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数あるキャリア理論の中でも「プロティアン」推しの理由

プロティアン・キャリアとは環境の変化に応じて自分自身も変化させていく、柔軟なキャリア形成のことをいいますが、なぜ私がプロティアンが好きで、社名(プロティアン株式会社)にもしてしまったかお伝えしたいと思います。

自律したキャリア形成

プロティアン・キャリアでは組織にまかせない、自律したキャリア形成を唱えています。私が応援する50代のおじさんのこれからにピッタリ。これから定年を迎える方は、今まで組織に適応しようと頑張ってきたはず。けれどもこれから定年したら組織とはさよなら。その前に今から自分主体のキャリアを築き始めておくと、定年してから個人としてのスタートがとってもスムーズで楽しいものになるはずです。

心理的成功

プロティアン・キャリアでは、従来のキャリアで重要だとされた組織内での昇進や地位や権力ではなくて、個人の心理的成功が重要だとしています。

私自身、新卒で入社した会社で6年目の時に、「私、昇進したいと思っていない。地位とか権力とか出世スピードとか、負け惜しみでなく本当の本当に心から求めていないんだ」ということに気づき、ちょっとした絶望を覚えたことがありました。だって中学校では学年1位を目指して勉強を頑張ってきて、高校でも早稲田大学政治経済学部を目指して頑張ってきて、大学の就職活動では一部上場企業を目指して活動して、会社でも同じく定量的な分かりやすい目指すものが必要だと思っていたからです。目指すものがない私、上を目指すときのワクワクをもう二度と人生で経験できないんじゃないかと本当にショックでした。で、悩んでてても仕方ないので何をしたかというと、自分が何をしている時が嬉しいか改めて考えてみました。棚卸しというと大げさですが、「営業としてお客さんと話すのは楽しい」「困っている後輩のためなら自律的に動き、人に働きかけることができる」「倉庫の坪計算をExcelでやるのは嫌い」などです。そしてキャリアコンサルタントを目指すことになるのですが、これが私の中での心理的成功に近づき始めたスタート地点だったように思います。そして今でも自分の心理的成功は何なのか考えながら行動しています。

アイデンティティとアダプダビリティ

私の理想は、「凛として芯はしっかり、でも雰囲気は柔らかくしなやかに」。アルフォンス・ミュシャの絵でいうところの、中身、芯の部分は『羽根』(左の絵)、見た目や雰囲気は『桜草』(右の絵)です。こんな女性になりたい、と20代の頃から想っています。

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かたやプロティアン・キャリアでは重要な2つのコンピテンシーとしてアイデンティティとアダプダビリティが掲げられています。

アイデンティティとは、興味・価値観・能力などに対する自己理解の程度であり、過去・現在・未来の自己概念の統合の度合いです。自分が自分のことを理解していて、環境の変化があってもその自分の軸をぶれずにいることが重要なのです。プロティアン=変幻自在、というのがひとりあるきして「転職を何回もすればいいの?」「環境が変わったら自分の生き方もゼロから変えるべきなの?」と誤解されることがありますが、そうではないということです。軸を持たずただ変化に合わせているだけだと、無節操でありカメレオン状態であると言えます。それだと当たり前ですが、心理的成功は得られません。

アダプダビリティ

変化する環境に対して反応学習ができること,そしてアイデンティティの探索と自分の行動との統合,そしてその状況に適⽤させようとする意欲のことを言います。先程、アイデンティティがなければ無節操でカメレオンと言いましたが、逆にアダプタビリティが低い場合は偏屈とか停滞になってしまいます。時代に取り残されたり、偏屈婆さんにならぬよう、環境の変化に敏感になり、アイデンティティもアップデートさせていくことが大事ということです。

「軸はしっかりと、でもしなやかに柔らかく」、やっぱり私の理想です。

継続的学習

ちょっと前までは、10~20代に学校で勉強→30~50代に勤労→60代以降は余暇。でしたが、プロティアンでは生涯学習し続けることが大事とされています。更に、学習というのも、ただ知識を得るためのインプット学習ではなくてアウトプット学習(発信したり、行動したり、試したり)が大事だと思っています。社会で何が起こっているか、何が求められているか、自分の能力のどれが社会の役に立てるのか、というのは社会にぶつかってみないと分からないからです。自分の価値というのは自分が決めるものでありながら、やはり社会にさらしてみないことには分からないことばかりだからです。

しかし、なかなかこれが難しいです。私は勉強が好きです。でも受験勉強で知識詰め込み型に慣れてきたせいか、勉強というとついつい本を読んで満足してしまったり・・・本を読んでどう活かすか、どうアウトプットしていくか、までが本当の学習だということを自分自身で意識して、いちいち戒めないとできないのが今の私です。これからはこのnoteを含め発信を中心に活動していきたいと思います。また、組織で働いていたときの癖で「失敗=悪」という意識もあり、慎重に慎重に調べ、取り掛かるか取り掛からないか決めて・・・・という姿勢がずっとありましたが、それだと個人のキャリア形成には向いていません。今はとりあえずやってみよう、試してみよう、ということにしています。プロティアン理論でも失敗かそうでないかは自分自身が決めることであり、その経験をどう活かしていくかが大事だと言っています。この考え方、大好きです。

響きがなんだかカッコいい

そして最後に・・・響きがカッコいい!「プロティアン」て強そうだし、ギリシャ神話の海の神様から由来する、というのも神秘的!そして「変幻自在」というのもミステリアスでカッコいい、と単純に思ったからです。クルンボルツのハップンスタンスなんかも好きな理論ではありますが、なんだかちょっと社名にするにはビシッと決まらない気がします。(失礼が無いよう念の為調べたところ、現時点でハップンスタンス㈱という会社はなさそうです、ホッ。)


以上、プロティアンを推す理由でした。

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