力がある人、要領のいい人たちが、私をどんどん追い越していった。目立った特長がない私たは、それは唯一の砦のようなもの。

もちろん、真面目だけが取り柄でもなく、まったく仕事ができないわけでもない。だがしかし、私がいる業界で言えば、真面目と言うだけでは仕事にはならない。かといって芸術家のように天才肌でなければ成立しない訳でもないが。

ある一定のスキルがなければ、お声がかかることもなく、仕事につながることもない。そんな業界だから、一生懸命やっていれば良いと言うものでもない。決められた期日に納品すると言う当たり前のことをきちんとやる。頼まれたものを一定のレベルで収める。そういった事は、当然のことなのだ。だから真面目はメリットではない。

評価は別として、真面目にやっていればいいじゃないか。それも一所懸命ならなおのこと。他人の評価ではなく、自分がやりきったのであれば、後はもう任せるしかない。誰かがそう言った。

確かにそれは一理ある。ただ、一生懸命やったのに、何か手応えのあるものがあったのか。そう問われても、答えられないし、やり切れない気持ちもある。


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