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2020年6月25日の乾杯

6月25日深夜のおじさんとおねえさんの会話、Skypeを繋ぎ言葉を交わしたその記録です。
俳優と観客がそれぞれが感じる今、劇場が開き始め閉塞から少しずつ歩み出す日々のこと、新たに生まれてくるものの予感、さらには伝説のTV番組や読書への想い・・・、それだけではないあれやこれやも含めて、今回も気ままに、遊び心を忘れずに、それぞれの抱く感覚を正直に語り合います。
お目に留まりましたらこれもご縁、今回も是非に最後までお付き合いくださいませ。

🌛  🌛  🌛

👨さて、参りましょうか。
👩はい。
👨演劇のおじさんと
👩おねえさんです。
👨👩こんばんは。
👨まずは、例によって乾杯しましょうか。
👩はい。いつものように乾杯をしましょう。
👨えーと、そちらの今日のお飲み物はなんですか?
👩はい、本日わたくし、ビールをいただいております。
👨はーい。私はね、今日はラム&コークにいたしました。
👩あら、おしゃれ。それでは、

👨👩かんぱーい。

👩今日もお疲れさまでした。
👨お疲れさまでした。えーと・・
👩なんですか、なんですか?
👨いやぁ世間がどんどん解放される割には、なんか罹患者が全然減らないのがちょっと気になるんだけれど。
👩そうですね、もう終わったみたいな空気になっているのはちょっと怖いんですよね。だいぶ怖い。
👨まあ、会社はね「まだ来るなっていうのは継続だよ」っていう風にいわれてますけれどね。
👩うーん、そうですよね。まだ全く終わってない。なんか「まあ大丈夫じゃない?」みたいな雰囲気だけじゃないですか。あはは。
👨そうそうそう、はは。
👩全然大丈夫じゃないのよ
👨そうそう、だから、アメリカとか逆に増えてるしね・・。また・・。
👩うん。・・・あっ、そういえば、なんかその、客席を囲んでのお芝居とか、マスクをしてのお芝居みたいなの、新しい試み、その中でもできるようにっていう舞台、増えてきましたね。
👨ええ、いろいろ。っていうか、今までの老舗のところも普通にチケットを売り始めているしね。
👩そうですね・・。いやぁ、ねぇー、どうなんでしょうね。そのー、工夫があるところってやっぱり目を惹かれますね。
👨うん。
👩考えたうえで、それに面白さをのせてるっていうのはいいなって思って。あの、どこでしたっけ、どちらでやって・・、あの、吉野さん・・・?
👨ああ、吉野翼企画。石井舞さんとかが出てたやつだよね、たしか。観にはいけなかったけれど。
👩そうです、そうです。あの、ニュースになったの、今日。ニュースの動画をみて、ああ面白いなぁって思いました、あれ。もともと好きな世界観なのですけど。
👨ああ、そうですよねきっと。おねえさん、好きそうですよね。
👩うふふ。
👨そう、でも、KAKUTAとかチョコレートケーキとかそういう割と大きいところもなんか、始めるよ!みたいな形でもうすぐ前売りが始まるし、
👩へぇー、あらあらあら
👨あと、こまばアゴラ劇場も遂にこの日から始めますっていうのが決まったし。
👩ふんふん、ああ、そうなんですね。いやぁ、どんどん始まっていくんだなぁ。
👨だから前もいったけど、この週末は私、日曜日、月曜日と観劇で風姿花伝と王子小劇場に行ってきますけどね。
👩ああっ、復帰ですね。
👨ええ、いよいよ。
👩いやぁ、よかったですね、はい。なんか私もいろいろこう、この機会、まあまあこうやって話す機会もありますし、いろいろ考えたりとか、、人とこうオンラインでつなげてこうやって話したり、ほかのお友達、役者さん、同僚というか・・そういう方と話したりするんですけど、で、私、この、今回のことで、まあそれだけではないんですけれど、ちょっと舞台どうするんだろう自分って思ってたんです。
👨あ、はい。
👩で、まあそんな話を何人かにしていた時に「役者じゃない、ということはないんじゃないの」って話になって。
👨えぇ?、どういうこと、もういっぺん。
👩役者じゃない・、役者ではないことはないんじゃないかっていう話になって。
👨あ、はい。
👩その、まあ役者なのかどうか、今、現状ちょっと自分のことがわから・・、わからなくはないが、どうなんだろうって思ってるって話をしたときに、えーと、「役者、でもある」なんじゃないだろうかって言われて
👨うん。
👩役者であり、えるというか。でなんだろ、役者でもあるし、ほかのなにかでもあるしっていう、その・・。
👨あの、だから基本的に役者のひとって、特に昨今は、みんな役者という形でくくるよりは表現者なのだと思うよ、多分。
👩ううーん、ああ、それは確かにそうかもしれないですね。あの、表現者っていうのはものすごくしっくりくるし。表現者でないと、その今回のこともあってもともとそうだったかもしれないけれど、あの、なんだろうな、舞台、いやもちろんね、生でやる舞台の替えのきかなさってあるじゃないですか、
👨あ、はいはいはい
👩それを追い続けていた人たちだと思うんだけど、なんかそういう人も今回のこともあって、その、いろいろ広い視野でいろんなことをやっていた方以外にもそういう風に目を向けて、ああこういう方法があるのかっていうのが知れたということもあるなぁって思いますよね。
👨うん。
👩これがなければ、まぁ、前々からおじさんとは言ってますけど、コロナは絶対に・・・「おかげだね」みたいなことは絶対に言えないけど・・。
👨結果的にね・・。
👩得るものは、いろんないろんなことからもね。あの、転んでもただでは起きんぞっていう、もちろん、今その、ねえ、コロナに罹っていらっしゃる方のことも忘れちゃいけないしと思うし。
👨というか、毎日毎日なんか40~50人に感染しましたとか、すごいなんか淡々と言ってるけど、これは大変なことだものね。
👩うんそうですよ、どんどん増えても・・。また減ったのが増えてってなると、ずっと言われてる第二波が来るんじゃないかっていうのも怖いですものね。
👨だけど、なんかこう、ね、一時期というか今もZoomをやっていたりとか、それがひとつの進化を遂げたりとか・・、いうのもあったり、それから普通の演劇も始まったりということで、なんか、こう前も言ったけれど、表現方法のバリエーションがすごくふえているのは紛れもない事実なのね。
👩うんうん、うんうん。
👨だけど、あのさ、この間たまたまYoutubeを観てたら、ちょっと前にこれの外側でもお話ししたのだけれど、「バミリオン・プレジャー・ナイト」という番組が2000年くらいにあって、それはちょうどミレニアムだから、日本が不況の真っただ中のころにできた番組なんだけど、まあ、凄かったんですよ。
👩ふーん。どういうふうに?
👨あのね、フーコンファミリーってマネキンを置いただけで、あとそれに台詞をのせてドラマをつくったりとかね・・。
👩へぇ、あ、あぁ、それ知ってるなぁ。しってるわ。
👨それとかね、あと、このあいだオーストラ・マコンドーがその服を風俗系の女性の衣装に使っていたけれど、「ドクターフェロー」っていう当時としても突き抜けてキッチュで洗練されてエロい衣装の看護婦さんが出てきて、音楽に合わせてPOPな注射とか、シュールなオペとか、いろんな表現をしたりとかね。
👩へぇえ、いやぁ、おもしろいなぁ。
👨かと思えば、なんか・・、その映像作家の石橋義正さんだったかな、っていう方は、京都の方なんですよ。
👩うんうんうん。
👨だから、京都の古―い民家を使って、音楽やダンスも取り入れた、恐ろしく深く研がれた世界感を醸したり、すごい尖った表現を作ったり、「唄う六人の女」シリーズというまごうことなき芸術表現に至る世界を構築したり・・。
👩うんうん・・、
👨かと思ったら「quick girl」という作品もその中にあって、4人の女性がいて、それぞれに殺人者なんだけど、その殺人がループしていくような話があったり、
👩ふーん。うんうん。
👨それは・・・、まあ出口っていうのは外側につくってあるんだけれど。その4人が順番に殺しあっていくんだけれど、それをどこが最初でどこが最後かわからないみたいな作品に仕上げてみたりとか。
👩うーん、うんうん。
👨だからさ、まあよく地上波でやったなぁとおもうんだけれどね、当時。
👩あはははは・・。
👨いろんな表現・・、さりげなく、もう本当に尖ったそれまでに縛られない表現みたいなやつをいうのを好き勝手にやってた番組って、当時あったんですよ。・・。
👩うんうん。
👨で、なんか、今の時代だと、同じようなものが出てきてもいいのかなぁっていう気がするのね。
👩ああ、確かになぁ・・。あ、そういえば、そういえば、ちょっと話が違うかもしれないですけれど、闇演劇をやり始めたところが出ましたよ
👨ああ、出ました?
👩うん、うん、ちゃんとそのやり方は、あれですよ。気を使って、その無茶苦茶やるではなくて、その、あれですよ、TEAM空想笑年って劇団さんがいらっしゃるんですけれど、そこのMana-Tさんていう音響さんがいらっしゃるじゃないですか。
👨あぁ・・、聞いたことがある。
👩はい、Mana-Tさんって方が主体となって、その、劇団の人とか別の方とかで、場所は公開されてないんですよ。
👨ははははは・・。
👩で、もちろん配信もされるんですけれど、人数制限して何人までっていうので、お客様も入れると・。で先着順で、で予約をしていただいた方にお伝えしてっていう形らしくて。来たなと。ワクワクするじゃないかと。うふふふふ。いいなぁって。うふふふふ。
👨いやだから、そういうのがどんどん・・・、今って増えやすい時期になってるような気がするのね。あの、TAACっていう、元々関西で、東京に拠点を移してもすごくよい作品を作り始めている劇団なのだけど、本来だったら駅前劇場でやるはずだった公演が中止になっちゃって、だけど劇場をそのまま公開してっていうインスタレーションや集いの場にしようという企画をやっていて、で、本来の開演の時間と閉演の時間だけ暗転させるんだって。
👩へぇー、いいねぇ、いいねぇ。
👨ちょっとしびれるでしょ。
👩いやぁ、しびれますねぇ。おもしろいなぁ。そういうのいっぱい、もうそれだけその、始まりからわくわく、入り口からもう小説とか物語のなかみたいな、いいなぁ、没入感大事だから。
👨そうそうそう。だから、さっきのバビリオン・プレジャー・ナイトのそういうごった煮感みたいなものが全体で出てくるような予感っていうのがちょっとするのね。いろんなベクトルの表現がバラバラバラっと自由に出てきちゃういたいなね。
👩ああぁ、なるほど。なるほど。
👨だから、たまたまYoutubeにも上がっていて、でも実はDVDも昔中古で買って持っていたから、また探したて一度見たりもしているんだけれど、あれはやっぱり・・・。あれがなんで魅力的かっていうのは・・、まあ、ひとつずつの作品がものすごくクオリティが高いというのもあるんだけれど、それに加えてやっぱりバラバラ感なんだよね
👩うんうんうん。
👨あの、ゾンビの家庭劇があったりとか、お母さんと娘2人のゾンビが家庭劇をやるっていうのがあったりとか・・。。
👩あはははは・・・。ぇえええ。
👨だってゾンビがこっくりさんやって「お母さん、明日死ぬで・・」っていう発想はないでしょ、ふつう。
👩ないなぁ・・。
👨ちゃんとね、もうあれだよ、もうメークとかもうばっちりやってんだよ。ゾンビの。
👩あははは・・・。
👨だけど、着てる服はふつうの、一般の服なの・・。
👩あはははははは・・・、へえぇ。いやぁ面白い、めっちゃ面白い。
👨だから、そういうなんかいろんなその自由な発想みたいなものが・・。あの、昔だと割合と、なんかその演劇の規律みたいなものが見えないところで実はあって、
👩うーん、うん。
👨なんか、あんまり自由なことをやっても受けないとかそういうのがなんかあったのが、今だったらもう、だって誰も演じない劇場をただ開放するっていうインスタレーションっていうのが成り立つわけだから・・・。
👩ああ、中野ね、中野でやってるね・・。
👨それはね、駅前でもやったりとかねしてるんだけれど。だからそういうのが、なんていうの、いろいろ出来て、しかも今だったら心惹かれるから、ちゃんと。観るほうもね。
👩今やる意味がありますね。
👨そう、そうだと思うんですよ。
👩ツイッターでみたんですけど。なにもない劇場だったかな、客席だったかな、タイトルを付けたそのところに芸術家の方がふらっと入ってきたらしくて、なんか涙が出たって、それはほんと、なんか、うーん突かれるというか、心をぐっと突かれる言葉というか出来事だなぁと。行ってみたいけど・・、流行って一杯人がいるとそれはそれでまた違う気もするんですよね・・。
👨うん、だから、その・・だれも来ない時間を・・、そこはほら観る側の想像力で行くわけですよ。
👩うーん、そうですね、ずらしてね。がらんとするのが大事な気もしてる。
👨だから、考え方によってはその、2回暗転をするっていうのは逆にいうとそこに人は集まるから、それ以外のなんにもない時間にただふらっと、ちゃんと開いてはいるわけだから・・・、何時から何時までって決まって開いているわけだから・・。その時間に行くっていうのが粋なのかもしれないし。
👩うーーん、うん。
👨とも思うんですよね。
👩なるほどなぁ・・
👨なんかでも・・・、ちょっとだから、おっしゃっているとおりでコロナのこと考えると、
👩はい、
👨そんなワクワクするとか、実はチャンスだとかっていうのは言いにくいんだけれど、
👩うーん、言いづらいですよね。
👨でもなんか、それこそ、こう、ちゃんと老舗の劇団が自分のその熱意をぶつけたりとか、様々な作り手のいろいろな工夫があったりとかするのが全部ごっちゃまぜになるっていうのが、ちょっと新しい魅力に至るのではないかとは思うのね。今の時代って・・。
👩うんうんうん。
👨で、その雰囲気を・・・、たとえば私のバミリオン・プレジャー・ナイトの記憶っていうのはある意味そのあとのいろんな価値観の原風景にもなっているから、同じようになんか今が新しいひとつの原風景を作っていく・・・、そういう時期なんじゃないかなぁっていう気もするのね。
👩ああ、なるほどなぁ・・。
👨あのころは面白かったよね、・・・て言っちゃいけないんだけど、でも、後から考えてみたらいろんなものが新しく出てきたよねっていう風に言えればいいよねっていう。
👩うんうん・・。
👨少なくともZoomっていうのはもう一般化したし。この間なんか劇作家協会が月一リーディングをZoomでやってたからね・・。
👩あはははは・・・。
👨でもね、悲しいくらいにちゃんと成り立つの、それ。
👩ああ、そうなんだ・・。
👨でね、しかも劇作家協会のそれって、みんな手を挙げて意見や感想をそれぞれに言い合ってみたいな感じなんですが、全部チャットなのよ。
👩うんうん。
👨でね、人間ってやっぱり、私もそうだったけど、口で言いながらなんか考えるっていうのがチャットになった瞬間にできなくなるから、出てくる意見がみんなちゃんとまとまってるのよ。ちゃんと。
👩うふふふふ。
👨あれはあれで一つの手だなぁと思ったよ。
👩いやぁおもしろいなぁ・・。いろんなやり方があるんだなぁ、ほんとうに。なんか、そうそう、ワクワク、ワクワクしていたい、やっぱり。物を作るんだから、せっかく。いや、大変よ、大変なのは、でもちょっと、とりあえず忘れるんじゃなくてちょっと横に置いといて、それでもワクワクするじゃない、作り出すもの。新しいものを考えよって。こういう材料があってこうなるけどどうだね・・・、っていうのは、表現者だったらワクワクするはずなの。
👨だって、そんなにいつもこんな時代にはないよ、古いものは捨てず、新しいものは拒まずみたいな時代って。
👩いやぁ、ないですよ、ないですよねぇ。
👨だって、何やったってなんかさぁ、おもしろそうだと思えるんだもの。少なくとも。
👩うんうんうん、わかるなぁ・・、わかるなぁ。私はもうけっこうワクワク側なので。いやぁ、その、やることに関してはですよ。
👨はいはい。
👩何をやってやろうか・・みたいなのは思っていますね
👨だって、こうやっておじさんとおねえさんが話すのだって、ある意味コロナだからよりなんか効率よくできているような部分っていうのもあるじゃないですか。
👩そうですね、そうですね・・・。それは正直ありますね。
👨まあ、今後事態が開けていったらとは思うけど、少なくとも今の段階で、今できる精一杯って言ったらこういうやり方だとも思うし、それはそれでひとつのスタイルみたいなものを作り得るっていうのはなんとなくわかってきたので・・。
👩うんうんうん。
👨だから、なんだろ・・・。まあ、ねぇ、歓迎されるべきことじゃないにしても、時代って、そうやってなんかのプレッシャーがかかることによって新しくなることっていうのがあるのかなぁって思いますけれどね。
👩そうですね。いやぁ・・、なんかこの前。この前は好きなあれですよね、劇団さんだったりなんかの話とかして、なんかいろんなことをいつもしゃべるから、この前の話ももう一回、こうもう一回話がしたいんですど、いまいちね、こう・・・。
👨あのぁ、あれなんですよ。まだお互いに深堀しようと思ったら多分出来ると思うんですよ。だけど、言いたいことがなんか頭の中にいっぱいねぇ・・、ほら栗鼠がなんか餌をずっと頬袋の中にためてる状態になってるから・・。
👩あははは・・・栗鼠二匹。確かにそうだぁ。あっ、そういえばこの前久しぶりに出かけたんですよ。
👨あ、そうなんですか・・。
👩用事があって・・。仕事とかそういうの以外に・・。前にも言った通り私は自粛ガチ勢だとはおもうので。あの、なんていうんですか、だからといってというのはありますよ、いろんな話したし・・・、マスクつけてないのはどうなんだとかは話しましたけれど、だけど、そんな・・・みんなにもそれを強要するとかいうことではなくて自分のスタンスとして自粛ガチ勢という・・、スタンスだなぁと思っているだけのことなんですけど、でもだから、遊びで外にでることなんかほぼなかったんですよ。
👨はいはい・・。
👩うん、遊びっていうか、半分打ち合わせみたいな・・・、取材的な・、
👨あっ、なるほど。
👩これからちょっとやることに対する取材的なことでお出かけしてきたんです。。
👨それは、取材を受けたということ?それともしたということ?
👩したんです。その・・、調査ですね。
👨調査。なるほど。
👩そうです、そうです。まあ、なんかねぇ、あの、まあ正直面白かったですよ、外にいって・・。今最小限しか外に出てないので、あれですけど。で、夜はちょっとその、なに・・あんまり密じゃないところでちょっとお酒を飲んだりしたんですよ。
👨はい・・。あぁいいねぇ。
👩うん、・・久しぶりですよ、本当に。なんかそこにいる人たちも、「お店で飲むなんてもう何か月ぶりだ」みたいなことを言っていらっしゃって。でもね、やっぱね、楽しいよね。その、私は今のこのオンラインでいろいろできるっていうのが、正直、スタイル自体は結構楽なんですよ。いいなと。あってるの、昔の方が辛いって思ってたんですけど。だけど外にでると・・、なんだったっけなあ、なんかね、その時いっしょにいた人が言ってたんですよねぇ。あの、接触とかこうやって会ったりするのは、悪い意味ではなくすごく強い、暴力だ・・みたいな。乱暴とかいう意味ではなくて、凄いインパクトがある・・みたいなことを。いやぁまったくだなと思って。こうどれだけこうやって話していて、ただ私はこうやってオンラインで話すことも、誰とでも繋がって話ができるっていう・・・。今までは自分がどれだけやりたくても自分の友達がそういうのはしないっていわれたらできないわけじゃないですか。
👨はい。
👩それができるようになったというのは本当に得たものなのだけど・・。
👨やらざるを得ないしね、今。
👩そういう中でふっと誰かにあったときの、その力とか空気とか表情とか熱とか距離感・・、ちょっとしたことの情報の多さっていうのは、やっぱり別。似ているところもあり、けど別の魅力もあるなぁと思いましたね。
👨今私って、たまたまちょっと歯の治療があって、週に一回は歯医者さんに行ってるんですね。
👩ほうほうほう。
👨その歯医者さんていうのは都心なので、そのたびにおでかけして人をみたりとか当然電車にものったりとか。で、それまで1か月半くらいずっと電車にすら乗らなくて、定期代無駄遣いみたいな感じだったんですけど、その、再び電車に乗ったときの、なんだろ、いままで使ってなかった神経とか、肌触りが戻ってくる感じって結構感動で、でまあ、最初の駅を降りて、JRから地下鉄に乗り換えて歯医者にいって、その乗り換えるときの人の流れとかみてて、もうほとんど田舎者状態なんだけど、なんか・・・なんだろ、都会が持っている熱みたいなものっていうのは間違いなくあって、そこに、動きっていうか鼓動みたいなものも間違いなくあって、だから私は、毎日毎日ずっと普通に生活をしていたとき・・・、なんで何十年もそれに気が付かなかったんだろうなぁって気がしたのね。
👩うんうん。
👨だから、今度劇場に行ったときに、その劇場の熱っていうのが・・。
👩ああぁあ・・、
👨2か月なりなんなり全然なくて・・・、ある意味、なんだろ、人間への刺激っていうのは常にあるとわからないけれど、なくなった時に再び出会うとより一層はっきりと思い出すと思うのね、そこには刺激が満ちているっていうことを・・・。
👩ああ、それは確かに・・、劇場行ってちょっと驚くことっていうか、そのパワーとか、いろんなことにびっくりはするかもしれないですね。なんかその、まあすぐには無理だからっていうのはあるけど、そうするしかないからだけど、ちょっと距離感を持って舞台を観ることができるっていうのは、そのなんていうのかな、すぐには元に戻れないから、しかも舞台をみるっていうのはこう、自分の感覚と遊ぶみたいなことだから・・。
👨そうそうそうそう。
👩そういうとき、けっこうなに、こう、鋭敏になっているところにバッシンバッシン刺激が来たら、けっこう疲れちゃうかもしれないですよね・・・。
👨いや、でも、疲れてぶっ倒れるくらいまでそういう刺激っていうのは,今欲しいからね、正直言って。
👩ああ、なかったから・・、今まで全然なかったから・・。
👨うん。
👩やっと、やっとですからね・・・、なんかその・・。今度だから、おじさんが観たあとの話を聴けるのがだいぶ楽しみですね。
👨ああ。
👩わたしはむしろ、ちょっとこう離れてますものね・・。あの…、観てるけど、いろんなものを・・。でも、意外と映画とかはあんまり観れてなくて。なんかね、これをチャンスに観たらいいんだとおもうんだけれど、もっと別の物を観てて。
👨でも、やっぱり全然知らないものっていうのはみれないから、観るというか巡り合うチャンスがないから、所詮は昔の知識から観ていくのだけれど・・。
👩まあね。あ、ちなみに小説いいですよ。小説めっちゃ楽しいですよ。あ、小説読むの好きなんですけど。今ねぇ、なんか、なんでだろうね‥、みんながみんなそうじゃないと思うけど、私はとても小説を読むときにはかどりますね。すごく調子よく読める。いろんな読み方をする人がいるんだろうけど、結構自由に読めて楽しいですね。
👨私ねぇ・・、あれ、小説って、だいたい電車の中で読む人なんですよ。
👩ふんふんふん
👨たとえば通勤の行きかえりとかね・・。たとえば通勤にもスマホなんかはあんまり見てなくてだいたい本を読んでることが多いんですよ。
👩うんうん
👨で、文庫本の一冊ってだいたい2時間か3時間じゃないですか。
👩うん。
👨だから、そうすると、会社を2往復ぐらいすると一冊ずつ読めるのね。
👩あ、電車の中で読んで楽しい小説と電車の中では読めない小説があるじゃないですか。
👨ああぁぁ、がっつり系のやつね。
👩あの・・、電車の中で読むのに向いてる小説ってあると思うんですよ。これは私の好み・・というか小説の私の読み方なんだと思うんだけれど。いやぁ、東京の電車はねぇ、ちょっと情報が多すぎてねぇ・・、最近ちょっと混んでる電車に乗ることが多いので、なんかねぇ、最近の東京の電車はあまり好きじゃないです。なんか・・なんかみんな一人のはずなのに全然一人になれないんですよね、疲れる。
👨でもね、けっこう混んでても人に迷惑をかけずに小説を読むっていうのは、もう何十年も修行をしてきたことだから、私にとっては・・。
👩修行!なせる技だ!私も電車のなかでも小説読みますよ。読みますけど・・。こうね、電車の中で読むとよりいいみたいなやつもあるじゃないですか。
👨あぁ、ありますね。
👩そういうの読むのがすごくいいなあと思うの。でも最近混んでるから・・。混み始めたから、なんか。なんで混んでるんだって思いますけれど。
👨こないだその、歯医者っていうのは新宿なんだけど、その歯医者に行った帰りに紀伊国屋に寄って漁るように10冊くらい買ってきて。
👩いいですねぇ・・。贅沢だ・。とっても贅沢だなぁ・。それだけの量の世界を旅できるみたいなことじゃないですか。
👨でも、電車に乗る機会があんまりないから家で結局お昼休みとか・・、お昼休みって在宅勤務のなかのこれはお昼休みの時間だよって決めた時に、ご飯食べながらとか読んだりもしているのだけれど、
👩ああ、いいですね・・、いやぁとてもいいなぁ。あ、ちなみにそろそろお時間ですね。
👨30分、あっという間だね・・。
👩あっという間ですねぇ・・。いやぁなんかなぁ・・。なんかいろんなことに・・・、その家にずっといるから、あんまりその触れてないから、さっき言ってたあるものには慣れていて、わかんなくなるっていうのは本当にそうで、意外と今、みんなけっこう、家でぼーっとしていると思っている人ももしかしたらいるかもしれないけど、すごいねぇ、その・・感受性??
👨豊かになってる?
👩そう・・あぁどうなんだろうなぁ、感受性はちょっと違うのかもしれない。でも、受け取りやすくはなっていると思うの。新鮮に観れるようになっているとは思うの。
👨ああ・・・。
👩さっきの話もそうだけど、劇場に久しぶりにいったら、もうなんかすごい新鮮で、新しい目線で観れるかもしれない。
👨この間ちょっと話したかもしれないけど、東京都写真美術館にいったんですよ。森山大道さんっていう方の作品を観にいったんですけど、その、多分、ずっとそういう美術館とかを見慣れて行ってる時よりは、はるかに、瞬間的に、そのすごさがやってきたようなような気はするのね。その、モノクロの立体感とかね、カラーでしか出せないディテールとかね。
👩うんうん。いやぁ、楽しみだなぁ、劇場いって舞台を観たら、ちょっとその話をしましょうね、どうなったかって・・。私も観たらするので。・・いやぁ、あれ、もう次の話のときに聞けるんですかねぇ、その話。
👨はい、お話し出来ると思います、しかもね。2本。
👩ああ、楽しみ。いいですね。いいですね、楽しみにしてるんで・・。
👨いやだから、この間オーストラ・マコンドーが、その、客もいれて配信もするっていうのをやったとき、さすがにまだ時期尚早かなぁって配信の方にしたんだけれど、あれも観に行けばよかったかなぁって思ったりとかすでにしてるから。
👩いや、いいんですよ。今がちょうどいい時ですよ。実際観に行くって決めた時が観どきなんですよ、自分の。
👨あ、なるほど。
👩はい。
👨それは、良い言葉ですね。
👩ですよ、はい。ではでは、次はおじさんが舞台を観てきた噺が聞ける事を楽しみにしていますので!
👨あははは、ありがとうございます。ありがとうございますっていうのもおかしいけれど。
👩次が待ち遠しいですね、では今日はそろそろ。
👨ということで、今夜も演劇のおじさんでした。
👩おねえさんでした。
👨👩おやすみなさい。


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